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Posted by ミリタリーブログ  at 

2014年03月13日

メインブログを移しました。

ブログはこちらに移しました。
2012年以降の陸海空の大物チャレンジ勝負、秘境旅行、飛行機(戦闘機等の操縦)、エゾ鹿猟の近況等々が書かれています。 
       リトルケンのチャンレンジ:http://littleken.militaryblog.jp


狩猟を始めたばかりの人、これから始めようとする人はこちらを参照下さい。
ライフワークである狩猟の普及の為、銃や狩猟方法に付いて書かれています。 
       狩猟大全集入門編(65頁)公開:http://shuryoudaizenshu.militaryblog.jp

ペーパー知識だけの紹介では片手落ちかと考え、こちらでは実戦を指導しております。
       エゾ鹿ハンティングガイド5205 :http://ehg5205.militaryblog.jp



  


Posted by little-ken  at 09:55

2012年01月23日

ニュージーランド猟の紹介。     

ニュージーランド猟の紹介。                            リトルケン

                        ・・・目次・・・
0.海外狩猟の魅力

1.ニュージーランドの概要。

2.ニュージーランドの歴史。
  2-1.NZの島が出来るまで。  
  2-2.NZ建国の歴史。
  2-3.現在のNZの狩猟動物の先祖。
  2-4.現在のNZのハンティング制度に至るまで。

3.NZの狩猟鳥獣とライセンス制度。

4.今回の使用銃&装弾の紹介。

5.実猟の紹介。
  Day1:日本から出国。2011.6.24。
  Day2:NZへの入国。戦闘機操縦。猟場まで移動。
  Day3:AM試射、PMワイルドゴート猟。
  Day4:AMワイルドゴート猟、PMターキー猟、夜ポッサム猟。
  Day5:AMワイルドゴート猟、PM次の猟場に移動。
  Day6:ワイルドブル猟。
  Day7:グライダー搭乗とピーコックの猟場まで移動。
  Day8:AMピーコック&PMパラダイスダック猟、夜オークランドまで移動。
  Day9:NZからの出国と日本への再入国。2011.7.2。

  番外編:先回 (2010年度) の 赤鹿猟 &ファロー鹿猟。

6.猟の装備。
  6-1.銃に付いて。
  6-2.防寒に付いて。
  6-3.猟装に付いて。

7.猟の環境。

7.猟の環境。
  7-1.宿と食事に付いて。
  7-2.トロフィーの加工&輸送。
  7-3.NZの銃砲店。
  7-4.NZのハンティング雑誌。

8.後書き。




    


Posted by little-ken  at 11:55海外狩猟

2012年01月23日

0.海外狩猟の魅力。

0.海外狩猟の魅力。
お久しぶりのリトルケンです。ファンシューティング誌VOL.5&6の根室エゾ鹿ハンティングスクール以来です。今回はニュージーランドの猟に行く機会がありましたので海外の狩猟の魅力に付いて少しお話を紹介したいと思います。

本レポートは本来ファンシューティグ誌に載せるつもりで書いたのですが、廃版となってしまいこのスクールの記録に載せる事になりました。

日本の狩猟鳥獣は30種の鳥類と16種の獣類です。最大はヒグマで体重は最大で350kg、エゾ鹿で150kg、角長は85cmです。これ以外にも150kgのツキノワグマ、80kgのイノシシ等が居ます。日本は種類も生息数も豊富で狩猟の魅力は十分あるのですが、ただ一つ不満があります。それはヒグマを除き世界の大物に比べますとややサイズが劣る事です。

世界の大物の多くはアフリカ大陸に居ます。アフリカは奇跡の大陸と言われ、ビッグ5と呼ばれるデンジャラスゲームは5トンのアフリカゾウ、2トンのサイ、1トンのケープバッファロー、250kgのライオン、そして小型ながら難易度の高いヒョウの5種を示します。レイヨウ類は数も種類も豊富ですが中でも900kgのエランド、1.5mグルグル角のクドゥ、1m直線角のオリックス、等々が有名です。

他の大陸ではアメリカバイソンやアジア水牛の約1トン、北極熊800kg、コディアックベア700kg、そして鹿類ではムース700kg、エルク400kg、赤鹿250kg、カリブー300kg、更にはビッグホーンシープ、アイベックス、等々があります。

昔の話ですが、1970年代の毎日曜日の夕方には海外の大物猟を紹介するテレビ番組がありました。筆者も何時かは海外大物猟と心を熱くしてこの番組を見ていました。この頃の日本のハンターはかなり元気で多くの人が海外の大物を求めて遠征しました。70年代の日本大物狩猟クラブではニュージーランド南島のエルク猟を募集したところ20名もの参加がありました。このクラブからはエゾ鹿猟にも毎年50名程が遠征していました。

360円/ドルの50~70年代に比べて昨今は80円/ドルと4倍も行き易くなりましたが、日本のハンターの元気度は国力に比例して低下、それに伴い海外狩猟を扱う会社も2000年頃に相次いで閉鎖されました。しかし海外大物猟の魅力が無くなった訳ではありません。
筆者はこの円高を利用し40年前からの夢を実現させる事にしたのです。

2009年にはナミビアでクドゥ&オリックス等々の6種類、2010年のニュージーランド北島で赤鹿&ファロー鹿等々の5種類、そして今回2度目のNZで1トンの野牛&角長1mのワイルドゴート、そして更に日本には居ない大型鳥猟の幾つかを狙う計画を立てました。
今回は海外猟の中でも比較的安価で行き易く、それでありながら魅力たっぷりのNZ猟を紹介したいと思います。
  


Posted by little-ken  at 11:38海外狩猟

2012年01月23日

1.ニュージーランドの概要。

1.ニュージーランドの概要。
正式名称は英語で New Zealand(ニュージーランド)、マオリ語では白く長い雲のたなびく地と言う意味の Aotearoa(アオテアロア)。略称はNZ。

             これがアオテアロアです。特に冬場はよくこうなります。

気候が穏やかで人口も少なく野生鳥獣の天敵が居ない事等からその国土の全てがハンティングエリアと言っても過言でないほどこの国は狩猟地域及び狩猟動物が豊富です。何の変哲もない普通の牧草地帯にも多くの狩猟対象の鳥獣が豊富に生息しており、盛んにハンティングが行われています。これほどハンティングの機会が豊富な国はニュージーランド以外ではありえないのではないかと思います。

またNZはフィッシングでも非常に有名です。豊かな自然プラス適量な雨のお陰でレインボウやブラウントラウトが多数繁殖しています。更に豊かな陸地からは豊かな海が育ち、1m近いマダイや1m以上のキングフィッシュと呼ばれるヒラマサ釣りは世界的に有名です。
また物価の安さからWW2の戦闘機等の動態保存にも適しておりこの方面でもアメリカに次いで有名です。

地理的には北島で南緯38度、南島で南緯44度、北島は43度の北海道よりかなり暖かく、南島は同程度と言う事になります。但し季節は反転し、太陽は常に北側の空にありますが、太陽が東から出て西側に沈む事に変わりはありません。更に海流の関係で夏は涼しく、冬の強烈な寒波もなく、1年を通して温暖な気候です。NZは日本の約70%の広さの国土を持ちながら、人口は20分の1以下のたった約430万人。84%が都市部に住んでおり、郊外の自然の豊かさは格別レベルです。
  


Posted by little-ken  at 11:36海外狩猟

2012年01月23日

2.ニュージーランドの歴史。

2.ニュージーランドの歴史。

  2-1.NZの島が出来るまで。
この国の稀に見る程の奇跡的な狩猟環境を説明するにはどうしても太古の昔に話を進めなくてはなりません。NZ島は8000万年前にゴンドアナ大陸からオーストラリア(AU)大陸と共に分離しました。その後AUと更に分離したNZは大きな地殻変動により200万年ほど海面下に没し、AUと類似系の動植物生態系はその時に絶滅しました。

それが今から2400万年前に大きな地殻変動により再度浮上し、以後は飛来した鳥とコーモリだけの島となりました。人類がNZに来たのはケタ違いに新しく、たったの1000年程前の事です。つい最近までのNZは鳥類だけの楽園だったのです。

古い時代のNZに飛来した鳥の中から独自に進化した鳥にモア(ダチョウより遥かに大型で全高3~4m)やキウイ(大小かなりの種類が当時は生息、大は小型のダチョウ並)の様に飛ばなくなった鳥も多数居ました。哺乳類等の天敵が全くいない為に飛ぶ事が必ずしも重要ではなくなったのです。この長い鳥類の楽園時代も人間(先住民族のマオリ)が多くなった15世紀頃からは多くの在来種の絶滅が進行しました。

現在も生息しているNZの固有種は鳥類67種、哺乳類2種(共にコーモリ)です。NZの主な固有鳥類としては次の通りです。3種のキウイ、キア&カカ&カカポ等のオウム類5種、パラダイスダックを含むカモ類5種、タカヘ等のクイナ類5種、鶏級のNZハト、モアポークフクロウ、シギ&チドリ類7種、カモメ類3種、ウ類8種、カラス類3種、ムクドリ類3種、その他23種です。一見すると多種多様に見えますが、多くが絶滅寸前です。


  2-2.NZ建国の歴史。
白人でNZの土地を発見したのは1642年オランダ人のエイベル・タスマンです。先住民族のマオリでさえその原点は1000年程前、メインとしては14~15世紀頃にカヌーに乗ってやって来たポリネシア人です。

その後タスマンから100年以上過ぎた1769年イギリス人ジェームズ・クックが島全体の調査を行いました。この調査の結果がヨーロッパにもたらされると捕鯨やアザラシの毛皮ハンターの遠征が始まりました。1830年代前半ロンドンに植民地会社が組織されると移民は更に増加しました。1840年イギリスは先住民族マオリとの間にワイタンギ条約を締結し直轄植民地としました。1850年頃ゴールドラッシュで移民は更に増加しました。1907年イギリス連邦内の自治領となり事実上独立しました。


  2-3.現在のNZの狩猟動物の先祖。
それでは現在のNZのゲームハンティングの対象となっている哺乳動物達は何時頃に何処から来たのか? それは1770年頃キャプテン・クックが将来難破してNZに流れ着くかも知れない水兵達の食料として余剰の猪やヤギを放った事に始まります。

我々が関心のある鹿に付きましては1851年南島ネルソン周辺に初めてレッドディア(赤鹿)が放されました。この時に放された鹿は残念ながら増えませんでしたが、1861年以降50年以上に渡り世界各地から各種の鹿をはじめ猪、ヤギ、ヒマラヤンター、シャモア、ワラビー(小型のカンガルー)、ポッサム(フクロネズミ)など数多くの動物がNZの各地方に放され、この時点でNZの旧生物体系は殆んど破壊されました。同じ頃キングサーモンやレインボウトラウトやブラウントラウト等の魚類も各地の川に放されました。

ヨーロッパからは赤鹿とファロー鹿(日本鹿クラスで角の先側半分がヘラ状)、アメリカからはエルク、東南アジアからはサンバー鹿(体はエルク級だか成獣でも2段角)とルサ鹿(日本鹿クラスで細長い2段角が特徴)、そして満州からシカディアが持ち込まれ自然繁殖に成功しました。NZには捕食動物が殆んどいない事や人口が少ない事もあり、それらの動物は劇的に増え続けました。しかし北米からのエルクは南島の一角でしか繁殖しておらず、ムースは成功しなかった様で、また乾燥地帯に住むビッグホーンシープやヤギの類であるアイベックスもNZに適応出来なかった様です。

鹿は英語でDeerですが日本鹿は英語でもSikaでシカディアとも言います。本来は大陸との陸続きが切れた時期に取り残された大陸系の鹿が日本で亜種になったと言うのが正しいのですが、ヨーロッパにはこの日本の鹿が最初に紹介された為にこの様な名前が付きました。このNZのシカディアは満州からの鹿ですからエゾ鹿とはかなり近縁です。

白人は元々狩猟民族ですから日本人とは比較にならない位にハンティングが大好きですが、ヨーロッパの良い猟場は貴族に独占されていて平民は十分な狩猟が楽しめません。移民達はこのNZに自分達の理想の国を作ろうとしましたが、その一環の中でハンティングの楽園も作ろうとしたのではないかと思います。


  2-4.現在のNZのハンティング制度に至るまで。
1931年、政府は増え過ぎた哺乳動物の駆除を決定し、駆除の為に多数のプロハンターが雇われました。またプロハンター育成の為に国立のハンター養成学校も作られました。

駆除は1960年代以降にガンシップと呼ばれるヘリコプターの登場により大きく変わりました。今まで人間が入り込む事が出来なかった険しい山岳地帯でのハンティングが可能になり、出撃毎に大量の鹿を仕留められました。そしてその大量の肉はヨーロッパ各国に輸出される様になりました。

1970年代後半にこの好評な鹿肉輸出を事業化する為の養鹿業が紹介された事によりNZの状況は一変しました。それまで鹿はたった数百ドル/頭の価値しかなかったのですが、生きた状態なら数千ドルで取り引きされる様になったからです。ヘリコプターの運用は駆除から捕獲へと変わり、数年後には100万頭以上の鹿がNZ各地のファームで飼育される様になりました。

少し時代が前後しますが、1920年以降にハントされた世界中で最も素晴らしい赤鹿とエルクのトロフィーの殆どはNZで狩猟された物でした。1970年代以降になりますと国際線ジェットの普及でそのビッグトロフィーを求めて主にアメリカ人が大挙してNZに押し掛けました。その結果トロフィーの価値は数倍~10倍にまで跳ね上がってしまい、一時期のゴールド級赤鹿トロフィーは15000ドル以上にまで跳ね上がりました。

一方乱場の狩猟では1970年以降ハンターが多くなって鹿が場馴れしてしまい、特別な奥地に行かない限りBigトロフィーの可能性は無くなりました。日本のエゾ鹿は積雪により大移動しますがNZの鹿は1年中ずっと緑が枯れる事が無い為に全く移動せず、その為すぐに場馴れしてしまったのです。そこで養鹿業者の中には養鹿された鹿の1部を広大な私有地に放し狩猟対象としてハンターを呼び込み始めました。こう言う形をファームのサファリと言います。

この傾向はやがてNZだけに留まらずアフリカやアメリカ国内に於いても行われる様になりました。ワイオミング等ではファームによるエルクサファリと共に国立公園内の野性のエルクにも冬期には餌を与えて保護し、ハンティングを地域上げての積極的なビジネスとする動きが出始めたのです。

この方式は妥当な価格で外れが少ない事からやがて世界中の狩猟の基幹(赤鹿、エルク、そしてクドゥやオリックス等のアフリカのメインゲームに対して)をなすまでに育ちました。
柵の中と言ってもそれは1辺が数十kmもあり、実質は柵の存在を全く感じさせません。

また柵に中だから撃つのはイージーかと言うと決してそうではありません。実際に2010年のNZで赤鹿とファロー鹿を筆者がハンティングした時のデータでは1.5日で11回アプローチしましたが発砲には3回しか至れませんでした。(捕獲ドギュメント5-番外編参照。)

さて話を元に戻し、その後2008年のリーマンショック以後になりますと世界的に不景気の風が吹きNZのこの業界の風向きも大きく変わりました。鹿肉等の相場が低下し以前は牛や羊の牧場を鹿に換える人も多かったのですが、再び元に戻す人や牧場その物を辞める人も出て来ました。

ファームに於いてもトロフィー級の鹿に育つまでは8年以上が必要ですが、一方で鹿自体の寿命が10年余しかありません。つまりトロフィーとしての価値も僅か数年間しかなく、この間に客が付かなければ殆ど価値が無くなってしまいます。
と言う事でリーマンショック以降このトロフィー価格は元の妥当な価格に向かって下がりつつあるのが現状で、それは我々ハンターに取ってもうれしい方向です。

