スポンサーサイト


上記の広告は1ヶ月以上記事の更新がないブログに表示されます。
新しい記事を書くことで、こちらの広告の表示を消すことができます。  

Posted by ミリタリーブログ  at 

2011年11月18日

第4組K生徒

実猟1.5日、11チャンスから60&73&74cm捕獲。

11月16日PM:4チャンスから73cm捕獲
AMは積雪5㎝、なお降雪中、出会いは全くありませんでした。夕方は降雪が終わればかなり期待が持てます。旭川空港にてK生徒と合流、ベースに向かいます。幸い雪は小降りになって来ておりますが、更に標高の低い方面の猟場に向かいます。

まずはピン角が100mに現れますが発砲には至りませんでした。次は65cm級が100mに出ましたが失中です。K生徒まだ調子が出ないみたいです。また65cm級が出ましたがこれも発砲に至りません。

そして最後は75cm級が70mに出ました。今度こそはです。弾は命中倒れましたがすぐに起き上がろうとしています。すぐに止め矢を撃とうとするのですが焦っており中々決まりません。4発も止め矢に弾を使ってしまいました。結果は太角の73cmでした。

11月17日:7チャンス中の4チャンスが75cm級の大物80cm級大物との出会いも2回、しかし捕獲は74cmと60cmのみ。
最初の75cm級は120mで命中したものの、次の70cm級100mで失中、更に次の70cm級には発砲に至らず、4回目は100mで80cm級に対して痛恨の未回収になってしまいました。このショックの為か林道では75cm級が50m、ちょっと撃ち難い角度ではありましたがこれを失中、夕方にはもはや小物と言える60cm級は捕獲し、最終チャンスがまたまた80cm級、100mでこれがまたまた痛恨の未回収になってしまったのです。

積雪の為に一気に好出会いとなり、最高にツイている日だと言える念願の80cm級にも2回のチャンス、しかもこれがメデタイ超大物でしたが、共に「肝」が至らず未回収、かなり悔やまれます。来年までにはこれを克服出来る様にしたいと本人も言っています。

しかし良くない事ばかりではなく、74cmの捕獲は何と120m、残念ながらその場には倒れませんでしたが50m弱で倒れましたから十分合格点ですし、昨年は100m以上が決められませんでしたから明らかに能力が向上している事が認められます。

ブリザード明けの本日はこの様な稀に見る大物ラッシュだったのです。発砲に至らなかったのは駆除慣れした鹿、未回収の80cmの片方でも回収できれば本日は記録的な素晴らしい日になる所でした。

          11月16日の太角73cm。          17日、120mで決めた74cm。

11月18日:お母さんが倒れられた為、稀に見る様な残り半分の可能性を残したまま、緊急で朝1番の飛行機で帰る事になりました。また来年には今年の分まで楽しんで頂ける様になればと思っています。
4年目のK生徒としては来年向けにしっかり課題を残しましたが、本年も十分な成果を記録出来たと思います。
  


Posted by little-ken  at 20:52スクールの記録

2011年11月11日

第3組 E生徒

    実猟3日、11回の出会いから3頭の捕獲となりました。

東京から参加のE生徒の道具はモスバーグ695の12番ボルト、狩猟経験も全く無く、射撃の腕も30%が紙からはみ出してしまうと言うフリンチング射手、自分で合わせたと言うスコープ調整もボアサイトして見るとかなりずれている様子でした。ちなみに彼が合わせたスコープは初弾着弾を見ますと50mで上に20cm、右に30cm近くずれていました。

そこでまず銃の撃ち方から指導、銃と弾は当たるのであるが、人間が関与すると当たらなくなってしまう為に無駄な力を抜く様にドライファイアーの指導しました。幸いすぐにこつを呑み込みゼロインも補正し、これならば何とか捕獲出来そうな状態になりました。

11月10日:3チャンスからカニ角1頭捕獲、初日から捕獲成功です。
天候は超快晴&夜間満月で鹿猟的には最悪です。初参加のE生徒には発砲準備動作が重要である事は機会ある毎に説いて来たのですが、この理解がやや伝わっていなかったらしく、先の2回のチャンスは発砲に至りませんでした。

3回目のチャンスはカニ角のデメキン、70mで銃を向けてもまだ眠ったままでした。結果はもちろん命中、その場に倒れました。初参加初日の内にE生徒1頭を捕獲です。

11月11日:2チャンスから2頭捕獲、60cm級3段角捕獲。
昨晩は良く冷え込みました。新しい群れが降りている可能性があります。
朝1番はT牧場、右の畑にはメス6頭の群れ、左の畑には60cm級オス4頭が順位決定戦で睨み合っています。

距離80m、5頭のデメキン群れが居ました。真横を向いた撃ち頃のオス落ち着いてを狙う様に指示、E生徒は撃ちました。パッタリ倒れたものの15秒後起き上がって走り出しました。止め矢はモタ付いて間に合いませんでした。
しかし被弾箇所は心臓のすぐ上、それほど遠くない所に倒れると判断し血痕を追跡しました、間もなく倒れている所が見付かりました。これでE生徒2連続命中です。


