2007年09月09日
アラスカの秋、紅葉とオーロラと野性動物
8月21日から9月6日までアラスカに紅葉とオーロラをテーマに行って来ました。
天候は南の方面は何時も曇りのち一時雨&晴、北の方に行くにつれ快晴でした。
オーロラは期待に反して2週間でたった1回しか会えませんでした。赤いオーロラも少し見えたのですがカメラが上手くセット出来ずに失敗に終わりました。オーロラはとにかく空が綺麗に晴れていて且つ月の無い事が必要条件になります。北に行くほど可能性はやや高まりますが、秋分の日以前は余り北に行くと百夜の影響で空の一角が明る過ぎます。写真も未明の2時ですが左下には朝焼けが見えます。
サーモン釣りにも挑戦しましたが、本命のシルバーサーモンは1度釣り落としたのみ、釣れたのはカラフトマスばかり17匹でした。17匹は凄いと言う漢字もするのですが過半はスレです。
写真のオスともう1匹別のメスを戴きましたが、こちらのカラフトマスは肉がピンクではなく北海道のカラフトマスに比べて余り美味しくありませんでしたが、イクラの方は絶品でした。
ちょうどこの時期はアラスカの狩猟シーズンでもあり随所でハンティングのグループを見掛けました。アラスカの人々のムースに掛ける情熱は凄い物があります。平日にも拘らず良さそうな場所には1kmごとにキャンプが張られハンターが居ます。
猟法は4つあります。一つは視界の良い丘の上にキャンプを張りそこから望遠鏡でムースを発見したらバギーで追跡する方法です。
もう一つは前進キャンプを設けてここでこれを行なう方法です。3つ目は森の中をバギーで走りまわる方法、最後はこの時期のムースは水辺に顔を出しますのでエアーボートやジェットボートで川辺をまわる方法です。4日間で数百のキャンプを見ましたが、捕獲成功率は1週間の遠征で1~10%と思われます。
船や飛行機で奥地まで前進しそこにキャンプをこさえて行なう豪華な手法もあります。この方法ですと最近はロッジ&食事付きで10000ドル以上のようです。これはもう少し成功率が高いと思いますが100%には程遠いと思います。
ムースにはなかなか出会えませんでしたが1度だけデナリ公園にて距離20mで出会いました。エゾシカで言えば3段角がやっとそれらしくなった5歳程度と思われますがやはりド迫力です。
グリズリーにもデナリ公園では5回出会いました。写真の物が最もグリズリーらしい銀色に近い物でブルーベリーを食べていました。他にはブラウン色と殆んど黒色の物にも出会いました。またそれらより小型のブラックベアにも1度出会えました。
もう一つの狩猟の代表はカリブーです。森林カリブーと平原カリブーが居ますが一般には平原カリブーを指します。これも手法は上記の1と2の方法ですが、ムースほど気合が入ってなくウィークエンドには1kmごとにキャンプが張られますが月曜日にはその80%が撤収します。
これの成功率はムースよりは高いようですが、4日でやはり数百のキャンプを見ましたがウィークエンドの数日でややムースより高いと思われる程度の捕獲率のようでした。
カリブーにはもう一つの手法がありましてこれは他の手法よりも捕獲成功率が数十%のようでした。
それは北極海の近くまで北上し保護区の中で行なわれているボウハンティングです。この地区はボウのみしか許可されない為とカリブーの密度も高い為、道端に居ます。ちょうど私が行なっているようなエゾシカ猟かそれ以上にカリブーを見る事が出来ます。
ただしアプローチ&射撃の成功率は低く、何時もカリブーの圧勝に終わりますが、中にはドジなのが居て捕獲につながります。ここでは捕獲成功率は高いのですが、アンカレッジからですと片道1500kmもあり気合いを入れないと行けない距離です。
2000年にここを通った時はちょうどまさに始めようとするグループが居て見学させてもらうつもりで御願いしたら、どうせならスペアの弓があるからお前も参加しろと言う事になり、しかも1番のチャンスは私の方に来て私のが命中すると言う嬉しい事になりました。
今回もそんな期待はあったのですが、ちょうど道端に100頭程のカリブーの群れが居ましてすでに5グループの合計15人ほどで始まっており、見学オンリーになりました。
目を付けていたグループの1人が私の目前50mで矢を放ち命中する瞬間を見る事が出来ました。
他の14人の中で何人が射撃したのかは群れが前後1kmの範囲で10個以上の群れに分散してしまった為に分かりませんが、捕獲成功は私の目撃した1頭だけでした。それは距離30~40mで走ってはいませんでしたが早歩きをしており、その射手は上手いのかマグレだったのかは知りませんが、矢は見事心臓に突き刺さっておりました。解体の手馴れた手付きを見るとどうもマグレではないようです。