NZに於いてファームではなく純野性の鹿のトロフィー級を捕獲する方法が無いではありませんが、その場合はヘリで奥地まで飛んでそこで約1週間のキャンプを行います。ファームに於ける捕獲成功率は100%までは行かないにしてもそれに近い相当な高率になりますが、純野性のトロフィー級の成功率はそれなりの諸条件をかなり良い側に揃えても半分前後と言われています。

自然物の捕獲が高費用でしかも長期間を必要とし、その上で捕獲成功率が低いとあればファームの鹿の側に人気が出るのは当然です。なおファームでは肉用の鹿もサファリのトロフィー用の鹿も共に100%自然繁殖&放牧ですから実質的に純野性の物との差は殆んどありません。少々違う点はより大きなトロフィーになる様に多少品種改良がされている事、又サファリは数量管理がされており足りなくなれば補充が行われる事の二つです。

人によってはファームの狩猟を毛嫌いする人もいます。またガイド付きのハンティングを否定する人もいます。自宅周辺の限られた場所で限られた種類の獲物だけを相手にするのならそれでも構いませんが、その枠を超えてより大物を求めて遠征をすればガイドの存在はその効率を大幅に高めてくれますし、ファームの利用も悪い話ではなくなります。
なおNZを含む全ての外国では日本の様に他人の土地でハンティングする事は出来ませんので日本人にとっては結果的にガイドハンティングオンリーとなります。
  


Posted by little-ken  at 11:34海外狩猟

2012年01月23日

3.NZの狩猟鳥獣とライセンス制度。

3.NZの狩猟鳥獣とライセンス制度。
狩猟可能な鹿類はすでに紹介されていますが、赤鹿、ファロー鹿、日本鹿、サンバー鹿、ルサ鹿そしてエルクが可能です。野性の物は混血も多く見られます。
他の獣類としてヒマラヤンター、ヨーロッパシャモア、猪、野ウサギ、野性化したヤギ&ヒツジ&牛、等々があります。それ以外にもオーストラリアから持ち込まれたポッサムやワラビーがあります。

NZではピストルによる狩猟が禁止されている以外、全ての狩猟動物は本来NZに取って害獣ですから数の制限やシーズンの規制などは殆んどありません。ライセンスは必要ですが獣類の狩猟ライセンスは無料で1年中狩猟が可能です。

狩猟鳥類も多くは持ち込まれた物が多く、今回の狩猟対象ではパラダイスダック(日本名は黒赤ツクシガモ)だけがNZ固有種です。他に狩猟可能な鳥類としてカモ類(マガモ、カルガモ、ハシビロガモ)、カナダガン、黒鳥、キジ、ウズラ、七面鳥、鳩、孔雀、等々があり、NZではバードハンティングも非常に盛んです。鳥類に対してのライセンスは有料(70NZ㌦)で期間と定数の設定があります。鳥猟にライフル類(エアーライフル除く)は使えません。

その取り決めは場所やその種類ごとに細かく規定がありますが、おおまかに言えば主に冬場の3~8月までが可能でメインは5~6月です。全般的に言えば日本とは比較にならない位に狩猟鳥の種類も多く、また定数もダックやガンは10~30羽(カモの種類ごと)ですから我が国の各種合わせて5羽までとは比較にならない設定です。七面鳥等の家畜化された物が野性化した物はこの狩猟法の対象外で何時でも撃てます。

狩猟可能時間は安全が確認されれば夜間でも問題はなく、夜行性の動物はサーチライトを使って撃ちます。日の出から日没までと時間にうるさい日本とは大違いです。多くの先進諸外国でも基準時間は日の出と日没ですが前後に30~60分が認められています。そしてこれも先進国の共通ですが資格を持った公認ガイドが同行すればライセンスの無い人でも狩猟出来ます。更にNZの凄い所にライセンスを持った親と行動すれば子供でも問題はなく、その場合には年齢制限すらが無い事です。

銃所持は16歳でエアーライフル、18歳以上なればライフル(セミオート除く)やショットガン(セミオート含む)もOKです。日本の様にライフルに10年の経験が必要とか口径制限や装弾数制限とかのアホらしい規制もありません。ライセンス的には他にセミオートライフルによるプロハンティング資格、アンティーク銃、ピストルのライセンスがあります。

銃はフルオートはダメ、軍用銃(セミオートは別ライセンス)OK、口径制限特になし、マガジン容量も特になし、10番の散弾銃であろうが、アフリカの象撃ち用であろうがバレット50口径であろうが何でもOKなのです。

今回我々を案内して下さるガイドの加藤氏はNZでただ一人の政府公認ガイドの資格を持った日本人で1983年以来NZに永住しています。 http://www.huntingaotearoa.co.nz
彼に同行してもらえば言葉の問題も全く無く日本での銃や狩猟の資格や経験が無い人でもNZで狩猟を十分に楽しめます。

NZは狩猟期間及び時間帯制限、狩猟対象の多種さ、捕獲制限数の多さ、使用銃器の自由度等々、そのどれを取っても(北海道のエゾシカ猟を除き)世界でこれ程の国はありません。
またガイド代やホテル代等の諸物価の安さも大きな魅力です。ヘリコプターを使ったダイナミックなスポーツハンティングも物価の比較的安いこの国では一般的な庶民でも手が届く範囲にあり、そのエキサイティングなヘリハンティングもNZの大きな魅力の一つです。
  


Posted by little-ken  at 11:31海外狩猟

2012年01月23日

4.今回の使用銃&装弾の紹介。

4.今回の使用銃&装弾の紹介。

  4-1.ワイルドブル猟:

BSA モデルCF ボルトアクションライフル イギリス製。458ウインチェスターマグナム弾頭重量500gr 初速2040ps エネルギーは4712ft-lbsです。
青年時代のアフリカ猟のテレビ番組を見て以来ずっと憧れていた銃です。

BSA (Birmingham Small Arms Company)はかつて空気銃から軍用ライフルまで製造していた総合銃器メーカーでした。又オートバイメーカーとしてもかつては名門でした。狩猟用ライフル銃も22~458口径まで各種を揃えていました。今では空気銃の生産を除き企業活動しておりません。日本では殆んど使っている人はいませんが、空気銃だけは数年前まで輸入されていました。

458ウインマグはアフリカの大物ゲーム用に作られたカートリッジで308の約1.8倍のエネルギーを持っています。375H&Hマグナムのケースを72.4mmから63.5mmに短縮し、ネックダウンを行わずそこに45口径11.6mmの弾頭を直接取り付けたカートリッジです。
このケースをネックダウンした物に338ウインチェスターマグナムや7mmレミントンマグナム等があります。参考までに日本では10mmを超える口径は所持出来ません。


  4-2.鹿類&ワイルドワイルドゴート猟&ピーコック猟:

SAKO 75バーミンター改 ボルトアクションライフル フィンランド製。308ウインチェスター 弾頭重量150gr 初速2820fps エネルギーは2648ft-lbsです。

サコーは小口径から超大口径の軍用銃(砲)までを製造する総合銃器メーカーですが、現在はベレッタ社の傘下にあります。量産銃でありながらカスタム銃並みによく命中する高品質が受けて他メーカーに比べて1.5~2倍高価であるにも拘らず世界中で良く売れています。銃の特徴として安全装置を掛けた状態でもボルトのロックだけを解除する装置が付いており、安全に抜弾が出来る事です。

バーミンターモデルには重銃身が付けられており、より安定した射撃が出来るモデルです。本銃は改が付いておりますが筆者の愛銃です。筆者が重銃身を選んだ理由はムービング射撃時のスイング安定性を重視したからですが、重い銃や長い銃身は射撃時にはプラス方向になりますが携帯に不便です。この為に全長を7cmカットし、ストックの軽量化等も合わせて重量を0.5kgほど軽減しました。

ピーコック猟に308が使われるのは意外と思う方も多いと思いますが、ピーコックは150m以上の距離で超早立ちする為にショットガンも22LRも弾が届かないからです。


  4-3.ポッサム猟&ウサギ猟&ターキー猟:

ルガー 10/20 スタンダードモデル アメリカ製。22ロングライフル、弾頭重量40gr 、初速1255ps、エネルギーは140ft-lbsです。

ルガーはスタームルガーが正しい名称でアメリカンルガーとも言われており、小口径から大口径までのピストルを含む総合メーカーです。丈夫で良く当たる銃を安価に作る事から今では猟銃メーカーとしてもレミントンを抑え、ピストルメーカーとしてもコルトやS&Wを押さえてアメリカのNO.1メーカーです。この22ロングライフルはリムファイアー(LR)です。

308に比べると5%程度の小さなパワーですが、こと50m以内であれば非常によく当たります。日本では禁止されている口径ですが欧米等では小動物や中型以上の鳥猟等にもよく使われます。


  4-4.ターキー&ピーコック猟:

SKB セミオートショットガン 12番 2.75インチ薬室 24インチ銃身 日本製。Std狩猟用装弾 :弾頭重量32g 、初速1300fps、エネルギーは1852ft-lbs。

本銃も筆者の愛銃です。かつては日本にも散弾銃メーカーは数10社もありましたが、今ではミロクだけを残し、このSKB社も2009年に営業を終了しました。社名は創立者の名前SAKABAから来ております。本銃の特徴はレミントン等に比べて軽くて動バランスが良い事です。

本来長い銃身の方が射撃時には良好なバランスなのですが、しかしその時の銃の全長は130cm近くになってしまいます。射撃重視で行きますと銃身長は30インチ前後がベスト、しかし私は携帯性も重視して24インチ銃身を取り付け、不足する先端重量を補う為にフロントにバランサー重りを取り付けました。

装弾は24gの軽いトラップ射撃用装弾から35gのマグナム装弾まで使用出来ますが、最も良いパフォーマンスは標準装弾の32gで得られます。また命中粒数の少ない大粒散弾よりも限度はありますが小粒散弾で多数粒を命中させた方が高い効果が得られます。もう一つの条件で多数粒を命中させるには強い絞りの銃身の方が良く本銃も交換式チョークですが何時もフルを使っています。

散弾銃のメリットは向けるだけで撃てる素早い指向射撃とその連射にあります。従って獲物への射撃時間が長く得られる鴨撃ち等には散弾を少しばかり多くバラ撒く事や多少の高エネルギーマグナムによって連射リズムが乱れるよりも標準装弾によるスムーズな連射で2発目を追加命中させた方が遥かに高い効率が得られるのです。


  4-5.パラダイスダック猟:

フランキ バイオマス912 セミオートショットガン12番 3.5インチマグナム イタリア製。高速スチール装弾のスペック:弾頭重量39g 、初速1550fps、エネルギーは3210ft-lbs。
弾頭重量64g鉛装弾~2.75インチの標準装弾まで撃てます。

フランキは古くから世界的な猟銃メーカーで主に散弾銃が得意です。有名な軍用散弾銃スパス12のメーカーでもあります。現在はベレッタ社の参加です。

3.5インチマグナム弾は環境の鉛汚染問題からスチール装弾に主流が置かれる2000年頃から商品化されました。スチ―ル散弾は鉛散弾より容積を1.5倍必要とし、また比重の軽い散弾は遠射時の弾速低下から不利になりがちです。その為に更に大粒散弾を大量に打ち出したいと言う要求から本装弾は生まれました。

アメリカではこの要求に答える為に古くから10ゲージがありましたが、現在ではこの12ゲージの3.5インチマグナムが主流になっています。通常はある程度の連射バランスを考えて飛行体の重量は40g前後ですが、これに鉛散弾を目一杯詰めた64gのスーパーマグナム弾もあります。ターキー猟の様な林間の一瞬の射撃チャンスしかない時にはこの散弾量の多さを利用してやや緩いチョークで撃つ事が有効に働きます。


  4-6.レンタル銃:
銃無しで来られた方のレンタル用として上記以外にも下記の銃が用意されています。
加藤ガイドの見積り1式にはこのレンタル銃及び弾薬代も含めれていて非常に親切です。もちろんですが他にショットガンもあります。

ブルーノ CZ527 口径223レミントン チェコ製 セットトリガー付ブルや大物鹿以外にはオールマイティーの銃です。

ホーワ 1500 口径7mmレミントンマグナム 日本製 海外では高い評価です。ブルや大物鹿猟に向いています。

アリサカ 38式改 口径25-06レミントン 日本製 旧日本軍の38式歩兵銃をストックやバレルを変えた物でオリジナルの刻印付です。彼のお気に入り銃の一つです。ブルを除く全ての猟向きです。

サベージ 117 口径30-06スプリングフィールド アメリカ製ブルを含む全てに使える銃です。

モーゼル 98改 25-06レミントン ドイツ製 旧ドイツ軍の軍用銃をスポーターに改造した銃で、現在のボルトアクションの原型になった銃で丈夫で信頼性があります。



  登場した銃を全部並べてみました。右2丁は散弾銃、共に左より側がハイパワー銃です。
    左からBSA CF、ホーワ1500、サベージ117、モーゼル98改、アリサカ38式改
          サコー75改、CZ527、ルガー10/22、フランキ912、SKB1900改。



4―7.使用カートリッジの比較:

    今回の使用カートリッジ左から22LR、223レミントン、308ウイン、458ウィンマグ、
     12GA Std、12GAx3.5インチマグ、なお223は使う機会がありませんでした。


22LRは殆んど無反動で発射音もおもちゃレベルの「パチン」です。写真で見ても本当に撃ったのかと言うレベルです。

308はそれに比べるとびっくりする位の大きな発射音と鋭い反動が「ガン」と来ます。銃の事を「ガン」と呼ぶ事が分かる気がします。12番の32g標準装弾に比べると反動的には同程度かこちらの方がやや大ですが1番の違いはその鋭さです。その為にあまり銃口は跳ね上がりません。

458は308よりやや大きな音と「ガ~ン」と来る反動です。エネルギーは308の1.8倍ですが反動は4~5倍位に感じです。このクラスが通常の人で撃てるパワーの限界付近です。

ショットガンの音と反動はこれに対してライフルとは全く別物になります。308の弾頭は僅か9.7gですが12番Stdの32gはその名称の通り32gを飛ばしますから3.3倍も重い物体を発射しています。しかし弾速がかなり遅い為にエネルギーはたった70%しかありません。反動としては体感的には308より僅かに小さいと言う感じですが、銃口は意外と跳ね上がります。

近くで聞く散弾銃の発射音はライフルに比べてそれほど小さいとは思えませんが、少し離れると急に小さくなって来ます。僅か100m離れただけで「ポン」と言うシャンペンの栓を抜く時の様な乾いた音になってしまいます。ライフルはこれに対して1km離れてもハッキリ「バーン」と銃声がします。

3.5インチマグの64g、反動の大きさ自体は458と同等レベルですが「ズ~ン」と来る反動です。エネルギーは458の67%しかありませんが、飛行体が大幅に重い事が反動には大きく関係し、更に1.5倍位大きく「ズズ~ン」と来る感じです。銃口の跳ね上がりは写真で見てもダントツです。散弾が銃口を抜けるまでに時間が長くその為に反動による銃口の跳ね上がりが大きくなるのです。

反動と言うのは銃の重さや銃身長や射手の体重等によっても変わりますが、一般にStdライフルである308や30-06の2倍弱が通常の限界でこれより大きなエネルギーの銃は扱いが難しくなって来ます。ショットガンでも同様に12番32g のStdに対してやはり2倍弱が通常の限界です。

強力な銃自体はある意味で悪くはありません。しかし命中率は反動が少ない銃の方が良く当たります。ライフル銃の場合ですととにかく急所に命中させないと逃げられます。2倍のパワーのマグナムだから急所を大幅に外れてもすぐに倒れるかと言うとそうはいきません。鹿クラスの場合ですとその場で倒すには直径10cm程度に命中させなければなりませんが、パワー1.5倍のマグナムで撃つとこれが直径15cm弱に広がる、つまり±2.5cmまでならズレが増えても倒れると言う程度の効果しかありません。

