2011年10月11日
究極の横着猟。
昔、まだ未熟だった頃の筆者は体力に物を言わせて山奥まで歩きまわった事もありましたが、徐々に獲れる度合いが増えて回収の大変さが身にしみて来ました。
数日に1回なら良いのですが、1日2回を超えますと堪えました。
もう一つ衝撃的な事件がありました。
2000年末、エゾ鹿猟の移動中に地元青年の暴走スピン車にぶつけられ三途の川の手前までを体験してしまいました。その結果視力は半減し、正常に見える視野も激減しました。
そこで従来は鹿を発見する猟でしたが、見えなくなった目でも出来る様に鹿に出会う猟に変更しました。
そんな経緯から下記の様な特技が生まれました。今では歩く距離は概ね射程距離と言う、嘘みたいな究極の横着猟(鹿の横に着ける猟で読みは おうちゃく ではなく よこつけりょう)に発展しました。
横着け猟の極意:
今の鹿は1年中地元ハンターから駆除と言う名目の狩猟圧を受けており、ハンターの車を見分けます。しかし、鹿の頭が向いている方向を絶妙に抑える様にアプローチしますとどちらに逃げようかと数秒迷う時間が生じ、ここに射撃チャンスが生まれます。
又普通のハンターが絶対に選ばない様な停車位置やアプローチ法を選びますとあれはハンターではないと誤認してくれます。
一方発砲までの時間は車の乗り降り、銃カバー外し、弾入れ、照準、発砲までの一連を特訓しますと地元ハンターより相当早く撃てる様になれます。
これらの複合結果は捕獲が絶望的或いはかなり難しいであったのが、捕獲はイージーにまで変える事が出来ます。イージーですからスクールの生徒でもそこそこの命中率を出しています。これが横着け猟の極意です。
横着け猟の内容:
幾つか私が名前を付けた猟法や用語がございます。「ポイント猟」 「デメキン」 「追跡猟」 「デート猟」 「動物と言うのは動く物」 「スイング射法」 「待ってたホイ猟」 「迷アプローチ猟」 「錯覚猟」 「アンビリ猟」 「シミュレーション猟」 これらの組み合わせが横着け猟の内容になります。
1.「ポイント猟」:
何時何処へ行けば鹿に出会えるか、これが分かる様になり車で走り周る流し猟からそのポイントに直行する「ポイント猟」になりました。
2.「デメキン」:
目前に居る鹿は何時走る(逃げる)か、鹿のメデタイ(目出鯛)度合いが分かる様になり、更に目出鯛度合いが高い「デメキン」も一目で分かる様になりました。デメキンにはド接近が可能で10mまで近寄りますから、経験の少ない生徒でもまず外しません。
ハンターたる者の憧れである大物や超大物のデメキンも稀におり、これらとの勝負はスクールの大きな話題性になっています。この「デメキン」も今ではすっかり鹿撃ち用語になって来ました。
3.「追跡猟」:
目前の走る鹿の逃げる先はどこか、これが分かる様になり追跡して先回りする「追跡猟」が可能になりました。
4.「デート猟」:
一度見掛けた或は一度撃った残りの鹿が次は何処に行ったら会えるのか、まるで再開を約束したかの如く会える様になりました。この狩猟法を「デート猟」と名を付けました。
5.「動物と言うのは動く物」「スイング射法」:
逃げる鹿もハンターが気になりますので立ち止まって振り返る習性を持っています。
一目散に逃げるなら走っている鹿には200mまでなら当てられる特技が生まれました。
「動物と言うのは動く物」と書きますので止まっている物しか撃てないライフル銃を何とかしたかったのですが、これの当てられる射撃方法を開発する事が出来たのです。
「スイング射法」の項を参照して下されば幸いですが、結論的には体で銃を向けて鹿は見ないで撃つと言う常識外れの方法です。
6.「待ってたホイ猟」:
止まって振り返る場合は何処で止まるのかがかなり正確に分かる様になりました。
短くても2秒止まりますが、止まってから銃を構えたのでは間に合いませんが、予め銃をそこに向けていれば引き金を引くだけですから「待ってたホイ猟」です。
まずは止まっているのを1頭、次いで待ってたホイで2頭目、そして走る鹿から3頭目と1群れから3頭を頂く事がそれほど難しい事では無くなりました。