カリブーはデナリ公園では余り会えませんでしたが、北極海近くのツンドラの保護区には100頭程の群れに出会え、更にこれを弓矢で倒すシーンに出会えました。アラスカのハンティングではこれが最も成功率が高そうです。次回はこれに合法チャレンジしてみたいと思っております。
アラスカは野性の王国と思われておりますが、実はそのトップと言われるデナリ国立公園に於いて10時間シャトルバスに乗ってもグリズリー、ムース、カリブーの合計で平均5回程度の出会いしか無くその過半がカリブー、グリズリーは30%、ムースは稀です。
保護区でさえこれですから狩猟地区は合計で2000km以上を走りましたが1頭も見る事が出来ませんでした。
1km枚にライフルハンターがいるのですからうっかり顔を出す事も出来ないようです。
これらの数値からもエゾシカに限りは如何に北海道の生息数が多いかが分かると言うものです。
今回のテーマである紅葉とオーロラですが、紅葉はある程度撮影出来ましたが、オーロラは2週間でたった1度しか見る事が出来ませんでした。
今年は日本でも夏が遅くなり今でも暑いのですが、アラスカも同じ傾向で2000年の時は8月19日ですでにかなり南にあるアンカレッジでさえ夏の花は枯れておりましたが、今年は北極海に近い町でもまだ夏の花が残っていました。
紅葉もあまり良くないと言う話でしたが、それでも太陽さえ出ればこんなにも素晴しい物でした。
アラスカの南北の中央にあるブルックス山脈を超えた所です。この北側がカリブーの猟区です。道はアンカレッジから北極海まで片道2000km続いております。こちらは快晴なのですが山の南側は何時も曇っており、南に行くほど曇りの度合いが強くなりました。
アラスカの紅葉はこんなにも赤いのです。赤いのは主にのブルーベリーと北海道でも道端に生えている小さな草の葉です。ブルーベリーはツンドラの平原に行きますと木の高さは10cm程度ですが写真のように実を一杯に付けており、1時間もしない内にイチゴパック一杯になります。
黄色や緑色の所もあり鮮やかさは相当なもので、晴天率さえ高ければ文句無しに超一流の観光地に匹敵する自然の素晴らしさがあります。
天候は南の方面は何時も曇りのち一時雨&晴、北の方に行くにつれ快晴でした。
オーロラは期待に反して2週間でたった1回しか会えませんでした。赤いオーロラも少し見えたのですがカメラが上手くセット出来ずに失敗に終わりました。オーロラはとにかく空が綺麗に晴れていて且つ月の無い事が必要条件になります。北に行くほど可能性はやや高まりますが、秋分の日以前は余り北に行くと百夜の影響で空の一角が明る過ぎます。写真も未明の2時ですが左下には朝焼けが見えます。
サーモン釣りにも挑戦しましたが、本命のシルバーサーモンは1度釣り落としたのみ、釣れたのはカラフトマスばかり17匹でした。17匹は凄いと言う漢字もするのですが過半はスレです。
写真のオスともう1匹別のメスを戴きましたが、こちらのカラフトマスは肉がピンクではなく北海道のカラフトマスに比べて余り美味しくありませんでしたが、イクラの方は絶品でした。
ちょうどこの時期はアラスカの狩猟シーズンでもあり随所でハンティングのグループを見掛けました。アラスカの人々のムースに掛ける情熱は凄い物があります。平日にも拘らず良さそうな場所には1kmごとにキャンプが張られハンターが居ます。
猟法は4つあります。一つは視界の良い丘の上にキャンプを張りそこから望遠鏡でムースを発見したらバギーで追跡する方法です。
もう一つは前進キャンプを設けてここでこれを行なう方法です。3つ目は森の中をバギーで走りまわる方法、最後はこの時期のムースは水辺に顔を出しますのでエアーボートやジェットボートで川辺をまわる方法です。4日間で数百のキャンプを見ましたが、捕獲成功率は1週間の遠征で1~10%と思われます。
船や飛行機で奥地まで前進しそこにキャンプをこさえて行なう豪華な手法もあります。この方法ですと最近はロッジ&食事付きで10000ドル以上のようです。これはもう少し成功率が高いと思いますが100%には程遠いと思います。
ムースにはなかなか出会えませんでしたが1度だけデナリ公園にて距離20mで出会いました。エゾシカで言えば3段角がやっとそれらしくなった5歳程度と思われますがやはりド迫力です。