ショットガンの場合、反動の軽い弾は一般的に飛行粒数が少なくなって距離が少し離れると必要密度を保てなくなってしまいます。その有効度は距離の3乗に反比例して低下しますので1.5倍のマグナムを持ってしても14%増しの距離までしか延長出来ません。
と言う事でどちらの銃もマグナムになると何倍も効果がある訳ではなく、効果は意外と少ないのです。一方でその割に弾や銃が高価であったり、反動が大きい等の命中し難い要素も増えますので実際は適当な所での妥協が必要になります。
  


Posted by little-ken  at 11:29海外狩猟

2012年01月23日

5.実猟の紹介。

5.実猟の紹介。
今回の行程は次の様な日程で行われました。皆さんの関心のある鹿撃ちが今回は含まれておらず、2010年のNZ猟の物を最後に番外編で紹介致します。

   Day1:PM日本発オークランドへ。                         機中泊。
   Day2:朝オークランド到着、車でフネアパイへ、
                       ジェット戦闘機等操縦、夜タウマルヌイへ移動。同泊。
   Day3:AMは試射、PMワイルドゴート猟、                タウマルヌイ泊。
   Day4:AMはワイルドゴート猟、PMはターキー猟、夜はポッサム&ラビット猟、タウマルヌイ泊。
   Day5:AMはワイルドゴート猟、PMはストラスフォードへ移動。    ストラスフォード泊。
   Day6:ワイルドブル猟、                       スラストフォード泊。
   Day7:グライダー操縦、PMはオポノミに移動、                オポノニ泊。
   Day8:AMはピーコック猟、PMはパラダイスダック猟、      夜オークランド移動、同泊。
   Day9:朝オークランド発。                           夕方日本着。



この日程で予定捕獲量はワイルドブル1頭、ワイルドゴート10頭、ポッサム多数、パラダイスダック30羽、ターキー2羽、ピーコック2羽とNZ国内の殆ど猟に関する1式(戦闘機操縦等を除く)全てを含んで6500NZドル(46万円程度)です。銃レンタルも弾代も宿も食事も概ね全てが含まれます。(日本からNZまでの航空券約11万円は含まれません。)


  Day日本から出国。2011.6.24.
筆者の自宅は名古屋の近くですが、現在は名古屋からのNZ便はありません。繁栄期には名古屋駅新幹線口から関西空港までNZ航空の無料バスが運行されますが今は運休中の為にマイカーで走りました。駐車場代や通行料や燃料代で片道1万円強の臨時出費です。

搭乗手続きは何時もの通りですが、問題は銃の持ち込みです。窓口カウンターで銃である旨を申し出ますと航空会社が税関に連絡を入れてくれて税関職員が来てくれます。
税関職員と共に別室に行き、持ち出し書類(事前申請)のチェックと銃番号のチェックがあり、担当官が持ち出し書類の裏面に出国確認のコメントを記入して終了、その後は税関職員立ち合いで航空会社窓口に銃を預けます。銃の追加運賃としては2500円でした。
    (鍵の掛かる頑丈なケースが必要です。鍵は錠前でもOK、金属製でなくてもOK、2万円位)


 左写真:経済産業省の銃の輸出許可証。弾にも銃と同様に別の輸出許可証が必要です。
 右写真:NZ国内の銃の携帯許可証。ガイドが無料で代行してくれます。窓口で25㌦必要。



  DayNZへの入国。
関空を夕方18:30に出発しNZオークランドには朝の8:30頃到着します。何時もの様にパスポートチェックを受けて通常のクルクルから出て来る荷物を受け取りますが銃はNZ空港警察に届けられている為に窓口に向かいます。

その空港内のNZ警察の窓口に行って書類の確認を受け銃を受け取ります。待つ事10分程でNZ国内用の臨時銃所持許可証を25㌦で発行してくれました。
その後に検疫を受けますがこの目的はNZの自然を保護する為に禁止されている食糧等が入っているかのチェックで、ここでの銃は殆どフリーパスです。

出口でガイドの加藤氏が待っていてくれますのでここから楽しいNZ猟の1週間が始まります。第1日目は筆者の飛び道具研究の別項目であるL-39アルバトロスジェット戦闘機とT-6テキサン高等練習機の操縦(これも機会がありましたらまた別の時に紹介します)、そしてPMはNZ北島中央近くの猟場であるタルマヌイまでの移動です。



  DayAM試射、PMワイルドゴート猟。
AMは試射と射撃の撮影、PMはワイルドゴート猟です。場所は北島の中央にあるタウポ湖の少し上、タウマルヌイから少し離れたオフラと言う寂れた町外れのロスさんの牧場です。2010年と同じ場所です。

ワイルドゴートもヨーロッパ人が連れて来た物です。サイズは日本鹿より多少小柄、生息量が多いので珍重されませんが、オスの角は中々立派で角長が1m近くまでになる物も稀におり、ゲームとしての魅力は高いと思います。体色は黒、茶、灰、白、ブチの各色がありますが、黒と茶が多い様です。白と茶に大物が多いと聞きます。メスにも小角があります。

2010年は片側53cm(本州鹿クラス)がMaxでしたからこれ以上が今回の捕獲目標です。牧草地はかなり急峻な山の中腹まであり、その上は森です。ワイルドゴートの住んでいるのはその牧草地と森の境界です。全部歩くとかなり大変ですが4WDバギーで近くまで行ってそこから少し歩いてアプローチ、射撃します。射撃距離は100~300m程度です。
地形と生息場所からやや撃ち上げが多くなります。


    今、谷を挟んだ250m級の射撃をしようとしています。1発で決めないとすぐに森に
    入られてしまいます。



           ノーハンティングエリアで見たワイルドゴートの群れです。
            今回はこのボス級と同格クラスを失中してしまいました。


ワイルドゴート猟は生息数が多いので無理に遠射をする必要もありません。しかしその生息場所の多くが幸いにも山の中腹ですから射撃距離を延ばす方向ならば自由に延長出来ます。300m或いはそれ以遠から遠射にチャレンジする事も出来ます。
失中のリスクはありませんし、これもこの猟の魅力なのかも知れません。撃ち方は周りに木はありませんのでニーリング又はプローンが多く、時にはバギーをレストにして撃ちます。バイポットも有効と思います。

ワイルドゴート捕獲ドギュメントその1:初日の数獲り。
まず初日は腕慣らしです。大物は居ないけれど数の多いエリアに向かいます。何時もはバギーで近くまでは行くのですが、今回の場所はそれほど遠くない事と最近はバギーで行くと撃たれる事を学習したのか逃げられ易いと言う事で徒歩で向かいました。全3時間コースです。昨日戦闘機操縦でGを掛け過ぎた為、やや体調不良です。結論から言うと20発撃って6頭を捕獲しました。

歩き始めて20分、最初の4頭群れを発見、150mのニーリングです。初弾は命中しましたが今一つ急所から後方にずれた様です。まだ動いていますのでもう1発撃って止めました。

次いでしばらくの後、120mで2匹の群れ、ニーリングから撃ちますが、初弾失中、少し走って止まった所で2発目を撃ち命中しました。まだ調子が今一つです。回収は後刻バギーで回り、牧用犬のドッグフードになります。

30分後、今度は260mで10頭ほどの群れが居ます。立ち木に半依託で撃ちますが、当たりません。その後2発を撃ちましたが全弾失中です。同じ場所ですぐ近くの谷から1頭が先ほどの銃声で出て来ました。90mでこれを捕獲。

登りを20分ほど歩きますと190mに4頭の群れが居ました。距離は近く位置関係も撃ち頃なのですが、登りのせいで息が安定しておりません。3発撃ちましたが全て失中です。すぐ隣の沢からまた2頭が出て来ましたが、これも210mで3発失中してしまいました。調子が上がりません。

下りを30分ほど歩きますと240mに8頭の群れが居ます。今度は息も上がっておりませんし、プローンで良い依託台がありますから当たると思います。1発目、命中、次いで少し走って止まった所でもう1発命中、その後は止まりませんので270m級ウォーキングで3発を撃ちますが3発とも命中しませんでした。

また30分ほど歩き、もう車まで近くなった頃、210mに4頭を発見しました。平場のプローンで初弾命中、2発目以降はもし外すと明日に向けて気分が悪くなるので撃たない事にしました。

こうして20発を撃って6頭の捕獲と余り良い幸先ではありません。宿に帰ってドライファイアーの特訓です。


  DayAMワイルドゴート猟、PMターキー猟、夜ポッサム猟。
ワイルドゴート捕獲ドギュメントその2:高台の大猟。

低い雲の中をバギーで高台まで登ります。あまり近くまで行くと逃げられるので1km程手前で徒歩に切り替えました。この時に撮影したのが冒頭のアオテアロアの写真です。

息が上がると当たる射撃も当たらなくなりますのでゆっくり静かに進みます。少し前を行くガイドの加藤氏が急に頭を下げました。手信号でこの先に居ると言っています。背を低くし撃ちやすい場所まで行き、ゆっくり頭を上げて先方を見ますと10頭ほどの群れが150mに居ます。

プローンで僅かに撃ちおろし、良い位置関係です。まだ相手には全く気付かれておりません。数分間を呼吸整えに使い、やがて呼吸も整いました。50㎝位ありそうな群れの中で1番大きなのに狙いを付けます。ゴートがちょうど撃ちやすい角度になるのを待って初弾発射、綺麗に倒れます。

群れは何処から射撃を受けたのか分からないらしく右往左往しています。やがて立ち止まった所で第2弾を発射、これも綺麗に倒れました。今度はすぐに立ち止まりました。まだどこから射撃されているのか分からないみたいです。第3弾も命中、これも綺麗に倒れました。3発連続ヒットに気分を良くしました。

ここでやっと群れは射撃を受けている方向が分かり反対方向に逃げ出しました。しかし微少斜めの殆んど真っすぐの為にリードは不要な程の角度です。50cm程走る側の横を狙い、そこに達するを見越して引き金を引きます。達した事を確認して撃つと古い虚像を撃つ事になり失中してしまいます。

こうして4発目、5発目と連続で走り去るゴートに命中、この頃は180m前後になっておりました。5発5中、最高です。昨晩の特訓が実ったのか、はた又射撃直前の呼吸を整えた事が良かったのか、快挙です。その後3発の弾を補給し230m級ランニングを試しましたが、1~2発は当たりましたがあまり有効では無かったらしく未回収になってしまいました。


         150~180mに掛けて5発5中の快挙。左の大物の角長は48cm。

ターキー捕獲ドギュメント:
ターキーの大きさは鶏よりも遥かに大きく体重は10kg近くにまでなり、雄の顔には鶏冠が垂れ下がり赤や青の鮮やかな色をしております。体の羽の色は暗緑色のメタリックが主体ですが黒っぽく見えます。これもNZには本来は居ない鳥で狩猟用にアメリカから持ち込まれた物が自然繁殖しています。普段は走って逃げますが緊急時は見掛けによらずよく飛びます。鳥目で夜は見えないので安全な高い木に止まって寝ます。

アメリカでは非常に人気のある猟で陸鳥の中ではダントツ(水鳥のダントツはカナダガン)の人気があり、コール笛を使っての待ち撃ちがメインです。今回の場所は同じロスさんの牧場内ですが、別のエリアです。彼の牧場は3000エーカー(12平方km、3.5km四方の広さ)もあるのです。ターキーは猟犬を使う地域もあるそうですが、当地では使いません。

ここでは広い草原を走って逃げ散弾銃は射程外になってしまう事も多く、100m弱を22LRで撃つのがメインです。もっと早立ちが強い地区では223レミントン等を使い150~200mで撃ちます。NZではターキーは家畜であり、狩猟法の適用を受けませんのでライフル銃も使えます。

ターキーエリアに着きましたので車を止めて以後は歩きアプローチです。
丘を一つ越えると300m先に10羽位の群れが2つ見えます。もうこちらを警戒しています。少し迂回寄りに姿をあまり見られない様に接近します。やがて50m先にチラと見えましたが、群れの最後が目前の谷に降りる所でした。


 ターキーは前方の谷に向かって走り、その後3回中の2回は前方の斜面を掛け上がりました。
  そして3回中の1回の半分の鳥はその斜面に向かって飛び去ろうとしました。


急いで距離を詰めて谷から駆け上がる所を待ちます。まもなく先頭の群れが上がって来ました。すでに距離は50m位あります。ターキーは振り返りながら賑やかに鳴きながら早歩きで逃げます。リードを少し取ってクレー射撃の感じのスイング射撃で銃を止めずに走って逃げるターキーを撃ちます。10発マガジンが空になるまでに少なくとも3羽、希望的には5羽に命中した筈です。

ところが1羽も転がっていません。加藤ガイドが急いで弾を込めろ、次の群れが来ると言います。確かにもう次の群れが50m位の所に見え始めています。弾を込め射撃可能になる頃には100m位の距離になりました。ここから120mに掛けて又10発を撃ちました。少なくとも2羽以上に命中しました。ところがこれまた1羽も転がっておりません。

140ft-lbsものエネルギーの弾をまともに喰らってもターキーはダウンしないのです。この被弾強さには驚きました。すぐに追跡です。ところが追跡の途中でまた別の群れが谷に入るのを見付けました。これも10羽程度の群れです。先程の経験から上手く私が走り込めば距離を50m以内に出来ると考え今度はショットガンの愛銃を選びました。

幸い適当な射界の場所がすぐに見付かりそこに走り込みました。銃をスキートスタイルで構えて鳥が駆け上がるのを待ちました。
予想に反して1羽のターキーが飛び出しました。多分私の走り込みが急だった為に緊急避難術を使う事になったと思われます。そしてこの時に初めて聞いたのですが、ターキーの飛び立ちの音はまるで20mm機関砲の様な「ドッドッ・・」と言う羽音でした。

これに対して35m強で4号散弾1発、撃墜。1丁上がりです。5発フルチャージのSKBは非常に重量バランスが良いのです。次いでその銃声で3羽が殆ど同時に距離は30mで飛び出しました。3羽まとめて飛び出しはまるで20mm x 4丁の射撃音です。

トリプルトラップの様に3羽とも撃墜と行きたかったのですが、残念ながら順調にヒットしたのは3羽中の2羽目まで、3羽目には残2発を撃っても撃墜出来ず、5発を撃ち尽くしまい弾切れです。NZでは連発制限はありませんから愛銃も加藤ガイド(銃の改造や販売もしている)に5連発にして頂きました。もちろん日本に帰る時には又3連発です。

次いで飛ばなかった残りの群れが斜面を掛け上がります。普通は数羽が飛べば全部飛ぶと思うのですが、何故か彼らは走って逃げます。急いで弾を2発込めます。自動銃の利点で1発はポートから放り込み次いで閉鎖すると同時にマガジンにも1発が入れられます。銃を裏返しにする必要はありません。

ランニング射撃40mで更に2羽命中、共に転がり落ちるのが見えましたがここで弾切れ。もう予定を上回る5羽を撃墜しましたので以後の射撃を中止します。

ところが5羽転がっている筈なのですが、なぜかそこには1羽もいません。4号36g装弾を40mでまともに喰らった筈なのに全て半矢です。その被弾強さに改めて驚きます。
全員で追跡開始、私は愛銃のショットガン、ガイドの加藤氏は22LR、牧場オーナーのロスさんは丸腰で追い掛けます。

私が息も絶え絶えにやっと1羽、加藤ガイドが1羽を捕獲して残りはもうダメかと思っていた所、牧場オーナーのロスさんが2羽ぶら下げて現れました。NZ人のパワー恐るべしです。年齢はそれ程変わらないのに彼は斜面を走り回りターキー2羽を手掴みにして来たのです。最後のダブル撃墜の片方は未回収となりました。


 何はともあれ4羽捕獲成功でホッとしています。写真右はオブザーバー参加のQ生徒。
 2人で持っているターキーは特に大きく良く翼幅が140cm近くもありました。
  味の方はキジ(地鶏の脂が少ないヤツ)の様な感じで美味しいのですが歯応え十分でした。