7.「迷アプローチ猟」:
極意の所で少しお話しましたが、鹿が逃げ様とする方向を絶妙に抑え、迷いを生じさせる様なアプローチをする猟法です。これの応用に希望の方向に逃げさせるテクニックもありますし、もう一つの方法で1度希望の反対方向に行かせてすぐにそちら側を封じて結局希望方向に行かせる事も可能です。
8.「錯覚猟」:
これも極意の所で少しお話しましたが、鹿はハンターの車やそれらしい動きをする車には敏感ですが普通の車には反応しません。この為普通のハンターなら絶対そうしない様な行為をすれば鹿は反応しません。普通の無害な車と錯覚させる猟法です。
その例として一見すると射撃不可能なブッシュや林の陰に止まります。鹿はハンターではないのかなと思い逃げません。しかし弾は直径7~8mmですから左右2cm上下6cmもあれば照準と射撃には不足しません。僅かな隙間から必殺弾を送り込むのです。
もう一つの方法として鹿は車を注視していますから射手は車を止めずに降りて車はそのまま移動し続けます。射手は姿を見られない様な気の陰で降りて射撃準備をすれば鹿は車を見ていますのでノーマークの鹿を撃てます。
9.「アンビリ猟」:
これも極意の所で少しお話しましたが、鹿が安心している時に勝負を掛けるか警戒している時に勝負を掛けるかは普通の鹿とメデタイ鹿ほどの大きな違いがあります。
移動して来た鹿が新しい餌場に到着した直後はここもヤバイのではと警戒をしていますが、何日間もハンターが来なければここは大丈夫なんだと思って安心します。
そこにある日アプローチしますと鹿はアンビリーバブルと言う感じで数秒が生まれます。
また応用版として忍びでアプローチして一見してノーマークの鹿にアプローチ出来たとしましょう。しかしノーマークに見える鹿も少しは気配を感じており、そこに照準すると言う事は射手のエネルギー波を送り込む事になりますので感付かれる事もあります。
更に数分じっとしていますと警戒が完全に溶け、もはや照準しても逃げられる可能性は大幅に低下するのです。
10.「シミュレーション猟」:
これも極意の所で少しお話しましたが、実戦射撃に1番重要な項目は発砲準備動作です。
射撃は微妙な物で心がマイナス状態の時には絶対に当たりません。従ってこの準備動作が上手く行かないと心に焦りが生じて射撃その物が当たらなくなってしまうのです。
本項目は長くなりますので別項でまた詳しく書きたいと思います。
横着け猟の学び方:
主には筆者の独自発想ですが、過去お世話になった2名の師から教わった内容が多少ベースになっています。
本文や狩猟大全集等々を参考に御自分で開拓されるもヨシ、効率を上げたい方は手前ミソですが、ぜひスクールに来てこの技を盗んでお帰り下さい。
物を盗めば犯罪ですが、技は幾ら盗んでも犯罪になりません。
筆者も師からは授業料以上の技を頂きました。また豊富な出会いが短期習熟を可能にする「実戦技術」や「肝」の育成にも大きな効果があります。ぜひお試し下さい。
難しい事が嫌いな方も良かったらお越し下さい。そう言う希望の方には安全に関する事項以外は細かく指導しません。圧倒的な出会い量は実習料に十分見合うばかりか、通いの地元猟等々、他のどんな狩猟方法よりコストパフォーマンスに優れます。
スクールの1頭捕獲の平均コストは実習料、飛行機代等全て含んで約3万円です。
筆者はその昔に通いの鹿猟で最初の1頭までに当時の金額で35万円、今の金額で言えば少なく見て70万円を注ぎ込みました。是非1度、現在の狩猟方法の1頭捕獲コストを算出してみて下さい。
なおこちらの1頭は本州鹿とは比較にならないこれです。もちろん上手く行った時に限ります。
K生徒は3シーズン目の通算8日目に角長81cmを捕獲しました。
付け加えるならば、彼の狩猟経験はスクールだけです。
彼のデータは必ずしも恵まれていません。3年で合計9.5日の実猟、出会い総数30回、捕獲数81cmと70cmを含む合計8頭、最高が5日で33回の出会いから19頭を考えると大物捕獲を除き全て平均値をかなり下回ります。
別件ですが、ぜひこちらもご覧下さい。