グリズリーにもデナリ公園では5回出会いました。写真の物が最もグリズリーらしい銀色に近い物でブルーベリーを食べていました。他にはブラウン色と殆んど黒色の物にも出会いました。またそれらより小型のブラックベアにも1度出会えました。
もう一つの狩猟の代表はカリブーです。森林カリブーと平原カリブーが居ますが一般には平原カリブーを指します。これも手法は上記の1と2の方法ですが、ムースほど気合が入ってなくウィークエンドには1kmごとにキャンプが張られますが月曜日にはその80%が撤収します。
これの成功率はムースよりは高いようですが、4日でやはり数百のキャンプを見ましたがウィークエンドの数日でややムースより高いと思われる程度の捕獲率のようでした。
カリブーにはもう一つの手法がありましてこれは他の手法よりも捕獲成功率が数十%のようでした。
それは北極海の近くまで北上し保護区の中で行なわれているボウハンティングです。この地区はボウのみしか許可されない為とカリブーの密度も高い為、道端に居ます。ちょうど私が行なっているようなエゾシカ猟かそれ以上にカリブーを見る事が出来ます。
ただしアプローチ&射撃の成功率は低く、何時もカリブーの圧勝に終わりますが、中にはドジなのが居て捕獲につながります。ここでは捕獲成功率は高いのですが、アンカレッジからですと片道1500kmもあり気合いを入れないと行けない距離です。
2000年にここを通った時はちょうどまさに始めようとするグループが居て見学させてもらうつもりで御願いしたら、どうせならスペアの弓があるからお前も参加しろと言う事になり、しかも1番のチャンスは私の方に来て私のが命中すると言う嬉しい事になりました。
今回もそんな期待はあったのですが、ちょうど道端に100頭程のカリブーの群れが居ましてすでに5グループの合計15人ほどで始まっており、見学オンリーになりました。
目を付けていたグループの1人が私の目前50mで矢を放ち命中する瞬間を見る事が出来ました。
他の14人の中で何人が射撃したのかは群れが前後1kmの範囲で10個以上の群れに分散してしまった為に分かりませんが、捕獲成功は私の目撃した1頭だけでした。それは距離30~40mで走ってはいませんでしたが早歩きをしており、その射手は上手いのかマグレだったのかは知りませんが、矢は見事心臓に突き刺さっておりました。解体の手馴れた手付きを見るとどうもマグレではないようです。
カリブーはデナリ公園では余り会えませんでしたが、北極海近くのツンドラの保護区には100頭程の群れに出会え、更にこれを弓矢で倒すシーンに出会えました。アラスカのハンティングではこれが最も成功率が高そうです。次回はこれに合法チャレンジしてみたいと思っております。
アラスカは野性の王国と思われておりますが、実はそのトップと言われるデナリ国立公園に於いて10時間シャトルバスに乗ってもグリズリー、ムース、カリブーの合計で平均5回程度の出会いしか無くその過半がカリブー、グリズリーは30%、ムースは稀です。
保護区でさえこれですから狩猟地区は合計で2000km以上を走りましたが1頭も見る事が出来ませんでした。
1km枚にライフルハンターがいるのですからうっかり顔を出す事も出来ないようです。
これらの数値からもエゾシカに限りは如何に北海道の生息数が多いかが分かると言うものです。
今回のテーマである紅葉とオーロラですが、紅葉はある程度撮影出来ましたが、オーロラは2週間でたった1度しか見る事が出来ませんでした。
今年は日本でも夏が遅くなり今でも暑いのですが、アラスカも同じ傾向で2000年の時は8月19日ですでにかなり南にあるアンカレッジでさえ夏の花は枯れておりましたが、今年は北極海に近い町でもまだ夏の花が残っていました。
紅葉もあまり良くないと言う話でしたが、それでも太陽さえ出ればこんなにも素晴しい物でした。
アラスカの南北の中央にあるブルックス山脈を超えた所です。この北側がカリブーの猟区です。道はアンカレッジから北極海まで片道2000km続いております。こちらは快晴なのですが山の南側は何時も曇っており、南に行くほど曇りの度合いが強くなりました。
アラスカの紅葉はこんなにも赤いのです。赤いのは主にのブルーベリーと北海道でも道端に生えている小さな草の葉です。ブルーベリーはツンドラの平原に行きますと木の高さは10cm程度ですが写真のように実を一杯に付けており、1時間もしない内にイチゴパック一杯になります。
黄色や緑色の所もあり鮮やかさは相当なもので、晴天率さえ高ければ文句無しに超一流の観光地に匹敵する自然の素晴らしさがあります。