 この大きさと美しさと美味しさ、アメリカ人がターキーに夢中になるのが分かる気がします。

ポッサム&ラビット猟ドギュメント:
夕食後はポッサム猟です。ポッサムはオーストラリアから持ち込まれた有袋類で中型犬よりやや小さいサイズで日本名は袋ネズミとなっていますが木登りカンガルーと言った感じです。木の芽を食べてしまう害獣です。

  牧場周辺の立木をバギーと徒歩で回ります。牧草畑にはラビットも稀に出て来ます。

多くは大木の中程から上の方に居て射程距離は15~30mです。これを22LRのスコープ付き自動銃で撃ちます。音は非常に小さく「ペチン」と聞こえ、ハイパワープリチャージ銃とそれほど変わりません。強力なサーチライトで照らしますと赤い眼が光りここを立ち撃ちで撃ちます。

赤く目の光るポッサムの写真撮影に随分チャレンジしましたが手前の枝がサーチライトで光ってしまい上手く撮れませんでした。弾はかなりの確率で小枝に喰われ跳弾は「チュイ~ン」と荒野の西部劇の音がします。命中すると「ポコッ」と大きな音がします。発射音が小さいのでこの命中音は誰にも聞こえる様です。

弾は安く反動もゼロに等しいのでそれこそ「パカスカ」撃ててしまいます。撃墜しても枝に引っ掛かって落ちて来ない物や、地上まで落下しても半矢で逃げる物もあります。地上を走る速度は思ったよりも速く広いフィールドならランニング射撃は出来ますが、森の中では困難です。結果は85発から11匹の捕獲となりました。


  ポッサムは有袋類、灰色、茶色、黒色の各色があり、柔らかくて良い毛皮になります。
  右側手前の2匹は穴ウサギ、こちらではラビットと呼び、飼ウサギもこの仲間です。
  左手前はヘアーと呼ばれるノウサギです。これらは50~100mのランニング射撃です。



  DayAMワイルドゴート猟、PM次の猟場に移動。
昨日は3種もの猟が楽しめました。ワイルドゴートの5発5中、ターキーも5発4中1羽未回収。そして85発の22LRから11匹のポッサム&ラビットと大猟の連続でした。本日も何か良い事が起こればと思います。

ワイルドゴート捕獲ドギュメントその3:大物未回収。
本日は最後のワイルドゴート猟です。数的にはもう合計で11頭を捕獲しており、十分な猟ですから本日は大物トロフィー狙いです。奥の山の上の方まで片道1時間強を歩きます。
本日は靄が掛かって遠距離はやや見難い日です。

やがて向かい斜面のやや高い所、森と牧草地の境界付近に大物のゴートが単独で居ます。体色は茶色の黒淵、角長70cm級です。多分群れの本体はすでに森に引き上げたと思われます。こちらを威嚇する様に睨み付けています。距離は240m、プローンで撃ちます。

幸い息も上がっておりませんし、良いプローンの台もありますから多分命中する事でしょう。狙い目は心臓です。発射、良い弾着音が帰って来ました。弾着は少々不明ですが命中です。しかし倒れません。すぐに2発目を装填、照準しましたが森に入られてしまいました。昨年に続きまたもやビッグトロフィーは未回収になってしまいました。


   大物は射撃距離が遠いし、良い所に当てないと回収不能になってしまいます。
   この難しさはエゾ鹿と同程度、今回も240m遠射で大物は未回収となってしまいました。



  Day6ワイルドブル猟。

  今回ブル猟をしたのはこの隣接エリアです。     これが目標のブルです。

場所はスラストフォードと言うNZ北島左端の場所。ブルと言う言葉は他の動物にもボス級の大物オスに対して使う事もありますが、本来はブルだけでオス牛の成獣を意味します。これに対しカウはメス牛、オックスは去勢牛と未成熟のオス牛を意味します。この猟も元は家畜であった牛がターゲットでワイルドキャトル猟(キャトルとは牛追いの意味)とも言います。体色は各種がありますが黒と茶と薄茶色が多い様です。

我々が通常に見るのは商業的な500kg前後の牛ばかりです。牛も鹿と同様にオスの方が各段にデカクなり、10歳を超える様なブルは体重も1000kgを超えて鹿の大物オスの様に別格の風格が生まれます。1000kgと言えば北海道のエゾ鹿の超大物でもせいぜい150kgですから7倍もデカイターゲットになります。308の弾頭は50㎝強の侵徹力がありブルの急所にまでは十分に届き、これで勝負する事も可能です。

しかし狩猟はロマンです。体重1トンと言えばアフリカのケープバッファローやアメリカバイソンそしてアジア水牛等と体重的には完全に同等です。これを超える大物はゾウ、サイ、カバの3種だけです。と言う事で本来の希望は銃もアフリカン、出来れば青年時代にテレビで見たあの500ニトロエクスプレス(570gr 5850 ft-lbs)の水平2連クラシックダブルライフルが良いのですが、その様な高価な銃はありませんので先にも紹介したガイドの加藤さんの所有銃であるイギリス製のBSAボルトアクションの458ウィンマグ(500gr 、4712ft-lbs)でクリーンキルを目指します。

当地のワイルドブルの先祖は1900年頃スコットランドから持ち込まれました。1940年頃から野性化しています。種類的にも色々な牛が雑種化しており、ロングホーンも少し居るそうですが多くの牛の角はあまり長くないそうです。(やや残念)

ワイルドブルの生息場所はワイルドゴートと同様に牧草地と奥の森林との境界付近になりますが捜索はヤギと違って森の中がメインとなります。ファームの鹿と同様に高い所までバギーで上がり適当なワイルドブルを見付けるとその近くまではバギーで行き、アプローチは風下から隠密忍びです。もちろん姿丸見えの隠密忍びはあり得ませんから森や林或いは地形を上手く利用して100m以内まで近寄って射撃します。射撃は立ち撃ちがメインとなります。

ワイルドブル捕獲ドギュメント:
本日は曇りで風の強い日です。これはハンター側にとっては臭いや音の気配をあまり敵に取られなくて都合のよい日であります。
猟場に入って30分、最初の黒いブルを300m先に発見しました。風下より姿を見られない様に音を出さない様に慎重にアプローチしますが、そこまで行くともう姿を消していました。ブルも中々の強敵の様です。

更に捜索する事2時間、今度は焦げ茶のブルです。500mで発見し、アプローチしましたがもう少しでアプローチ完了と言う時に感付かれて逃げられました。姿をチラ見しただけで銃も向けられない状態でした。

3回目は持参のサンドイッチを出先の狩猟小屋で食べてその後まもなくの事でした。
赤茶色の肌が300m先に見え隠れしています。あの毛色は上手く行くとロングホーンかも知れません。慎重に慎重にアプローチします。牛が草をむしる音が聞こえて来ます。
今度はアプローチに成功しそうです。やがて距離70m、30度下のシダの陰で草を食べているブルを発見、ニーリングで照準を付けます。

  ブルの居る所はこんな森の中、弾は木々の間をすり抜ける様に撃たなくてはなりません。

シダの葉が邪魔をして角の大きさが確認出来ません。やがて風が吹いて角が確認出来ました。残念ながらロングホーンではありませんし、あまり大物でもありません。パスする事も出来たのですが、撃たないで帰る事になってしまうかもしれません。

それもしゃくですから撃つ事に決めました。現在は体が斜めを向いています。狙い目は正面からは目と目の間の眉間、横からは耳の後ろの延髄です。やがて牛の顔はほぼ正面を向きましたので急所は丸見えの角度になりましたが、まだシダの葉が邪魔をしています。風を待たなくてはなりません。

間もなく風が吹きシダの葉がなびき、今度こそ完璧に眉間が見えます。その瞬間に引き金を引きました。「ドン」ブルは手足の力が急に抜けた様にその場に音もなく軟着陸しました。

ガイドが死亡確認に行きます。私はもし動き出した時に対してスタンバイします。やがてガイドが「OK」を出しました。そして多くの人がブルを撃ったが、今回ほど綺麗な命中は初めてだと言います。
私もこれほど綺麗な倒れた方は今までのエゾシカ1000頭中でも数えるほどしかありません。

さて眉間に見事命中かと思われた弾は実は15㎝近くも上にずれていたのです。角の高さで頭蓋骨を貫通し、頭が下を向いていた為にそのまま延髄を直撃した形になりました。その結果が綺麗な倒れ方となったのです。

           推定体重700kgのブル、アフロヘアーの上寄りに命中しました。


  DayAMグライダー搭乗、PMピーコックの猟場まで移動。
グライダーは強風の為に飛べない事になりました。本日の行事は北島北部のオポノニと言う地区まで移動だけになりました。


  Dayピーコック&パラダイスダック猟、夜オークランドまで移動。
ピーコックは牧草畑と森や林が点在している地域の森に住んでいます。日中は牧草畑で餌を食べます。クジャクも東南アジアやインドでは本当に野性の鳥で、NZのクジャクはインドから持ち込まれました。胴体サイズはターキーよりかなり小さく、体重も5kg程度ですがオスの尾羽は非常に長く全長は1.5m以上になりターキーに比べてもかなり大きく見えます。この鳥もターキーと同様に普段は走って逃げますが、緊急時には見掛けよりも良く飛びます。

またキジと同様にブッシュに潜む事もありますが、多くは超早立ちでその為にショットガンはおろか22LRも射程不足となりライフル銃で撃つ事が多いそうです。

          ピーコックの猟場はこの様な森や林が点在している場所です。


 インドクジャクです。その美しい姿とはイメージの違う大きな声で「クエーッ」と鳴きます。
 小さなブッシュに隠れてしまうかと思えば忍者の様に無音で走り風の様に飛び去ります。

ピーコック捕獲ドギュメントその1:忍者ぶりに完敗でした。
40m先の林の中に潜むオス1羽を発見。道具はどちらにしようか迷いましたが、加藤ガイドのライフルの方が良いでしょうの言葉に従いました。
こちらのピーコックはターキーと比較にならない位の超早立ちでしかもターキーの2倍位俊足の持ち主です。体重はターキーの半分位ですからその面からすれば22LRでも良いのですが距離と速度から言ってすぐに100mを超えますから使い慣れた308が良いでしょうと言うのが加藤ガイドの見解でした。

あの輝く全長1.5m強もある体をどうやってと思う位、ピーコックはまるで忍者の様に木やブッシュの陰に上手く隠れます。シルエットの1部を数回チラ確認は出来ましたが、銃を向ける暇もない程に木々の間を意外と速く移動して行きます。

結局は林から走って出てそしてそのまま飛び去りましたが、ここで更にピーコックの忍者ぶりに再度驚きました。走る速度も本当に速いのですが無音、更に飛び立ちも無音でした。1回目は全くの完敗でした。

ピーコック捕獲ドギュメントその2:150m失中。
ピーコックは数羽の群れで居ますからまだその向こうにもいる筈だと言う事で林を回り込みました。150m先に1羽います。我々を視認するとすぐに走り出します。途中で1度だけ振り返りましたのでそこを立ち撃ちで撃ちましたが、上方20cmで着弾の失中。次いでランニングショットを試みましたがやや後落の下方の失中でした。これも完敗です。

ピーコック捕獲ドギュメントその3:120m失中、3連続の完敗です。
同じ群れと思われるオスがもう1羽いました。先の銃声で走り始めました。距離はやや近く120mです。立ち止まりました。すかさず狙って撃ったのですが引き金のタイミングが合わず微少下方の着弾で失中、ガイドの言うには「やった」と思ったそうです。これは着弾が近かった為にすぐに飛び去りランニング射撃は出来ませんでした。これも完敗です。この3回の中では単純な射撃ミスであった故に1番残念です。

この分で行きますと10戦しても獲れないかもと思いました。今回の猟の中でもそうですが、私が過去対戦した中で1番の強敵です。反省点として1回目はショットガンだったら半分位の確率で獲れたかもと思う点があり、今後は距離が近ければショットガンで行く事にしました。

ピーコック捕獲ドギュメントその4:ランニングショット成功です。
場所を隣山に変え、高台から偵察します。現地ガイドはマオリ族のジョーと言いますが、これがスーパー視力の持ち主。彼が1km位先の木の根の下に1羽いると言います。
彼は肉眼です。かなりやり取りをして加藤ガイドも双眼鏡で確認しました。私は彼の言う所が分からず確認出来ませんでした。

銃は両方用意して近くまで車で行きます。50m以内と思われる所まで来ましたのでショットガンを手にそっと車から降りました。ピーコックは当然我々の事を知っているのですが、ジョーの言うにはまだ林から出ていないとサインを送って来ます。

林の裏に回り込もうとした時、林から出ようとするピーコックのブルーの背中が一瞬見え、ブッシュに隠れました。そっと距離を詰めながら飛び出しを待ちます。

距離は20mを割りました。この時ピーコックは突然向きを変え、林の中に走り込もうと行動を開始しました。ブッシュからはブルーの背中の移動しか見えませんがもう1mで林に入られてしまいます。そこでスイングしながらブッシュもろとも射撃しました。命中です。

    距離15mランニングショット、近過ぎてやや損傷が大ですが念願のピーコックです。

ピーコック捕獲ドギュメントその5:飛鳥撃墜。
また隣山に移動しようとする時でした。牧場道路脇の林に1羽いるのをジョーが見付けました。今度も近そうですからショットガンの勝負で行きます。
ジョーのサインでは俺が林の中から追い出すから出口で射撃しろと言う感じでした。しばらく待ちました。その時ジョーを見るとこっちだと手招きしています。その先25mに隠れて尾が出ていると言うのです。尾の位置は分かりましたが、体の方向は分かりません。

尾を必要以上に傷つけるのも何ですから少し上を撃って右か左かに飛び出した所を撃つ事にしました。場所的には左の方がかなり空いていますが、今私はそちらから来ましたからその経緯からすれば右に出ます。

追い出し射撃をしました。ビックリするくらい早くピーコックが飛び出しました。右です。
思い切りスイングしながら引き金を引きます。もちろん銃を止めてはなりません。ピーコックは1.5m飛んだ所で命中し2.5mの地点に落下しました。即死です。ジョーはニコニコ顔で「ウェルダン」の連発です。今度は適度に被弾し損傷も軽微でした。

あの小さなブッシュにほぼ完ぺきに隠れ、そして飛び出す時にも音も殆んどしませんでした。
ピーコックのスーパー忍者ぶり、特と拝見出来ました。
こうしてライフルでは3戦3敗でしたが、ショットガンでは2戦2勝となりました。

  ピーコックは本当に強敵。2羽捕獲に成功し、今回の各狩猟の中でも1番の思い出です。

パラダイスダック猟ドギュメントその1:定数に至らず、80発で21羽。
パラダイスダックは日本語で黒赤ツクシガモと言いますが、その名の通り雄は黒色、メスは明るい茶色に白い頭です。ツクシカモ類はマガモより1.5~2倍ほどの大きさで日本には有明海にしか渡って来ません。パラダイスダックは水辺近くの草原や草地に大きな群れで居る事が多く、その付き場にデコイを置き。時によってはコール笛も使いおびき寄せます。

パラダイスダックの捕獲定数はこの北部地区では25羽/日で、他にマガモ&カルガモ合わせて15羽がOKと言いますからカモ類合計で40羽、たった5羽の日本とは大違いです。

今回は牧草地とトーモロコシ畑が猟場です。境のフェンスに鳥屋を作ります。デコイをセットしますが、段ボールに絵が書いてあるだけです。
弾は4号、36g弾、本当は32gの奴を希望したのですが安売りはこれしかなかったそうです。余談ですが、ダック猟は5月~7月初めまでですから終り頃になると弾も随分安くなるそうです。