エゾ鹿の決闘 : http://ameblo.jp/little-ken
数日に1回なら良いのですが、1日2回を超えますと堪えました。
もう一つ衝撃的な事件がありました。
2000年末、エゾ鹿猟の移動中に地元青年の暴走スピン車にぶつけられ三途の川の手前までを体験してしまいました。その結果視力は半減し、正常に見える視野も激減しました。
そこで従来は鹿を発見する猟でしたが、見えなくなった目でも出来る様に鹿に出会う猟に変更しました。
そんな経緯から下記の様な特技が生まれました。今では歩く距離は概ね射程距離と言う、嘘みたいな究極の横着猟(鹿の横に着ける猟で読みは おうちゃく ではなく よこつけりょう)に発展しました。
横着け猟の極意:
今の鹿は1年中地元ハンターから駆除と言う名目の狩猟圧を受けており、ハンターの車を見分けます。しかし、鹿の頭が向いている方向を絶妙に抑える様にアプローチしますとどちらに逃げようかと数秒迷う時間が生じ、ここに射撃チャンスが生まれます。
又普通のハンターが絶対に選ばない様な停車位置やアプローチ法を選びますとあれはハンターではないと誤認してくれます。
一方発砲までの時間は車の乗り降り、銃カバー外し、弾入れ、照準、発砲までの一連を特訓しますと地元ハンターより相当早く撃てる様になれます。
これらの複合結果は捕獲が絶望的或いはかなり難しいであったのが、捕獲はイージーにまで変える事が出来ます。イージーですからスクールの生徒でもそこそこの命中率を出しています。これが横着け猟の極意です。
横着け猟の内容:
幾つか私が名前を付けた猟法や用語がございます。「ポイント猟」 「デメキン」 「追跡猟」 「デート猟」 「動物と言うのは動く物」 「スイング射法」 「待ってたホイ猟」 「迷アプローチ猟」 「錯覚猟」 「アンビリ猟」 「シミュレーション猟」 これらの組み合わせが横着け猟の内容になります。
1.「ポイント猟」:
何時何処へ行けば鹿に出会えるか、これが分かる様になり車で走り周る流し猟からそのポイントに直行する「ポイント猟」になりました。
2.「デメキン」:
目前に居る鹿は何時走る(逃げる)か、鹿のメデタイ(目出鯛)度合いが分かる様になり、更に目出鯛度合いが高い「デメキン」も一目で分かる様になりました。デメキンにはド接近が可能で10mまで近寄りますから、経験の少ない生徒でもまず外しません。
ハンターたる者の憧れである大物や超大物のデメキンも稀におり、これらとの勝負はスクールの大きな話題性になっています。この「デメキン」も今ではすっかり鹿撃ち用語になって来ました。
3.「追跡猟」:
目前の走る鹿の逃げる先はどこか、これが分かる様になり追跡して先回りする「追跡猟」が可能になりました。
4.「デート猟」:
一度見掛けた或は一度撃った残りの鹿が次は何処に行ったら会えるのか、まるで再開を約束したかの如く会える様になりました。この狩猟法を「デート猟」と名を付けました。
5.「動物と言うのは動く物」「スイング射法」:
逃げる鹿もハンターが気になりますので立ち止まって振り返る習性を持っています。
一目散に逃げるなら走っている鹿には200mまでなら当てられる特技が生まれました。
「動物と言うのは動く物」と書きますので止まっている物しか撃てないライフル銃を何とかしたかったのですが、これの当てられる射撃方法を開発する事が出来たのです。
「スイング射法」の項を参照して下されば幸いですが、結論的には体で銃を向けて鹿は見ないで撃つと言う常識外れの方法です。
6.「待ってたホイ猟」:
止まって振り返る場合は何処で止まるのかがかなり正確に分かる様になりました。
短くても2秒止まりますが、止まってから銃を構えたのでは間に合いませんが、予め銃をそこに向けていれば引き金を引くだけですから「待ってたホイ猟」です。
まずは止まっているのを1頭、次いで待ってたホイで2頭目、そして走る鹿から3頭目と1群れから3頭を頂く事がそれほど難しい事では無くなりました。
7.「迷アプローチ猟」:
