2011年11月20日

講師編-4

順番的にはもっと前ですが、これが抜け落ちていました。
次のK生徒までの2日間は又講師の単独猟です。

11月14日:4チャンスから1頭捕獲。
何時も生徒が居なくなると急に良い成果が出てしまうのですが、エコひいきしているのか? いえ、そんな事はありません。現にE生徒の時の3日目はAMだけしか出猟しませんでしたが悪天候の前の良い日になりました。チャンスは多いし大物も複数回の出会いがありました。しかしまだ経験の浅い生徒の場合、多くのチャンスがモタ付いて発砲までに至らなくなってしまうのです。

さて本日もそんな良い日になるかと思いきや、実は全くそうではありません。天候は思ったほど悪くならず悪天候日は明日に持ち越された、そんな感じです。チャンス数としてはAMは4回、PMはノーチャンスでした。

その4回のチャンスも駆除慣れした鹿ばかりで私でさえ発砲は容易ではありません。発砲まで至らずが2回、失中が1回、命中は150mからの走っているカニ角ただ1回だけとなりました。つまり普通の生徒の場合でしたら本日は実質ノーチャンスと言う日になってしまったのです。

11月15日:5チャンスから長い間の憧れだった大物オス3頭79cm、79cm、75cmの連続トリプル捕獲
天候悪化は又翌日に持ち越されたみたいです。おかげで本日は天候悪化の前日と言う形になり高出会いがありました。

10月26日に見掛けたボス争いの写真を撮影した現場に近くです。あれから20日近くが過ぎていますから同じ戦いがまだ行われていたとは思えませんが、80cm級が2頭戦っておりました。先回と違うのはもう1頭の見学者(おそらく漁夫の利を得ようと待機中の様に思われます)が居る事です。

まずは左側の1頭に照準を付けた時から戦いは両者が気が付き休戦になっていました。距離は150m、狙いはもちろんショルダーポイント、撃ちました、倒れましたになる筈だったのですが、実は発砲直前に動きました。

反射的に動いた方に銃を振りそのまま鹿を見ずに撃ちます。ムービングスタート射撃です。良い命中音がし、シカは5mで倒れました。その間に他の鹿はと見ますとすでに思い思いの方向に遁走しております。急いで車に乗って追い掛けます。

2頭目は300m追い掛けてやっと射撃出来そうな位置に付けました。そして発砲したのは約150m、何故か1発で良い命中音が帰って来まして決まりました。鹿は命中後10mほどで倒れました。

3頭目はすでに視界ぎりぎりまで遠くなっています。その方向に車を飛ばしますと2kmほどで追い付きました。山の手前の牧草地の境でたくさん走り込んだ為に疲れたのかじっとしています。約250m、命中、50mで倒れました。
と言う事で最初の鹿と2番目の鹿が79cm、3番目の鹿は75cm、かねて憧れていた大物連続3頭の夢がちょっと変形バージョンでしたが叶える事が出来ました。

AMには150m走行中の65cm級を撃ちましたが未回収、PMには65cm級を200mで仕留めました。昨日の不猟を吹き飛ばす良い猟果となり悪天候前日様々の1日となりました。

2頭がもう1cmずつ大きければ更に言う事はないのですが、この夢の捕獲が可能になったのにはやはり動的射撃の問題が避けて通れない道となります。
動物は動く物と書きますが、動いている物に当てられてこそ実戦射撃だと思います。これもオスの定数が無くなったおかげです。


本当は3頭まとめて写真を撮影したかったのですがあまりにも広範囲に散らばってしまったっ為に一人でこれを行うにはあまりにも大変で個別撮影になってしまいました。
まとめるとこうなります。
講師編-4



11月18日:K生徒とS生徒の2人のアクシデントにより急に5日もの講師編が誕生しました。
何と雨、夜半からずっと1日中です。今年は冷えがまだ本格的に始まりません。
ならばとレインボウの大物狙いをします。レインボウは数日間の冷えと雪解けの増水で冬行動が始まりました。

レインボウは25㎝位までは釣れた感じになりますが、30cmを超えると途端に難しくなりファイトも素晴らしく釣った感じに浸れます。ヒットした瞬間は地球を釣ってしまったかと思う感じですが、やがて「ゴンゴン」と当たりがあり、次いで水面を走ったりジャンプしたり強烈なファイトが見られます。