                  トーモロコシ畑と牧草地の間の鳥屋。


                段ボールのデコイをセットし待ち受けます。

ダックは風下から侵入します。コツは十分に引き付けるまで動かない事でそれに成功すればダブルやトリプルは連発が3発に制限されていないNZでは容易の筈でしたが、実際は速度が予想以上に大でリードが合わずに思ったよりも多弾数を消費しました。

それでもトーモロコシ畑側では射界の問題は無く3回着地させダブル3回を行い、内2回は3羽目も撃墜出来ましたが、共に3羽目は未回収になってしまいました。
牧草地側は200mの位置に牛がいる為に着地以前の高度5mで撃ちますのでまだ残速が高くダブルはなかなか難しく、1度も成功しませんでした。

パラダイスダックは60度以上の急降下も行う程の飛翔力の強い鳥です。着地寸前まで引き付けないとまだ残速が大で頭では分かっているつもりでも結果的にリード不足に陥りがちでリードを追加しながらの連射をしてやっと3発目に命中と言うのも3度ありました。

日暮れまで3時間の猟を行って約30回の飛来がありました。
射程内まで来なかったのが5回、全弾失中が2回、ダブルが3回、未回収が4羽、合計80発を消費し、手元には21羽が回収されました。

銃はフランキ3.5インチマグナムとSKB1900の2.75インチStdと2種を比較をしてみました。結果は当たればもちろん強力さは発揮出来ますが、フランキ3.5インチマグに慣れていないので命中率が多少低下してしまう為、どっちもどっちと言う結果になりました。
使いこなせばこの大型パラダイスダックやカナダガン撃ちではやはりマグナムに軍配が上がる事でしょう。

        全弾失中が30回中の2回に留まったのは日ごろの練習のお陰です。


  写真左:パラダイスダックと愛銃、左2羽がメス、右2羽がオスです。
  写真右:同じ愛銃とカルガモです。如何にパラダイスダックが大きいかが良く分かります。



  パラダイスダックのオス。         同メス。         ダックを回収中の筆者。

パラダイスダック猟ドギュメントその2:ナイター猟。
その後更に日本では考えられないナイターコースを体験しました。約1時間に8回の飛来があり、4回射撃して3羽を撃墜しましたが、暗くて落下場所が分からず全て未回収となりました。後刻ガイドのジョーからの連絡であの3羽は回収できたとの事です。


  DayNZからの出国と日本への再入国。2011.7.2.
飛行機の出発は朝8:30ですがトラブルがあると行けませんので多少早めに空港に入ります。基本的にはNZの出国は入国時より簡単です。普通の搭乗手続きを普通通りに行いますが、銃の分の荷物タグを出してもらってからサービスカウンターで追加運賃75ドルを払いに行きます。その後オーバーサイズ手荷物受付に持って行けばこれで終了、警察窓口には行く必要がありません。

日本に夕方17:30頃に着きます。まずはパスポートチェック、そしてクルクルから普通荷物を受け取り、銃は航空会社職員より手渡しを受けます。そして税関の所では正規に持ち出した銃である事を口頭申告すると別室で書類と銃番号等の確認があり、日本から出る時と同様に帰国確認の裏書きを貰って終了です。この輸出許可証は後刻返納しなければなりませんから無くさない様にしなければなりません。

NZからはどの動物のどの部位であっても特に持ち出しの規制はありませんが、日本では
肉類やトロフィーは基本的には日本国内の家畜に病気を持ち込まれるといけないので消毒した物(それなりの書類が必要)以外は持ち込めません。またクジャクはワシントン条約の対象で原産地証明が無いと持ち込めません。

トロフィーは別料金で剥製屋に於いて加工消毒してもらい原産地証明等の書類と共に後刻送付されて来ます。先回も4か月後に送られて来ました。詳しくは7-2項参照。
  


Posted by little-ken  at 11:19海外狩猟

2012年01月23日

番外編:2010年シカ猟。

番外編:先回 (2010年度) の 赤鹿猟 &ファロー鹿猟。 

  ファームの狩猟制度。
先回2010年の猟のメインはこれ、この狩猟はファームの狩猟です。場所は北島のほぼ中央のトンガリロ国立公園の1角のラファーファームと言う所で行いました。現地前払い済の1式価格6000NZドルには500ドル相当の8ポイント以下の2頭が含まれており、これを上回る鹿を捕獲した時は鹿の全ての枝角までを含む角長の全合計結果とポイント数によるNZ狩猟協会が決めた一覧表の価格が請求されます(かなり高額です)。

しかしこの方法ですと後刻にビックリする様な価格が請求される恐れがあります。赤鹿のトロフィー級は1時期に比べますとかなり妥当な価格に近くなっていますがそれでも俗に3000NZドル(約20万円)と言われており、ファローとシカディアで俗に2000ドル(13万円)です。シカディアはNZ人やアメリカ人には人気のある満州原産の鹿ですが、北海道で何時もの様にスクールで撃つエゾ鹿の方がやや大きくそれでいて2万円の登録費で撃ち放題、結果的に1頭が3万円位で撃てますから日本の方が圧倒的に安価です。

こちらとしてもすでにエゾ鹿は80cm級を多数倒しており、明らかにこれより大きくないと意味がありません。12ポイント以上の赤鹿1頭と2頭目は日本には居ないファロー鹿の準トロフィー級の合計2頭を2000ドルの追加で話を付けました。


  侮れないファームの狩猟。
現場は林で囲まれた適当な大きさの草地が点在する高低差は殆どない地形です。ファームは柵の中ですが、5 x 10kmと非常に広く柵の存在は全く感じません。
まずは車で高台に上がり双眼鏡で鹿の群れを捜索し、適当な鹿が居るとその近くまでは車で行って最後は林の中を忍び歩きでアプローチします。ブッシュから銃身だけを突き出す形で近くの木に委託するかプローンで撃ちます。通常の射撃距離は100~300mです。

1.5日の間に11回アプローチしましたが、予想外の難易度でした。何とか射程距離にまでたどり着いたのは4回、残りはその場に着いた時にはもう鹿は居ませんでした。
何回かの空振りの後、ある時はファロー鹿1頭がブッシュ越しの50m先に居るのが見えますが、枝が邪魔になって撃てません。そっとそっと撃てる位置までほんの少し移動しましたが逃げられました。もう1度は林の先150mの赤鹿3頭に対して急がなければの心理と林の中のブッシュ超えの予想外のハードさが組み合わさり、その結果として息が上がり過ぎて失中してしまいました。

フィールドのゲームは失中しても未回収になっても多くの場合にリスクはありませんが、ファームの半矢未回収の場合にはリスクがあります。失中はOKですが、半矢になった場合はほぼ必ず死んでしまいます。ファームの鹿が1頭減少する事実は回収されても未回収になっても変わらないのですから未回収になれば代金だけ支払って涙の手ブラ帰還になる事も最悪の場合はあり得るのです。


  ラハーファームは北島の中央よりやや下のラエヒテと言う地名のトンガリロ国立公園の一角です。
  草地と林が適度に配置され赤鹿、ファロー鹿、シカディアの3種類が自然放牧されています。
  中央やや左下には赤鹿のトロフィー級がいます。この鹿へのアプローチは失敗に終わりました。



  ファロー鹿捕獲ドギュメント:150mでヒット。
また数回を空振りの後にファロー鹿5頭の群れにアプローチしました。今度のアプローチは大成功で林の出口の先約150mにファロー鹿が5頭、ノーマークで草を食べています。群れの中の2頭は中々のトロフィー級ですが残念ながら指定はNO.3です。そうなんです。先に金額を契約した場合はファーム側が撃つ鹿を指定するのです。

そっとプローンの姿勢を取り鹿が撃ちやすい角度になるのを待ちます。やがて鹿の角度が変わり体が真横になりました。まだ餌を食べておりノーマーク状態のままです。150mと言うのは撃ち頃の距離ではありますが一方で外し頃の距離でもあり、舐めて掛かってはいけません。狙点をショルダーの急所に合わせてそっと引き金を引きました。

良い感じで引き金が落ち、弾が出ました。「ドンッ」そして殆ど同時に「ボコッ」良い感じの命中音がして鹿はその場に足をすくわれて落ちる様に倒れました。他の鹿は一瞬何が起こったのか分からずキョトンとしてこちらを見ています。エゾ鹿でも稀に山から降りたばかりの鹿でこう言う事が起こります。すぐにボルトを操作すれば次が撃てる事もしばしばあります。今回の契約は1頭だけですからじっと見ている以外に方法はありません。4~5秒後、我に帰った残りの鹿はぶっ飛んで逃げて行きました。

私が撃ったファロー鹿は後刻計測すると角長58cmでボス争いに参加したらしく、各角の先端が全て欠けていると言う歴戦の強者でした。ファロー鹿は全身が普通に茶色の物、白色の物、そして今回の様な胴体部だけ白い3種が居ます。日本に於ける白鹿は神の使いだそうですが、ファロー鹿では白い種類もいるのです。

現場ではこの時の音に驚き300mほど先の森の中から6頭の赤鹿の群れが草地に出て来ました。4頭は中々良いトロフィー級です。撃てない事もありませんが距離も遠く位置関係もあまり良くなくこれはパスしました。


  
 本州鹿よりやや大きい角長58cmのファロー鹿です。角の先端が全て折れて何時と言う歴戦の鹿でした。


  赤鹿捕獲ドギュメント:250mでなんとか命中弾。
その後も空振りが1度、その次に赤鹿6頭の群れにアプローチしました。内4頭は良いトロフィー級です。射距離は250m、これ以上は草地で短縮出来ません。指定は群れのNO.4。日程も残すところ0.5日しかありませんのでやや不利ですが撃つ事にしました。鹿の群れは草を食べておりノーマークです。立ち木に半依託射撃で真横を向くのを待ちました。

狙うは何時ものショルダーの急所です。引き金を引きました。微少ブレた感じがしましたが当たらない事は無い程度でした。結果は音に驚いたのか50mほど遠ざかる方向に走り、立ち止まってこちらを見ています。他の群れはもう少し離れた所で固まってこちらを見ています。今度は300m、微少上を狙って第2弾を発射、今度は良い感じでした。しかし鹿は命中の感触を示さず速足で森に向かいます。

第3弾は歩行速度が大幅に落ちた所で撃ちました。また何の反応もなく速足になり、そして歩行速度が再び落ちた所で第4弾を撃ちました。また同様の状態で速足になり、間もなく林の陰になってもう撃てなくなりました。

どうして倒れないのか、絶対に何発かは当たった筈と思い、ガイドに聞くと「少なくとも2発は当たった。2発目の時は倒れるかと思った」と言います。気を良くして弾を補充しながら林をショートカットし追跡します。林を抜けると150mほど先を今にも倒れそうな感じでゆっくり歩いている鹿が目に入りました。すかさず銃を向けて立ち止まるのを待ちましたが中々立ち止まりません。ウォーキングのまま撃つ事にしました。

銃を止めずにリードはゼロで撃ちました。今度は被弾ショック反応をハッキリ示し、その場に沈む様に倒れました。近寄って被弾箇所を見ますと射入口は3つ、射出口は一つでした。最後の弾はショルダーの急所に命中貫通していましたが、1発はやや体の中央側、もう1発は更にもう少しずれており共に貫通していません。つまり第1弾は急所から少し外れた所に命中、第2弾はもう少し急所に近い所に命中、300mウォーキングの第3&4弾は命中しなかったと言う結論になりました。

被弾ショックの症状が見られなかった点に付きましてガイドは「そう言う事もしばしばある」と言う程度で良く分からないと言った感じでした。アフリカでオリックスを撃った時及び北海道でヒグマを撃った時も非貫通で無反応でしたがアフリカのクドゥは貫通しており被弾ショックを示しました。私の多数の経験値からの見解では非貫通時は被弾ショックを殆んど示さず、貫通の場合はショック反応が出るのではないかと思います。

赤鹿の結果は12ポイントの角長99cm、やや不揃いで形も良くないのですが体重220kgと明らかにエゾシカよりも大物、ファロー鹿を含めておかげ様で両者とも一応満足の行く獲物となりました。


  2010の赤鹿です。約220kg(エゾシカはMax170kg)角長99cmでした。左はガイドの加藤氏。
  サムライ気質の人で彼の愛銃はアリサカ38式改です。
  


Posted by little-ken  at 10:45海外狩猟

2012年01月23日

6.猟の装備。

6.猟の装備。 
  6-1.銃に付いて。
ライフル銃はStd口径からマグナムまで現地に用意されていますが、愛銃を持ち込みもOKです。口径は308や30-06のStdライフルでも十分です。弾はワイルドゴート用に40発、メインの大物用に20発、22LRは200発、12番の鴨撃ち用は200発、12番3.5インチマグ50発が用意されています。愛銃に対しても弾がStd口径であれば1式料金範囲内で用意してくれますが、マイナー口径の場合は本人持ちとなります。

愛銃を日本から持ち出す場合は日本側で輸出許可証の事前申請が必要でその申請には実費(2万円位)が必要です。NZでは入国時にNZ国内用の一時許可証を作ってもらわなくてはならず、これに25㌦程必要です。ライフル弾をご自分で持参される場合は弾の輸出許可(これも事前申請)も必要です。なお弾は余っても持ち帰れません。


  6-2.防寒に付いて。
NZは全般に暖かくまた湿度が高いので歩くと非常に暑くなります。それほどハードな所は歩きませんが1日に10~15㎞位を歩きます。
最も寒い時期の7~8月では稀に霜が降りますが牧草が枯れない程度ですから北海道の解禁猟並みで日中に歩くと全部脱ぎたくなる程です。5~6月の場合は厚手の上着は必要にしても水鳥の早朝待猟以外では防寒着は絶対に不要です。手袋も厚い物は不要です。


  6-3.猟装に付いて。
NZではオレンジの着用義務はなく、主に忍びか待ち撃ちです。緑が枯れませんからグリーン系の迷彩が有効です。大雨になる事は稀ですが1日の中でにわか雨はかなりの確率であります。従って迷彩のあまりかさばらないレインスーツが必要ですがサイズが特別でなければガイドが用意してくれます。歩くと暑くなりますのでそれらを入れる迷彩のサブザックがあった方が良いでしょう。足元に付きましても雨が多くぬかるんでいる事も多く、目立たない色のゴム長靴が良好です。足のサイズや形状が特別でない人はガイドが用意してくれます。
  


Posted by little-ken  at 10:41海外狩猟

2012年01月23日

7.猟の環境。

7.猟の環境。

  7-1.宿と食事に付いて。
宿はモーテル又は狩猟用のロッジになります。シャワーはありますが風呂はありません。
一応一つの部屋が与えられます。高級ではありませんがまずまず良好と言って良いと思います。朝夕の食事はガイドが作ってくれます。ご飯とみそ汁、それに朝は目玉焼程度、夜は少しNZ風が1品程度です。グレードアップを望まれる方は近くのスーパーで好みの食材を購入して自分で調理する事も又あまり高度な調理は期待出来ませんが調理してもらう事も出来ます。昼食はサンドイッチ等を購入します。

NZは自国の農産物を汚染から保護する為にかなり持ち込み制限があります。卵類、肉類、鮭鱒類、野菜や果物は一切ダメです。つまみ類の持ち込みはダメ元のつもりが必要です。
缶詰め類は大丈夫です。酒はワインやビールの類は安くておいしい物が現地で入手出来ますが、日本酒や焼酎の場合は現地で売っておらず、日本からは持ち込めますので持参がよろしいでしょう。お酒の飲み方は食事を美味しくする限界を超えてはなりません。ガイドは酒を飲みません。


