2011年09月23日

大物鹿に出会う為には:

如何にして鹿にして出会うかこれは永延のテーマです。鹿の側からすればハンターには絶対に出会いたくありません。ハンターにしてみれば鹿に出会いたくて仕方ありません。特に大物ならばなお更です。

1990年頃の未熟な頃の私は鹿の多い地域である白糠(ハンターも多い地域でした)に出掛けました。一般ハンターよりかなり未熟でしたから道行く普通のハンターが捕獲に成功したのを指を銜えて眺めていました。
やがて何年かして人並みに獲れる様になり、このテーマを改めて考えてみました。

ハンターは鹿に会いたいが、鹿はハンターに会いたくない。そして鹿の方が圧倒的に五感に優れていますからハンターの多い地域の鹿は学習度が進んで鹿が明らかに人間を避けています。それは解禁日には鹿に良く出会えますが2日目には殆んど出会えません。鹿が居なくなったのではなく鹿が人間を避けているのです。

ならば鹿の多い地域よりも鹿の少ない地域(ハンターの少ない地域)に出向いた方が良いのではと思いました。ここの鹿はハンターに余り出会っておりませんから鹿本来の行動を良く考えて出会える工夫をすれば会えると言う作戦です。

結論からするとその地域の鹿も結構ハンターを避けておりましたが、学習度が低い為にそれほど高度に裏をかかなくても鹿に勝てると言う程度でした。
この作戦はかなり効果がありました。一気に鹿に出会える率が大幅に向上し3回/日となり、翌2003年には4回/日となりこれを利用してスクール設立に至りました。

ならばならばです。鹿の多い地域でも多少高度になるかも知れませんが上手く裏をかけば出会える筈と数年前から新しい作戦を立てました。
保護区の近くにはそこが撃たれない事から多くの鹿がいます。大物や超大物もたくさんいます。保護区の中だけでは餌が足りませんので多少は狩猟可能地域にはみ出して来ます。しかしそれを狙うハンターも多く鹿も高度な学習をしています。

しかし如何に鹿が学習してもそして五感に優れていても頭の良さは人間には絶対に敵いません。学習に付いては鹿のそれを上回る作戦を立案すればよく、また敵は五感に優れていますから油断をしています。そう言うのを組み合わせた複合作戦を考えれば良いのです。

個々の作戦は具体的に書いても1回使えば撃たれたグループ以外の鹿も結構その出来事を見ていますから少なくともその地区では使えません。また原理的に消耗品扱いの作戦ですから私も一々覚えておりません。
またそう言うのを覚え様とする事は私の頭の中ではどうでも良い事に分類されています。

結果的に出会いは6回/日を超えました。更にはかつて4回/日の頃には中々出会えなかった大物や超大物にもほぼ毎日の様に出会える様になりました。

作戦立案の5原則
下記の5項を満足する誰もやらなかった事を考えて下さい。きっと上手く行きます。
その1:地元ハンターに出会わないコースを選ぶ。
その2:その中でもこの1週間位に誰も入った形跡のない所を選ぶ。
その3:天候や鹿本来の習性を考える。
その4:敵はちょっとした意表を突く所にいます。
その5:鹿が持続的に補充される構造の場所。

余り高度な作戦立案が出来ない方は
最近はハンターの少ない地域と言うより駆除の少ない地域が鹿の少ない地域になりますのでここを選んで下さい。ここで色々試行錯誤を繰り返せばきっと間もなく花が開き始める事でしょう。




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Posted by little-ken  at 09:10 │狩猟ロマン