また写真では分かりませんが、釣り上げた直後はもっと黒斑点も小さくキラキラしていて体側面のトレードマークのピンクのレインボウストライプも素晴らしく綺麗に見えます。婚姻色になりますと体側のレインボウカラーがよりはっきりして来ます。
欧米の白人がこの魚にファイトを燃やす理由も少し分かる気がします。
講師編-4
              36cmの大物レイイボウ、もう1匹の同クラスはバラけました。    

川では最大40cm止まりですが、湖や深い流れでは60㎝位になり、少数の海へ降りた個体は1m位にまでなります。チリ産トラウトサーモンは海で養殖したレインボウです。

レインボウはスーパーで1匹100円位で売っているあのニジマスと同じ種類ですが、あれは養殖、全くの別物で食べてみればその違いがすぐに分かります。

天然物は尻尾を切ると内臓付きの小骨を含むユニットを芸術的にすっぽり抜く事が出来ます。
アユも岩魚も天然物は同様です。無駄なく綺麗に美味しく戴く事が出来るのです。

11月18日PM:4チャンスからメス1頭。
新雪効果が薄れ朝は猟はしないものの空港へ直行する間に鹿は1度の出会いもありませんでした。
PMは明日の天候が雨の為に鹿は出るものの地元ベテラン鹿の比率が高い日でした。
従って不利な条件の出会いとなり、捕獲以外の3回共が70cm以上の大物であったにも拘らず、未回収が3回続いてしまいました。内1回は80cmクラスであり残念です。

11月19日:5チャンスから3頭捕獲、72cmと75cmのダブルが決まりました。
AMは夜半から降り始めた雨の為に出会いはゼロ。PMも出猟は雨の為に無理かと思われましたが15:30分頃から雨が小降りになり出猟しました。

まずはメス1頭を捕獲、次いで65cm級の出会いが2回ありましたが、地元ベテラン鹿らしく射撃にまでは至りませんでした。

夕方の最後は毎年大物が撮れる場所で本年も何度か行った所ですが、地元ベテラン鹿ばかりの為にこの1週間程行くのを控えていた所です。積雪と本日の雨の為に新しくメデタイ鹿が降りているだろうとの読みです。

読みは当たり居ました。大物4頭が100m間隔で睨み合っています。NO.2決定の睨み合いです。まずは150mの手近な70cm級を倒しました。残り3頭はとりあえず逃げ出しましたがあまり真剣ムードではありません。250mで立ち止まった75cm級に射撃、これも1発で倒れました。結果は72cmと75cmでした。
講師編-4


上手く行く時の射撃は簡単に決まります。失中の原因は殆どがフリンチングとガク引きですからそうならない様に気を付けて引き金を引きます。肩に当て過ぎない様に、グリップも力を入れ過ぎない様に、そして引き金も力を入れ過ぎない様に自分に言い聞かせて撃ちます。

「肝」が足りない時はその分かっている筈の注意事項が獲物を前に守れない時です。注意事項を冷静に守り、確実に急所を狙って引き金を引きます。
上手く引き金が落ちた感じのする時はまず良い命中音が帰って来まして綺麗に倒れます。

それを上手く確実に実行する為にはイメージトレーニングを繰り返します。それでもまだ失敗する事が多いのが超大物戦の魔力ですが、その失敗を積み上げて更にイメージトレーニングを改良し訓練を積みます。

何時たどり着けるか判らないのですが諦めずに努力を積み上げます。するとある日の事、それが突然達成されます。人生その物の様な感じですが、それが超大物戦です。
70cm級大物戦までは出会いも多いので実戦経験だけでやがてクリア出来ますが、超大物戦は出会いが少な過ぎて実戦経験だけではクリア出来ず、イメージトレーニングの積み上げが不可欠なのです。

何時も生徒に居ない時に講師が超大物を獲りますが、実はK生徒の1月17日の方が凄い出会いでしたが、彼はこれを決める事が出来ませんでした。またこの日がK生徒以外の他の生徒であっても多分似た様な結果になると思います。簡単に達成出来そうで中々達成出来ない、超大物戦だけは別格でこれぞエゾ鹿猟のロマンなのです。

現在S生徒だけがこの超大物戦を概ねクリアしています。すでに80cm超えを2頭、僅かに1~2cm届かない準超大物2頭含めると合計4頭を記録しています。
普段の彼はドジでノロマで言い訳ばかりの生徒です。ベース内に仕掛けてあるネズミ取りに掛かったのも彼だけ、他の生徒は誰も只の1度も掛からないのに彼は3回も掛かっているから傑作です。