  7-2.トロフィーの加工&輸送。
この部分に付きましては基本料金内には含まれず全額が本人持ちになります。先回は赤鹿、ファロー鹿、ワイルドゴートの3つのトロフィーの加工と送付を依頼しました。形状は何時も我々がやっているオデコ切りです。但し輸送コストを大幅に減少させる為に片方の角は根元でカットしジョイント加工を施し、合計530NZ㌦を支払いました。それほど高くない加工費だと思います。(日本到着は約4か月後でした。)
その明細は下記の通りです。
    ジョイント加工:75㌦ x 2頭 クリーニング :60㌦ x 3頭
    梱包費    :50㌦        輸出書類代  :150㌦
       合計    530NZ㌦(約35000円)& 運賃(120NZ㌦でした)

今回は大きな獲物もなくトロフィーは消毒してもらった上で持ち帰りましたので特にこの方面の料金の発生はありません。


帰国後ピーコック、ターキー、ワイルドブルのトロフィーを作って見ました。
また2010年度の赤鹿、ファロー鹿、ワイルドゴートのトロフィーも載せて見ました。


 ピーコック全体の20%を使ってトロフィー。 4羽の中で1晩綺麗なターキーで作りました。 


   ワイルドブル、中央上部が458の命中箇所。          角長53cmのワイルドゴート。


                      角長99cm.12ポイントの赤鹿。


                         角長58cmのファロー鹿。

                    

  7-3.NZの銃砲店。
世界の銃メーカーはアメリカとヨーロッパに集中しています。アメリカと言えば銃の国、アメリカのハンターが使っているのはレミントンやウインチェスターがメインかと思えますが実際はそうではなくそれらはやや少数派です。実際に多数使われているのはルガー、マーリン、サベージ、モズバーグ等々の日本的に言えば2流メーカーの銃です。

散弾銃のトップメーカーであるペラッツィの社長が言っていました。「オリンピックのメダリストの多くが我々の作っている銃を使っている。」「しかし我々の作った100万円以上の銃を使えば誰でもメダルが取れるかと言えばそれはノーだ。」「それどころか3流メーカーの銃を使っても我々の銃を使ってもその差は殆んど誤差範囲以下だ。」「しかし世界のトップになる為には600点満点の595点代後半が必要だが、この最後の1~2枚の時には他の高級銃メーカーの物よりも我々の作った銃の方が確実に役に立つだろう。それは結果が示している。」

オリンピックでメダルを取るにはそれなりの高級銃が必要ですが、通常のハンティングには道具の優劣は殆んど誤差範囲で必要なのは獲物に負けない肝だけなのです。アメリカのハンターもNZのハンターも普及品の銃を使う理由はその銃を使っても数倍高価な銃を使っても特に性能の差が無い事を知っているからなのです。

しかし使っている銃と憧れている銃は別物で、近年はインターネットの普及により世界的に情報差が少なくなり、又メーカーも魅力的な新製品や普及価格の新製品を出すなど世界差は少なくなりつつあります。
日本でも人気のある銃はここNZでもやはり人気があり、殆んど傾向は同じと言えます。

しかし違う点も幾つかあります。まず目に着いたのが日本で全く見られない日本製のホーワ1500のライフル銃、中級品ですがコストの割によく出来ているとの評判です。他に安売りメーカーとしてロシアのバイカルや中国のノリンコが安価な商品を供給しています。

銃は以前では田舎の雑貨屋のコーナーにもありましたが、数年前の法律改正で銃置き場は鉄格子で囲わなくてはならなくなり、小さな町の雑貨屋では弾だけで銃の姿を見る事は無くなりました。

中程度以上の町に行けば釣り具やキャンプ用品の店が銃や弾も取り扱っている店があります。極めて普通に銃のコーナーや弾のコーナーが釣り具のコーナーと並んでいます。これはアメリカ以上に銃を使える機会があるからなのです。

銃の価格も日本よりはかなり安いです。ベネリM2は19~23万円、レミントン11-87は10.6万円、サコー85は18.5~22万円です。ホーワ1500は10万円程度からカスタムが出来る事でかなり好評です。

しかし安価な方面ではバイカルやノリンコは2.8~4.3万円で狩猟用のライフルやショットガンが買え、モシンナガンの軍用ライフルなどは新銃でも1.8万円の価格が付いています。
ピストルも一般の銃砲店には置いてありませんが条件付きで所持は可能です。CZ75が11.4万円、ベレッタ92Fが11.7万円、S&WのM629が12万円です。

弾の価格は12番の狩猟用が25発箱で1000円強、安売りの射撃用は600円、308が20発箱で4200円程度、安売りの308は2300円、22LRは500発の箱で6300円でした。(NZ㌦は2011.7.で71円/NZ㌦)


  片方はフィッシング、反対側はハンティングのコーナー、他方はキャンプ用品のコーナーです。


  銃は法律改正で鉄格子の中になりましたが、安売りの弾は床にそのまま積み上げられています。
  中央に高く積み上げられた箱は散弾の250発箱です。この単位の取引が多い様です。



  7-4.NZのハンティング雑誌。
2010年の赤鹿撃ちのラハーファームのロッジには表紙にSIKAと大きく書かれたシカディア特集号のハンティング雑誌がありました。ページを進めると鹿と言う漢字や英語でスクールや北海道とも書かれています。更にページを進めると驚いた事に何と筆者の写真が出ているではありませんか。
鹿や自然の写真はNZの物と思われますが、ここでこの雑誌に出会ったのも何かNZとの縁を感じます。


 写真左:ハンティング雑誌の表紙。角長65cm程度、このクラスなら毎日捕獲出来ます。
 写真右:スクール関係記事の最初の頁。写真の鹿は斑点がありエゾ鹿ではないと思います。


 
     記事の内容の頁-1。           記事の内容の頁-2。


  
  私の写真部分だけを右に拡大しました。
 上段写真:ベストトロフィーとなっておりますが現在NO.3。写真を送った時点ではNO.2でした。
 中段右写真:上段写真と同じ鹿で02年紋別にて捕獲。現在もこの記録は破られておりません。
 下段左写真:04年20日間で捕獲した鹿で雑誌では1シーズン(NZ感覚丸1年)と書かれています。
 下段右写真:筆者の飛び道具研究の資料室です。


これらは2005年にAU横断旅行をした際に田舎の銃砲店で偶然出会った雑誌記者の求めに応じて帰国後に日本の狩猟に付いて書いて送った物だったのですが、すっかり忘れていました。まさかNZのここで出会おうとは夢にも思いませんでした。雑誌は英語ですから内容は良くは分かりません。しかしかなり適当に書き換えられている様です。例えばトロフィーずらりの写真は英文の説明は1シーズンの捕獲量となっていますが実際は2004年11月初めからのたった20日間の捕獲量です。

私は日本語でそれを正しく書いて送ったのですが、雑誌では1シーズンとなっておりました。NZでは鹿がフルシーズン撃てますので多分1シーズン=1年の捕獲量として読者に理解されると思います。しかし1年間で見ても驚異的な捕獲量らしく本当は20日間と聞いたらNZの読者にはきっとアンビリーバブルを通り超えてクレージークラスなのでしょう。
NZのガイドの加藤氏もこの桁違いの捕獲量にはびっくりしていました。これらの事も北海道の鹿猟場が世界的に見ても如何に抜群に優れているかの証明になります。

NZの狩猟雑誌にもう一つ北海道の素晴らしさを裏付ける記事がありました。 
  NZのハンティング雑誌にはメス又は子供の鹿の写真がずいぶんたくさん出ています。
  北海道でしたらまず撮らない写真ですが、NZでは撮るに値する写真なのです。
  それは半日間でしたが本当の野性鹿の猟場を見せて頂く機会があり分かりました。鹿の姿は見ず
  に終わりましたが、新しい足跡や糞が大量にあり、北海道のエゾシカ並みの鹿の生息量を確信し
  ました。

  しかしここは年中温暖で緑が枯れない為に鹿は全く移動しない動物との事です。そうなって来ま
  すと余程のベテランハンターでない限り何時も鹿の一方勝ちに終わり、こう言う猟場での大物
  捕獲は殆んどあり得ない状態になります。結果として獲れるのはかなり若い個体に限られます
  が、それでも本物の野性の鹿を捕獲したと言う誇らしげな写真があれだったのです。
  
  NZは間違いなく狩猟天国であり鹿も豊富です。しかしたくさん生息している事と捕獲が容易かと
  言う事は全くの別問題だったのです。


北海道なら純野性の角長65cmクラス(雑誌の表紙の鹿クラス)の3段角であれば掃いて捨てる程とは申しませんが、出会った数頭に1頭がそのクラスです。3段角であっても70cmを超える様な大物でないと写真を撮る気があまり起こらない程ですから自然物は小物やメスしか獲れないNZとその差は非常に大きいと感じます。

  


Posted by little-ken  at 10:11海外狩猟

2012年01月23日

8.後書き

8.後書き。
狩猟の醍醐味とは何なのか? それは多くのハンターが憧れている次の3つにあると思います。それは大物との勝負、大猟捕獲、そして遠距離射撃の成功の3つです。
大型動物ではアフリカやアラスカには負けますが、かなりの大型動物を安価に勝負出来ると言う点ではNZは十分に合格レベルです。

また大型鳥類では完全に世界のトップクラスです。大猟捕獲の点に付きましてもワイルドゴートやポッサムやウサギ類等々の多種類の動物及び大型鳥類に於いても世界のトップクラスである事に間違いありません。

2010年の時には赤鹿猟、ファロー鹿猟、ワイル後ゴート猟、ポッサム猟、キジ猟、カナダガン猟と6種もの多種の猟を僅か5日で体験する事が出来ましたが、カナダガン猟だけが不猟で残念な結果に終わりました。その使用弾数も半端ではなく合計214発、もちろん捕獲した量も47匹と半端ではありません。

今回の2011年版もそれには決して負けておりません。ワイルドゴート猟、ターキー猟、ポッサム&ラビット猟、ブル猟、ピーコック猟、パラダイスダック猟等の実猟5日で使用弾数290発、捕獲は63匹でした。

憧れの一つである遠射への挑戦も私有地に於ける自由射撃が実戦向きデータ収集を可能にし、そして実戦も比較的安価でしかも短期間に大量の出会いがあるワイルドゴート猟でこれを可能にしてくれます。

データ収集に数日掛ければ日本では10年掛かっても集められない遠射の実験データ量が得られると思います。そして遠射実戦にも数日を掛ければ数十例以上の実戦経験量が得られ、実験値の十分な証明になると思います。

実際にこれを主な目的としてNZを訪問するハンターも少なからず居るそうです。
読者諸氏も遠射に挑戦してみたら如何ですか? 1000NZ㌦/日、2人なら750NZ㌦/日の費用、これが高額ファーム以外のNZ猟の基本費用です。(NZドルはUSドルより少し安く60~70円)

以上の様に狩猟の醍醐味の3つ全てがサラリーマンでも手の届く価格で体験出来る国、NZと言う国の素晴らしさを皆様にお伝えする事が出来ましたでしょうか。また何時かと言わず来年もまた行きたい国、それがニュージーランドです。

最後に加藤ガイドの言葉を添えます。「NZが昔も今もそして今後も世界の何処よりも狩猟天国である事は間違いないと思います。」「しかしこの数年だけを見ていてもかつて良かった猟場がダメになっている所がいくつもあります。」「お越し頂くなら早い方が良いと思います。」との事でした。





  


Posted by little-ken  at 10:05海外狩猟

2011年12月23日

2011.12. 根室クリスマス猟

12月14日:4チャンスから73cm他で2頭捕獲。新雪のおかげです。
本日の出会い4回は全て70cm級オスの群れでした。しかしその内の2回は逃げ足が速く発砲に至れません。本日は根室白崎牧場会員のS氏も一緒です。
PMは我々の専用猟場であるモンゴル丘、そこはこの様な新雪時にしばしば伝説級の出来事が起こる猟場です。

150mで大物オス3頭が飛び出しました。1番大きな先頭に狙いを合わせます。2発で倒れました。起き上がりそうでもう1発止めを撃ちます。これは片角の折れた73cmでした。

                       片角の73cm。 

夕方が下の写真の群れでした。300mですから大丈夫と思いまずは写真、次いで本射と思って銃を向けると走り始めました。もちろん追跡します。
森に入りましたが行き先は800mの先の沢と見てそこに車を向けます。しかしあまり早く着き過ぎますと群れは向きの変えてしまう為に見えていない群れの進行を予測しながら速度を調整します。

そして現場到着と同時に群れが飛び出しました。希望タイミングより2秒程の到着遅れでした。先頭に良い大物がいますがやや不利な条件でしたので今飛び出した直後の目前の鹿を狙います。距離は200m弱、例によってスイング射法です。
撃ちました。良い音がして1発で倒れましたが、腰砕けでした。リードが不足した様です。

             これぞ根室名物、紋別では絶対に見られない光景です。

これの回収時に愛車のステアリングダンパーに切り株をヒットさせてしまい、操縦困難となってしまいました。早速デーラーに持ち込みます。全治2日との事ですが明日から2日間は出猟出来ません。


12月15日:1チャンスのみ、捕獲ゼロ。
牧場の好意で2WDの車を借りる事が出来ましたが、思った猟場には行けません。
AMは大物オス4頭群れに出会えましたが4WDではなく追跡できず見送りです。
PMは良い出会いが得られませんでした。新雪は少なく効果はもう無くなったみたいです。


12月16日:2チャンスだけでしたが77cm捕獲
85cm位の超大物が民家のそばに居ます。しかしそこは狩猟否定派の家、だから居るのですが、見送る以外にありません。これ以外の良い出会いはありませんでした。

PMは愛車が復活しました。しかし超快晴で狩猟に対してはあまり芳しくありません。
3:30頃、居ました。80cm級が500m先に2頭います。出来れば150m以内まで近よりたい所ですが200m強で撃つ事にします。
最近ではこの200mでもじっくり狙っていると時間不足で動かれてしまいます。

発射、良い命中音が帰って来ます。倒れるかに見えましたが倒れません。ヨロヨロ走り始めました。更にランニングで2発、全弾命中、やっと倒れました。

                    80cmには3cm足りず77cmでした。


12月17日:4チャンスから2頭、79cm捕獲
超快晴、良い出会いが無いままAMが終わるかと思いましたが、8:30頃に80cm級3頭の群れを200mに発見しました。逆光でどれがデカイのか判りませんので真ん中の奴を撃ちました。この辺がショルダーポイントだろうとボケボケのシルエットを撃ちました。
結果は良い命中音でその場にひっくり返り計測すると超大物基準に1cm不足の79cmでした。本年はこの79cmと言うのが何故か多い様でこれで4頭目になります。

夕方、メス10頭を連れたボスに出会いましたがアプローチ出来ませんでした。その後もう1頭を捕獲出来ました。

                    本年4頭目となった79cm。

12月18日:ダブル災難。
AMには浜中方面に出猟、70cm級16頭の群れに出会いました。しかし出会った時にはもう200m先を走っており、これにランニングショットを掛けましたが失中でした。
次に林道コース、ピン角にしては長い50cm近いサイズが200m先の木の間にいます。隙間が僅かしか無く狙っていると結局動かれ発砲しましたが結果は余り定かではありません。

現場に行くと血痕が僅かにあります。やがて薄くなり見失いかけましたが、凍った川を渡っています。
鹿が渡ったのだから私が載っても大丈夫だろうと氷に乗りました。
乗った時点では大丈夫でしたが、そこで滑って転んでしまいました。そして氷は割れ私はずぶ濡れ、冷たいないなんてモノではありません。猛烈な刺す様な痛みです。急いで車に戻りヒーター全開、凍死はまぬがれました。

とんだ災難でしたが、災難はまだそれだけでは終わりませんでした。今の発砲でやや音が甲高かったと思いましたらもうボルトが動きません。異常燃焼で薬きょうが焼き付いてしまいました。銃砲店にコンタクトを取りますが送ってくれれば何とか努力して見ますが、やってみないと何とも言えないとの事です。
早速発送しました。