極意の所で少しお話しましたが、鹿が逃げ様とする方向を絶妙に抑え、迷いを生じさせる様なアプローチをする猟法です。これの応用に希望の方向に逃げさせるテクニックもありますし、もう一つの方法で1度希望の反対方向に行かせてすぐにそちら側を封じて結局希望方向に行かせる事も可能です。
8.「錯覚猟」:
これも極意の所で少しお話しましたが、鹿はハンターの車やそれらしい動きをする車には敏感ですが普通の車には反応しません。この為普通のハンターなら絶対そうしない様な行為をすれば鹿は反応しません。普通の無害な車と錯覚させる猟法です。
その例として一見すると射撃不可能なブッシュや林の陰に止まります。鹿はハンターではないのかなと思い逃げません。しかし弾は直径7~8mmですから左右2cm上下6cmもあれば照準と射撃には不足しません。僅かな隙間から必殺弾を送り込むのです。
もう一つの方法として鹿は車を注視していますから射手は車を止めずに降りて車はそのまま移動し続けます。射手は姿を見られない様な気の陰で降りて射撃準備をすれば鹿は車を見ていますのでノーマークの鹿を撃てます。
9.「アンビリ猟」:
これも極意の所で少しお話しましたが、鹿が安心している時に勝負を掛けるか警戒している時に勝負を掛けるかは普通の鹿とメデタイ鹿ほどの大きな違いがあります。
移動して来た鹿が新しい餌場に到着した直後はここもヤバイのではと警戒をしていますが、何日間もハンターが来なければここは大丈夫なんだと思って安心します。
そこにある日アプローチしますと鹿はアンビリーバブルと言う感じで数秒が生まれます。
また応用版として忍びでアプローチして一見してノーマークの鹿にアプローチ出来たとしましょう。しかしノーマークに見える鹿も少しは気配を感じており、そこに照準すると言う事は射手のエネルギー波を送り込む事になりますので感付かれる事もあります。
更に数分じっとしていますと警戒が完全に溶け、もはや照準しても逃げられる可能性は大幅に低下するのです。
10.「シミュレーション猟」:
これも極意の所で少しお話しましたが、実戦射撃に1番重要な項目は発砲準備動作です。
射撃は微妙な物で心がマイナス状態の時には絶対に当たりません。従ってこの準備動作が上手く行かないと心に焦りが生じて射撃その物が当たらなくなってしまうのです。
本項目は長くなりますので別項でまた詳しく書きたいと思います。
横着け猟の学び方:
主には筆者の独自発想ですが、過去お世話になった2名の師から教わった内容が多少ベースになっています。
本文や狩猟大全集等々を参考に御自分で開拓されるもヨシ、効率を上げたい方は手前ミソですが、ぜひスクールに来てこの技を盗んでお帰り下さい。
物を盗めば犯罪ですが、技は幾ら盗んでも犯罪になりません。
筆者も師からは授業料以上の技を頂きました。また豊富な出会いが短期習熟を可能にする「実戦技術」や「肝」の育成にも大きな効果があります。ぜひお試し下さい。
難しい事が嫌いな方も良かったらお越し下さい。そう言う希望の方には安全に関する事項以外は細かく指導しません。圧倒的な出会い量は実習料に十分見合うばかりか、通いの地元猟等々、他のどんな狩猟方法よりコストパフォーマンスに優れます。
スクールの1頭捕獲の平均コストは実習料、飛行機代等全て含んで約3万円です。
筆者はその昔に通いの鹿猟で最初の1頭までに当時の金額で35万円、今の金額で言えば少なく見て70万円を注ぎ込みました。是非1度、現在の狩猟方法の1頭捕獲コストを算出してみて下さい。
なおこちらの1頭は本州鹿とは比較にならないこれです。もちろん上手く行った時に限ります。
K生徒は3シーズン目の通算8日目に角長81cmを捕獲しました。
付け加えるならば、彼の狩猟経験はスクールだけです。
彼のデータは必ずしも恵まれていません。3年で合計9.5日の実猟、出会い総数30回、捕獲数81cmと70cmを含む合計8頭、最高が5日で33回の出会いから19頭を考えると大物捕獲を除き全て平均値をかなり下回ります。
別件ですが、ぜひこちらもご覧下さい。
エゾ鹿の決闘 : http://ameblo.jp/little-ken
Posted by little-ken
at 10:53
│狩猟ロマン