しかしS生徒はここ1番では誰よりも上手くやっています。マグレで超大物を1頭だけ捕獲した生徒は他にも数名いますが、4頭捕獲したS生徒はマグレではありません。
彼の会社が彼を重く用いているのも分かる様な気がします。

11月20日:5チャンスから60cm級を2頭。
大雨が明けた朝と言う事でたくさんの鹿が出ましたが、地元ベテランが混じっておりそれがアプローチを許さず他の鹿も釣られて逃げてしまうのです。

と言う事で70cm級の数頭の群れが3か所に居たのですが共に上手く行きませんでした。
AMは60cm級が100mに単独でおり、これを頂きました。PMには150mでやはり60cm級の単独がおり、これを頂きました。

11月21日:1日中ブリザードで出猟出来ず
昨日夜半から雨が雪になりやがてブリザード、昼頃には雪は小降りになりましたが強風は夕方まで吹き荒れ地吹雪状態、1日中出猟出来ない状態になりました。
こんな日もたまにはありますが、その前後には必ず良い事が起こります。

昨日の20日はあまりぱっとしませんでしたが、その前日の19日の大物ダブルがそれに当たると思います。又ブリザード明けには何かが起こる事でしょう。

11月22日:3チャンスから72cm捕獲。
朝は僅かに晴れたのですが基本的にはまだブリザードの中でまだ出会いと言うか鹿の動きはありません。
数年に1回こう言う長いブリザードがあります。

PMはブリザードの影響の少なそうな海岸地方に遠征しました。
やはり居ました。しかし地元ベテラン鹿らしく悪戦苦闘でした。まずは80cm級が150mに居ましたが、かわされてしまいました。次は75cm級が150mに居ました。すぐに走り出しランニングで撃ちましたが失中しました。

注いて最後は75cmがメス3頭を連れていました。150mでこれを射撃、やっと1頭をゲットしました。計測すると思ったよりも小さく72cmでした。

今年は講師捕獲分(スクール全体数)が80cm級超大物が2頭(2頭)、僅かに足りないのが4頭(4頭)、75cm級が2頭(3頭)、70cm級が3頭(8頭)、合計11頭(17頭)と例年よりかなり多くデカイのを捕獲しています。最近は70cm級を捕獲しても何だまた70cmかと言う感じがして来まして写真も撮る気が起こらなくなりました。

ベースに向かって帰りますとやはりベースはまだブリザードのまま、本日の作戦は一応成功と言えると思います。

11月23日:4チャンスから2頭捕獲、80cm級含む。
ブリザードが明けてメデタイ鹿が大量に出て来るかと思いましたが、残念ながら量もそれ程ではなくしかも地元ベテランの鹿ばかりでした。
4回のチャンスがありましたが、全てまともに銃を向けるのが難しいチャンスでした。根室スクールの様に連日ランニング射撃です。

最初の75cm級の1回だけやや程度が良く発砲時まで止まっていてくれました。しかしちょうど動いた直後に撃ってしまった為、ムービングスタート射撃にも移行出来ず、止まっていた残像を撃って失中してしまいました。その後すぐに森の飛び込まれて連射の機会を失いました。

2回目のチャンスは60cm級でしたが、これは銃を向ける前から走っていました。200m級ランニング射撃になりましたが3発目でコケさせる事に成功しました。解体すると3発とも当たっていましてやや気を良くしました。

3回目のチャンスは1週間程前に対戦して失中した鹿です。何とほぼ同じ所でしかも座り込んでいます。
距離は150m、初弾命中ですが立ち上がりました。2発目も命中ですが何故か決まらずに走り出しました。
多分実際は順序が逆で走りだした直後にまだ止まっている残像を撃った、だから決まらなかったと思います。
3発目は完全にランニング射撃です。ややリードが大き過ぎたかに見えましたが命中でパッタリ倒れました。

余りに体格が良いので明日から来るU生徒と共に体重測定をする事にしました。
結果は角長と共に明日公表します。

最終チャンスも150m走行中の70cm級、まるで根室スクールの様にランニングオンパレードになってしまいました。
少なくとも2発命中したのですがやや暗くなって追跡し切れませんでしたのでとりあえず未回収です。

講師編-4
                  角長80?cm、体重150?kg
          体重は予想通りの150kgでしたが、角長はまさかの72cmでした。








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Posted by little-ken  at 21:46 │スクールの記録