12月19日;出猟せず。
丸腰では何ともなりません。

12月20日:銃がやっと届きました。原因は銃口内異物との事です。
銃は本日到着予定です。夕方の猟に間に合うか? 結果は間に合いませんでした。
それでも銃は夕刻直前には届きました。明日に期待を掛けます。

それにしても今年のクリスマス猟は何とツイていない年なのでしょう。
ランクルが壊れて1.5日がパーになりました。更に銃が壊れて2.5日がパー。出会いの数は例年の半分、そして川でずぶ濡れ、紋別スクールの11月は例年になくツイていましたからその逆が来たのでしょう。

12月21日:2チャンスから81cm捕獲。
12月クリスマス猟も本年はあまりぱっとしないままで本日が最後となってしまいました。
天候は超快晴、AMは出会い無しでした。

PMは15時頃2km先に大物オスを含む4頭が出ていまいた。射撃時は250m級のランニングになってしまいました。結果は失中に終わりました。

夕方もうダメかと思った頃、大物ボス以下カニ角1頭とメス3頭と言う珍しい組み合わせに出会いました。群れにピン角が混じる事はありますがカニ角以上が混じる事は少ないからです。この時期になりますと繁殖期のハーレムはすでに解体し、オスはオスだけの群れになる事が多くなります。

そしてこの中にはピン角が居る事は少ないのですがカニ角以上から超大物80cmくらいまで混在する事も多くあります。もう一つのパターンは超大物やそれの準ずる大物だけの群れになる事もしばしばあります。多分推測ですが体力の揃った者で群れになる場合もあると言う気がします。

さてボスは距離約250m、その手前にメスが重なり撃ち辛い場面になってします。
結果は上手くメスに当たらずオスのショルダーポイントに命中してくれました。問題は最後のこの鹿の処理です。明日は早朝に立たなくてはなりません。幸いな事にこの問題の解決策はすぐに見付かりました。すれ違ったトラックの方が貰い受けて下さったのです。


              太角の81cm、有終の美を飾る事が出来ました。


クリスマス猟のまとめ:5.5日、15チャンス、77cm、79cm、81cm捕獲。
実猟は5.5日ですが、15チャンスから5頭の捕獲となりました。数々のトラブルに見舞われましたが、幸いな事に少しですが新雪があり、根室らしい群れを何回かは見る事が出来、それらの中から77cm、79cm、81cmと大物以上が3頭獲れた事だけはハッピーでした。

シャクな事に22日は多少の新雪が期待でき、本来のクリスマス猟になりそうな雰囲気です。


              早朝の道路を横断する大物エゾ鹿6頭の群れ。





         2012年1月以降の全てのスクールは都合で中止になりました。
                        



  


Posted by little-ken  at 17:08スクールの記録

2011年12月10日

エゾ鹿猟には魔物が存在する。

狩猟は男の本能を揺さぶる大きな魅力のあるスポーツですが、その中でもエゾ鹿猟には又別格の魅力があります。

日本鹿の中では群を抜いて大きく且つ食べて美味しいのも魅力ですが、それだけでは無く特に対大物戦には何か魔物が潜んでいる様な気がします。
エゾ鹿はスコープを通して対戦するとそのド迫力が良く分かります。
本州鹿より2倍位大きい事から迫力も2倍程度位は頭に浮かぶと思いますが、実はそんな程度ではないのです。


成功率たった13%の大物戦:(超大物戦は成功率0%)
2011年度の紋別スクールでは平均値では実戦経験4年程度スコア10頭程度のスコアの生徒達が角長70cm以上の大物エゾ鹿を7頭捕獲しました。
僅か3.5日程度の滞在の中で大物が捕獲出来る事自体素晴らしい事なのですが、実は出会いは更に3倍以上あったのです。

何と生徒の合計で23回も失中し、12回も未回収を出しています。もちろんその殆んどは大物或いは捕獲には成功しませんでしたが何割かは角長80cmクラスの超大物です。
つまり合計で僅か16日の実戦中に大物7頭を捕獲し他に35回もミスをしているのです。

毎日2.6回も大物と勝負(小物も含めれば勝負回数は5.69回/日)出来る事も凄い事なのですが、それは単に北海道が優れた猟場であり、その素晴らしさが世界ダントツを示しているデータに過ぎません。

エゾ鹿猟の魔物とはかなりの経験を積んでも何故か捕獲には成功出来ない事です。
例としましてすでに3年で10頭も倒している多くの生徒達ですが出会った大物の中で捕獲に成功したのはたった17%でした。(超大物に対しては成功率0%)

なぜ残りの83%はミスってしまうのか、実はエゾ鹿の大物戦には対戦した事のある人しか分からないド迫力があり、この陰に魔物が存在するのです。

3年よりもっともっとたくさんの経験を積んでいる生徒達を持ってしてもこの数値はあまり変わらず、魔物には中々勝てずにもがいているのが現状です。

栃木からのある生徒の場合、実戦経験40年弱スコアは130頭程度で北海道歴がその半分弱位です。その彼を持ってしても角長70cmの大物までは迫力負けせずに対戦できるのですが、角長80cmの超大物になるとコテンパンと言う感じで連続負けしてしまいます。

彼は私のスクールに通って8年になり、ここに来たのもその超大物との対戦が目的です。
もちろん彼の目標は我がスクール以前もそう言う超大物との対戦ですが、北海道複数の他の地域の約10年ではその出会いが少な過ぎて話にならず、私のホームページを見て対大物戦に憧れて我がスクールに移って来ました。

そして8年間で正味35日の実戦の間に超大物とは10数回対戦してやっと念願の角長81cmを捕獲する事が出来ました。


もう1人、神奈川からの生徒は実戦歴15年強、スコアは50頭強です。彼は6年で29日の実戦をスクールで体験しこの間に40頭強を倒しました。70cm級大物のハードルはすでに5年前にクリアしており、超大物との対戦もそろそろ10回に近くなっているのですが、まだもう少し時間が必要な様です。

対大物や超大物戦とて一般の獲物に比べて特別の問題は何もありません。距離も150m程度、ただデカイだけなのです。ところが何故か弾は何時もの様に命中しなく、失中もしくは未回収になってしまう事が多いのです。そしてそうならない様に慎重が過ぎますと撃つ前に逃げられてしまうのです。

デカイ事で撃つ側がやや不利になる唯一の点としましてはより正確に急所を撃たないと未回収になり易い事だけです。実際心臓を撃ちますとちゃんと命中しても200m以上走ります。そして超大物の場合は弾が貫通しない事が多く出血痕を追跡すると言う事も難しくなります。


講師でもまだ勝てたとは言えない超大物戦
これがエゾ鹿の大物戦の現状です。物凄いド迫力に負けてしまうのです。
傍から見れば単に対戦相手が多少デカイだけ、なのに成功率が10%台なのです。
筆者の経験は約30年でスコアは1000頭を超えていますが、その私でもまだこの魔物に完全に勝ったとは言えません。

2011年度のデータでは15日間に12頭の大物&超大物を捕獲していますが、ミスした方は16回もあります。成功率はまだ43%、失敗率の方が多く57%です
これではまだ余り負けなくなった程度で勝てる様になったと言うには程遠いデータです。

下記写真の様に連続で上手く行く時もありますのでかなり進歩したとは思いますが、そうでない反対の時もあり総合的にはまだ失敗の方が多いのです。

2011.11.15. 大物トリプル捕獲79cm、79cm、75cm、 11.19. 大物ダブル捕獲72cm、77cm

対戦相手が少し大きいだけでなぜこうなるのか、魔物がいるとしか言い様がありません。
超大物でも平静に射撃が出来る様になるその日が来るまで負けが続きます。
何時の日にかこれに勝つ事を夢見てまたトレーニングを積むのです。人間的にも大きく成長します。これがエゾ鹿猟のロマンなのです。

先の経験15年スコア50頭の生徒の言葉を借りれば、こう言う風に言っています。
「こんなにも単純だと思える事がこんなにも難しく、且つまたこんなにも楽しいのがエゾシカ猟」

エゾ鹿猟のロマンは永遠に不滅ですね。
講師も何時の日にか全勝出来る日を夢見てトレーニングに励んでいます。
  


Posted by little-ken  at 14:53狩猟ロマン

2011年12月03日

ハンティングスクール番外編

スクールは10~50kmの範囲に他の民家が1軒もない大自然の真只中にあります。
その為、朝夕のエゾシカ猟の間にも写真の様な多種の楽しみ方があります。

スクールの猟は朝夕の各2~3時間のみ、エゾ鹿コール猟もスクールのすぐ近くで可能、近くの山の忍び猟、これらは自由に出来ます。

またこの時間は捕獲に恵まれた生徒は肉の小分け発送作業等にも利用でき、捕獲に恵まれ過ぎた生徒には肉処理の重労働が待っています。

  


Posted by little-ken  at 18:03スクールの記録

2011年12月01日

2011年度 紋別解禁猟 まとめ-2

2011年度 紋別解禁猟 各生徒のデータ

 生徒名  実猟日  出会い 大物  中物  小物  メス 捕獲計  失中  未回収  至らず  パス   大物サイズ&備考

D生徒  5.0  17  2  6  2  0  8   2   3   2   3   71 73cm
T生徒  4.0  17  1  2  2  1  6   2   3   2   3   72
R生徒  3.5  22  1  3  1  0  5   8   3   3   3   70
E生徒  3.0  10  0  1  2  0  3   1   0   5   1   大物捕獲無し
K生徒  1.5  11  2  1  0  0  3   3   2   3   0   73 74 半キャンセル
S生徒                                         全キャンセル
U生徒  3.0  14  1  0  1  0  2   7   1   4   0   70
生徒計  16  91  7 13  8  1  29  23  12  18   9   ほぼ全員が大物捕獲

講師-1  7.0 31  4  6  3  3  16   2   5   5   3  79 72 77 81
講師-2  6.0 25  6  3  1  2  12   2   4   4   3  84 79 79 74 72 75
講師-3  2.0  7  2  1  0  0   3   2   1   1   0  72 74
講師計  15  63 12 10  4  5  31   6  10  10   6  捕獲中大物率39%

全合計 31日 154回 19 23 12 6 60頭  29  22  28  15回 捕獲中大物率32%



2011年度はオスの定数が無くなった為、従来より一段と面白くなりました。
又スラグ生徒も1名を除く全員70cmオーバーを捕獲し、3年目の生徒は全員120m級の射撃をこなせる様になりました。
初参加の2名のスラグ生徒も十分な成果を上げる事が出来ました。

ぜひ我と思わん方は参加して見て下さい。


  


Posted by little-ken  at 16:39スクールの記録

2011年11月28日

紋別解禁猟1カ月のまとめ。

生徒側の合計で実猟16日、チャンスは91回、捕獲は29頭になりました。
平均出会いは5.69回/日平均捕獲は1.81頭/日となりました
70cm級大物は狩猟経験ゼロのE生徒以外の全員が捕獲に成功、5人で合計7頭の大物捕獲になりました。

今年は外れの組は全く無かったのが幸いでした。特に良かったのは第1組のD&T生徒、第2組のR生徒、そして短期でしたが第4組のK生徒の時でした。D&T生徒の5日間で16頭の捕獲はスクールの大猟記録のNO.2です。

超大物80cm級は残念ながらK生徒の時に2回ありましたがそれ以外はありませんでした。
そのK生徒と時は大物&超大物のオンパレードとなりましたが、失中と未回収の連続となり捕獲は74cmと73cmの2頭だけに留まりました。

第3組のE生徒の時は出会いがかなり少なめになっていますが、これは射撃に不安がある生徒向けに50~100mで出会えるコースのみを廻った為です。
第6組のU生徒時にはブリザードでそれが出来る程の出会い猟が見込まれず、巻狩り経験5年のU生徒には普通コースで勝負して頂いた為に失中が多くなっています。

それにしましても3年目を迎えた先輩スラグ生徒が全員120m級を決めた事は昨年に比べて格段の進歩です。3名とも150mで10㎝強に収まる腕を持っていますから来シーズンには150mを決める生徒も出ると思います。

講師の紋別猟としましては次の様になりました。
実猟15日、チャンスは63回、捕獲は31頭、申し訳ない事に超大物84cmと81cm、そしてそれに僅かに及ばない79cmが3頭、それ以外に70cm級大物が7頭も獲れてしまいました。80cm級超大物は1部K生徒の時に出ましたがそれ以外は全て私の前に出てしまいました。

全体の合計としましては次の通りになります。実猟31日、チャンスは154回、捕獲は60頭大物が19頭(捕獲中の31.7%)、これは新記録です。オス率は90%、3段角率は70.0%となりました。オスの定数が無くなった事はハンターにとって嬉しい事です。


スクールはまだ全体のほぼ半分弱がまだ空いている状態です。
エゾ鹿猟をやってみたい方&行ってみたい方はこの機会を生かしぜひぜひ参加して下さい。


  


Posted by little-ken  at 17:02スクールの記録

2011年11月25日

第6組 U生徒

実猟3日間、14チャンスから70cmとカニ角を捕獲

本年最後の生徒です。山口県から参加の20歳代末期、地元猟を5年程経験、道具はレミントン870ハーフライフル、現在までの捕獲スコアは主に猪で10頭弱です。スクール初参加、もちろんエゾ鹿とも初対戦です。射撃精度は50mで5cm程度やや不安が残る所です。

11月24日PM:3チャンスから2失中。
U生徒、ブリザード明けの到着です。まずは到着早々超大物との対面です。最近の出会いの傾向を見ると大物が多く適当なサイズがあまりおりません。ベース周辺の高度の高い地域はまだブリザードの影響が残っており、その影響の少ない地域の夕方を狙います。

まず最初の出会いは150mでメスを連れた75cm級でした。2発撃ってもロクに逃げない程のメデタイ鹿ですが、残念ながら命中はしませんでした。

次に出会ったのは150mで70cm級のオスが居ましたがブッシュ越えで撃ち難く、再アプローチを試みましたがかわされました。

3回目の出会いは60cm級、おめでたそうでしたので100m弱までアプローチしました。これなら当たるかと思われましたが、2発撃っても有効打無しでした。
本人いわく、心臓バクバクだったそうです。


体重記録の超大物と対面したU生徒、何時しか本人の撃ったこんな写真が撮れる日もそれほど先ではないと思います。


11月25日:3チャンスからカニ角撃墜、初撃墜成功です。
朝1番O牧場となり、メス3頭に60mから射撃、残念ながら未回収となりました。
続いてK牧場、60cm級3頭の群れが目前を横切りました。丘の上で止まる所を70mから射撃しましたが、失中に終わりました。

PMは鮭の遡上現場を見物、足もとで弱っている鮭に記念撮影を要請、受け入れられまして2ショットを決めました。

夕方は積雪の少ない地方まで遠征、カニ角に80mから射撃、半矢になって走る物の止める事に(少し講師の支援が入りました)成功しました。

今回は難しい鹿ばかりで獲れないかと思いましたが、6チャンス目でやっと1頭目が出ました。獲れて良かったと思います。狩猟6年目ですでに10頭を撃墜しておりますから、これできっと開眼すると思います。


               鮭の遡上を生まれて始めて見て大感激でした。      


                初撃墜80mからカニ角撃墜成功でしました。



11月26日:5チャンスありましたがノーヒット。
本日もブリザード、風の少ない地域を重点的に回ります。
残念がら開眼と言う訳には行かず、渋い結果ばかりになってしまいました。
60cm級を120mで失中、60cm級が150mに居ましたがかわされ発砲に至れませんでした。

林道で60cm級2頭が40mの木の間で待っていてくれたのですが、心臓等の急所が上手く見えないと言う事で対応を迷っている内に逃げられてしまいました。こう言う時は木の間から見える所で足を止められる所をすかさず撃つのが正しいやり方です。U生徒また一つ勉強が出来ました。

今度はメス2頭が100m弱で待っていてくれます。これは当たるだろうとも見ていますとこれも失中、昨日命中弾を得る事が出来て今日からは楽に当てられるかと思いきや、そうではない様です。

PMの早い内はレインボウ釣りをしました。まずはU生徒が10分程釣りますが、全く反応がありません。やがて見ておられず釣り方を指導し、こんな所でこんな感じにと29cm を1匹釣上げ見本を示しました。すると驚いた事にその直後には31cmを上げ、更に短時間の内に中型3匹を上げました。驚いたのはその全てがスレ、釣ったのではなく引っ掛けたのです。釣りはヘタクソでしたがU生徒は引っ掛けの天才でした。
 
          31cmのレインボウ、2番目は29cm、これらもお土産となりました。

更に夕方75cm級が100m弱に居ましたがこれも失中、本日は多少難しい鹿ばかりとは言え、失中のオンパレードとなってしまいました。


11月27日:3チャンスから70cmデメキンオス撃墜
朝1番、50cm級を130mで失中、続いて65cm級2頭が150mにいますがこれにかわされました。本日はもう最後の日となりもうそろそろ引き上げなくてはなりません。
最後の場所は数日前に見掛けて獲らずに保存しておいた奴を見に行きます。

居ました。警戒反応が全く見られないので一気に50mまで近寄りました。今までこれなら当たりそうだと思っても余りに失中が続きました。しかし今度は1発で倒れました。
今回の初めて本当の命中弾です。足が動いていますのでもう1発止めを指示、それで完全に止まりました。見事な太角の70.3cm、射撃は余り見事とは言えない慌てぶりでしたが、鹿は見事な大物です。

                     堂々の太角の70cm。          


             これで胸を張って帰る事が出来ます。旭川空港にて。


これで2011年度紋別解禁スクールの全ての日程を終了します。
次回根室スクールは12月14日から始まります。
今年は新しい伝説が起こりますでしょうか? ご期待下さい。
  


Posted by little-ken  at 12:26スクールの記録

2011年11月20日

講師編-4

順番的にはもっと前ですが、これが抜け落ちていました。
次のK生徒までの2日間は又講師の単独猟です。

11月14日:4チャンスから1頭捕獲。
何時も生徒が居なくなると急に良い成果が出てしまうのですが、エコひいきしているのか? いえ、そんな事はありません。現にE生徒の時の3日目はAMだけしか出猟しませんでしたが悪天候の前の良い日になりました。チャンスは多いし大物も複数回の出会いがありました。しかしまだ経験の浅い生徒の場合、多くのチャンスがモタ付いて発砲までに至らなくなってしまうのです。

さて本日もそんな良い日になるかと思いきや、実は全くそうではありません。天候は思ったほど悪くならず悪天候日は明日に持ち越された、そんな感じです。チャンス数としてはAMは4回、PMはノーチャンスでした。

その4回のチャンスも駆除慣れした鹿ばかりで私でさえ発砲は容易ではありません。発砲まで至らずが2回、失中が1回、命中は150mからの走っているカニ角ただ1回だけとなりました。つまり普通の生徒の場合でしたら本日は実質ノーチャンスと言う日になってしまったのです。

11月15日:5チャンスから長い間の憧れだった大物オス3頭79cm、79cm、75cmの連続トリプル捕獲
天候悪化は又翌日に持ち越されたみたいです。おかげで本日は天候悪化の前日と言う形になり高出会いがありました。

10月26日に見掛けたボス争いの写真を撮影した現場に近くです。あれから20日近くが過ぎていますから同じ戦いがまだ行われていたとは思えませんが、80cm級が2頭戦っておりました。先回と違うのはもう1頭の見学者(おそらく漁夫の利を得ようと待機中の様に思われます)が居る事です。

まずは左側の1頭に照準を付けた時から戦いは両者が気が付き休戦になっていました。距離は150m、狙いはもちろんショルダーポイント、撃ちました、倒れましたになる筈だったのですが、実は発砲直前に動きました。

反射的に動いた方に銃を振りそのまま鹿を見ずに撃ちます。ムービングスタート射撃です。良い命中音がし、シカは5mで倒れました。その間に他の鹿はと見ますとすでに思い思いの方向に遁走しております。急いで車に乗って追い掛けます。

2頭目は300m追い掛けてやっと射撃出来そうな位置に付けました。そして発砲したのは約150m、何故か1発で良い命中音が帰って来まして決まりました。鹿は命中後10mほどで倒れました。

3頭目はすでに視界ぎりぎりまで遠くなっています。その方向に車を飛ばしますと2kmほどで追い付きました。山の手前の牧草地の境でたくさん走り込んだ為に疲れたのかじっとしています。約250m、命中、50mで倒れました。
と言う事で最初の鹿と2番目の鹿が79cm、3番目の鹿は75cm、かねて憧れていた大物連続3頭の夢がちょっと変形バージョンでしたが叶える事が出来ました。

AMには150m走行中の65cm級を撃ちましたが未回収、PMには65cm級を200mで仕留めました。昨日の不猟を吹き飛ばす良い猟果となり悪天候前日様々の1日となりました。

2頭がもう1cmずつ大きければ更に言う事はないのですが、この夢の捕獲が可能になったのにはやはり動的射撃の問題が避けて通れない道となります。
動物は動く物と書きますが、動いている物に当てられてこそ実戦射撃だと思います。これもオスの定数が無くなったおかげです。


本当は3頭まとめて写真を撮影したかったのですがあまりにも広範囲に散らばってしまったっ為に一人でこれを行うにはあまりにも大変で個別撮影になってしまいました。
まとめるとこうなります。




11月18日:K生徒とS生徒の2人のアクシデントにより急に5日もの講師編が誕生しました。
何と雨、夜半からずっと1日中です。今年は冷えがまだ本格的に始まりません。
ならばとレインボウの大物狙いをします。レインボウは数日間の冷えと雪解けの増水で冬行動が始まりました。

レインボウは25㎝位までは釣れた感じになりますが、30cmを超えると途端に難しくなりファイトも素晴らしく釣った感じに浸れます。ヒットした瞬間は地球を釣ってしまったかと思う感じですが、やがて「ゴンゴン」と当たりがあり、次いで水面を走ったりジャンプしたり強烈なファイトが見られます。

また写真では分かりませんが、釣り上げた直後はもっと黒斑点も小さくキラキラしていて体側面のトレードマークのピンクのレインボウストライプも素晴らしく綺麗に見えます。婚姻色になりますと体側のレインボウカラーがよりはっきりして来ます。
欧米の白人がこの魚にファイトを燃やす理由も少し分かる気がします。

              36cmの大物レイイボウ、もう1匹の同クラスはバラけました。    

川では最大40cm止まりですが、湖や深い流れでは60㎝位になり、少数の海へ降りた個体は1m位にまでなります。チリ産トラウトサーモンは海で養殖したレインボウです。

レインボウはスーパーで1匹100円位で売っているあのニジマスと同じ種類ですが、あれは養殖、全くの別物で食べてみればその違いがすぐに分かります。

天然物は尻尾を切ると内臓付きの小骨を含むユニットを芸術的にすっぽり抜く事が出来ます。
アユも岩魚も天然物は同様です。無駄なく綺麗に美味しく戴く事が出来るのです。

11月18日PM:4チャンスからメス1頭。
新雪効果が薄れ朝は猟はしないものの空港へ直行する間に鹿は1度の出会いもありませんでした。
PMは明日の天候が雨の為に鹿は出るものの地元ベテラン鹿の比率が高い日でした。
従って不利な条件の出会いとなり、捕獲以外の3回共が70cm以上の大物であったにも拘らず、未回収が3回続いてしまいました。内1回は80cmクラスであり残念です。

11月19日:5チャンスから3頭捕獲、72cmと75cmのダブルが決まりました。
AMは夜半から降り始めた雨の為に出会いはゼロ。PMも出猟は雨の為に無理かと思われましたが15:30分頃から雨が小降りになり出猟しました。

まずはメス1頭を捕獲、次いで65cm級の出会いが2回ありましたが、地元ベテラン鹿らしく射撃にまでは至りませんでした。

夕方の最後は毎年大物が撮れる場所で本年も何度か行った所ですが、地元ベテラン鹿ばかりの為にこの1週間程行くのを控えていた所です。積雪と本日の雨の為に新しくメデタイ鹿が降りているだろうとの読みです。

読みは当たり居ました。大物4頭が100m間隔で睨み合っています。NO.2決定の睨み合いです。まずは150mの手近な70cm級を倒しました。残り3頭はとりあえず逃げ出しましたがあまり真剣ムードではありません。250mで立ち止まった75cm級に射撃、これも1発で倒れました。結果は72cmと75cmでした。



上手く行く時の射撃は簡単に決まります。失中の原因は殆どがフリンチングとガク引きですからそうならない様に気を付けて引き金を引きます。肩に当て過ぎない様に、グリップも力を入れ過ぎない様に、そして引き金も力を入れ過ぎない様に自分に言い聞かせて撃ちます。

「肝」が足りない時はその分かっている筈の注意事項が獲物を前に守れない時です。注意事項を冷静に守り、確実に急所を狙って引き金を引きます。
上手く引き金が落ちた感じのする時はまず良い命中音が帰って来まして綺麗に倒れます。

それを上手く確実に実行する為にはイメージトレーニングを繰り返します。それでもまだ失敗する事が多いのが超大物戦の魔力ですが、その失敗を積み上げて更にイメージトレーニングを改良し訓練を積みます。

何時たどり着けるか判らないのですが諦めずに努力を積み上げます。するとある日の事、それが突然達成されます。人生その物の様な感じですが、それが超大物戦です。
70cm級大物戦までは出会いも多いので実戦経験だけでやがてクリア出来ますが、超大物戦は出会いが少な過ぎて実戦経験だけではクリア出来ず、イメージトレーニングの積み上げが不可欠なのです。

何時も生徒に居ない時に講師が超大物を獲りますが、実はK生徒の1月17日の方が凄い出会いでしたが、彼はこれを決める事が出来ませんでした。またこの日がK生徒以外の他の生徒であっても多分似た様な結果になると思います。簡単に達成出来そうで中々達成出来ない、超大物戦だけは別格でこれぞエゾ鹿猟のロマンなのです。

現在S生徒だけがこの超大物戦を概ねクリアしています。すでに80cm超えを2頭、僅かに1~2cm届かない準超大物2頭含めると合計4頭を記録しています。
普段の彼はドジでノロマで言い訳ばかりの生徒です。ベース内に仕掛けてあるネズミ取りに掛かったのも彼だけ、他の生徒は誰も只の1度も掛からないのに彼は3回も掛かっているから傑作です。

しかしS生徒はここ1番では誰よりも上手くやっています。マグレで超大物を1頭だけ捕獲した生徒は他にも数名いますが、4頭捕獲したS生徒はマグレではありません。
彼の会社が彼を重く用いているのも分かる様な気がします。

11月20日:5チャンスから60cm級を2頭。
大雨が明けた朝と言う事でたくさんの鹿が出ましたが、地元ベテランが混じっておりそれがアプローチを許さず他の鹿も釣られて逃げてしまうのです。

と言う事で70cm級の数頭の群れが3か所に居たのですが共に上手く行きませんでした。
AMは60cm級が100mに単独でおり、これを頂きました。PMには150mでやはり60cm級の単独がおり、これを頂きました。

11月21日:1日中ブリザードで出猟出来ず
昨日夜半から雨が雪になりやがてブリザード、昼頃には雪は小降りになりましたが強風は夕方まで吹き荒れ地吹雪状態、1日中出猟出来ない状態になりました。
こんな日もたまにはありますが、その前後には必ず良い事が起こります。

昨日の20日はあまりぱっとしませんでしたが、その前日の19日の大物ダブルがそれに当たると思います。又ブリザード明けには何かが起こる事でしょう。

11月22日:3チャンスから72cm捕獲。
朝は僅かに晴れたのですが基本的にはまだブリザードの中でまだ出会いと言うか鹿の動きはありません。
数年に1回こう言う長いブリザードがあります。

PMはブリザードの影響の少なそうな海岸地方に遠征しました。
やはり居ました。しかし地元ベテラン鹿らしく悪戦苦闘でした。まずは80cm級が150mに居ましたが、かわされてしまいました。次は75cm級が150mに居ました。すぐに走り出しランニングで撃ちましたが失中しました。

注いて最後は75cmがメス3頭を連れていました。150mでこれを射撃、やっと1頭をゲットしました。計測すると思ったよりも小さく72cmでした。

今年は講師捕獲分(スクール全体数)が80cm級超大物が2頭(2頭)、僅かに足りないのが4頭(4頭)、75cm級が2頭(3頭)、70cm級が3頭(8頭)、合計11頭(17頭)と例年よりかなり多くデカイのを捕獲しています。最近は70cm級を捕獲しても何だまた70cmかと言う感じがして来まして写真も撮る気が起こらなくなりました。

ベースに向かって帰りますとやはりベースはまだブリザードのまま、本日の作戦は一応成功と言えると思います。

11月23日:4チャンスから2頭捕獲、80cm級含む。
ブリザードが明けてメデタイ鹿が大量に出て来るかと思いましたが、残念ながら量もそれ程ではなくしかも地元ベテランの鹿ばかりでした。
4回のチャンスがありましたが、全てまともに銃を向けるのが難しいチャンスでした。根室スクールの様に連日ランニング射撃です。

最初の75cm級の1回だけやや程度が良く発砲時まで止まっていてくれました。しかしちょうど動いた直後に撃ってしまった為、ムービングスタート射撃にも移行出来ず、止まっていた残像を撃って失中してしまいました。その後すぐに森の飛び込まれて連射の機会を失いました。

2回目のチャンスは60cm級でしたが、これは銃を向ける前から走っていました。200m級ランニング射撃になりましたが3発目でコケさせる事に成功しました。解体すると3発とも当たっていましてやや気を良くしました。

3回目のチャンスは1週間程前に対戦して失中した鹿です。何とほぼ同じ所でしかも座り込んでいます。
距離は150m、初弾命中ですが立ち上がりました。2発目も命中ですが何故か決まらずに走り出しました。
多分実際は順序が逆で走りだした直後にまだ止まっている残像を撃った、だから決まらなかったと思います。
3発目は完全にランニング射撃です。ややリードが大き過ぎたかに見えましたが命中でパッタリ倒れました。

余りに体格が良いので明日から来るU生徒と共に体重測定をする事にしました。
結果は角長と共に明日公表します。

最終チャンスも150m走行中の70cm級、まるで根室スクールの様にランニングオンパレードになってしまいました。
少なくとも2発命中したのですがやや暗くなって追跡し切れませんでしたのでとりあえず未回収です。


                  角長80?cm、体重150?kg
          体重は予想通りの150kgでしたが、角長はまさかの72cmでした。




  


Posted by little-ken  at 21:46スクールの記録

2011年11月18日

第5組S生徒、そしてムービングスタート射撃のお話。

S生徒は愛知のある大企業の重職を務めていますが、近年は中国の工場の面倒も見なくてはならなくなりました。昨年はどうしても外せない用事が発生し、直前チャンセルとなってしまいました。
本年こそはと頑張って中国からの参加の予定でいたのですが、何とタイの大洪水のお陰で中国が超多忙となり、どうしても都合が付けられずに本年も直前キャンセルとなってしまいました。


ムービングスタート射撃
まさに照準を付けて発射直前に動かれる事が良くあります。この時の撃ち方ですが、瞬時に動いた方向に0.5~1m銃を振って銃を止めずに確認なしにそのまま撃ちます。

再確認しようとすると絶対に当たりませんが、そのまま未確認で撃ちますと意外に良く当たります。
これがムービングスタート射撃です。


射撃のバリエーションとしましてマスターしておくと良い射撃方法は次の5つです。
スナップショット、ウォーキングショット、ランニングショット、そしてこのムービングスタートショットです。これに銃に撃たせる精密射撃が出来ればもうバッチリです。

  


Posted by little-ken  at 20:55スクールの記録