その後今度はK牧場に行きますとゼロ歳メスが単独で80mでいます。初弾は失中し鹿は走り出しましたが、この鹿も超デメキン、何とこちらに向かって来ます。そしてこれが50mになった時に立ち止まり2発目の射撃、命中、E生徒調子が上がって来ました。一応3連続命中です。

PMの出会いはありませんでしたが、相手がデメキンとは言え本日は2チャンスで2頭の捕獲となりました。


11月12日:5チャンス、捕獲ゼロ。
明日は天候が悪いのか鹿に良く会えました。しかし昨日の様なデメキンはもうおらず5チャンスから1回は60cm級オスに距離が遠過ぎてパス、3回は発砲に至らず、1回は100mでピンオスに対して失中となりました。

発砲に至らなかった中の2回は共に65cm級オス、1頭は車に平行して距離50mで10秒以上並走、鹿の走る美しい姿にE生徒は大感動でした。もう1度は距離50mで林の中を5m歩いては5秒以上何度もたち止まったのですが、林間の為に照準が付けられませんでした。
PMは都合で出猟は無しとなりました。


               写真は別の所で撮影した物ですがこんな感じでした。  


Posted by little-ken  at 12:05スクールの記録

2011年11月09日

講師編-3

再び次の生徒の来るまでに4日間は講師編です。

11月6日PM:大物チャンスばかり3回、72cmと77cm捕獲
D生徒の週もかなり良かったと言って良いと思うが、その2日前はもっと良かった。
R生徒の週はやや出会い内容が落ちたが最後の1日だけはかなり良かったと言えます。

R生徒が帰ったのが5日、もう1日遅れればもっと良かったのです。本日は町で補給をしてPMから再び猟場です。厚い雲に覆われ非常にイイ感じの夕方になりました。


14時頃、R生徒が5発撃っても当たらなかった超デメキン大物に再会、これを130mで1発で決めました。角はちょっと変わった2段角、72cmでした。

16時頃、これもR生徒と共に見たアプローチ不能の場所に出た70cm級にも再開、これはメスの群れが出ていたのでやがてオスも出ると読み、時間を調整して再び来ました。
しかし150mで射撃するも未回収になってしまいました。


最終時間ギリギリ、D生徒が60cm級を撃ったのと殆ど同じ場所に80cm級が出ました。
80mでこれを射撃、中々カッコの良い77cmでした。深い草の中に倒れた為に回収に手間取ってしまいました。


11月7日:4チャンスから3頭、アオクビ3羽捕獲
本日の朝の天候から居そうな所3か所に目を付けました。結果として2ヶ所に60cm級が居ましたが、捕獲は1頭のみ、他は射撃直前にかわされました。


その後カモ撃ちをしました。本年は今までに4羽を撃墜していますが、何故かことごとくメスでした。本日はオス3羽をゲット、全てアオクビとなりました。
PMは少し遠征をし、ピン角と60cmをゲットしました。


11月8日:5チャンスから4頭捕獲、69cm&81cm捕獲
しっかり曇っており、イイ感じの朝です。75cm級を250mで射撃、未回収となってしまいました。続いて70cm級をY牧場にて100mで射撃、69cmでした。


もうAMも終わりでベースに帰ろうとした時の事です。10日程前に出会った(その時は時間外)80cm級ボスにその後何回もチャレンジしましたが会えませんでした。
ところが本日はどうした事か向こうから私の前に撃って下さいと出て来ました。100mの必殺弾1発でクリーンキル、ちょっと変形の81cmでした。


PMは鹿肉缶詰め工場に肉を届ける為に白滝方面に出撃、50㎝級80mで捕獲、60cm級100mで捕獲となりました。本当は80cm級ボスを狙っての出撃でしたが不発となりました。


11月9日:昨日に続き快挙、84cm捕獲
昨日夜は少し雪が降りましたが、上りが早く夜の満月に近い為に今は夕方も明け方も出難い構造にあります。そんな中、少しずつですが山から新しい鹿が降りて来ています。


朝1番O牧場、新しいオス3匹が200mで順位決定戦の睨み合いをしていますが、まだ10分強時間が早過ぎます。すぐ近くにいるメスの群れは駆除を受けているらしく、もうソワソワしています。メスが引き揚げればオスもいなくなりますからここは諦めです。

続いてメスのメデタイ群れを発見、ここでは逆にオスの方が駆除経験者らしく、近くにオスは見当たりません。こう言う場合はまたの機会に保存しておきます。メスがいればまたオスが出て来る確率が高いからです。

その後3か所検討付けていた所を周りますが、全て外れ、鹿はおりません。
少し外れた場所にあるK牧場、ここを朝1番にすれば良かったと思いますがもう後の祭りです。今頃ノコノコ行ってもまず居ないでしょう。しかし僅かですが積雪があるのでひょっとすると居るかも知れません。


やはりおりません。もう帰ろうかと1番奥の奥を見ますとめでたいメスの群れがいます。これは保存しておこうと思いながら車の向きを変えますとかなり外れた所に何とボスがいるではないですか。
かなりデメキンみたいです。150mで車の音が止まっても頭すら上げないのです。ならばまずは写真と撮ってから撃つ事にしました。それがこの写真です。


150m、下30度の撃ち降ろしです。パッタリ行くかと思いきや、グラッと来て次の瞬間に走り出しました。すかさずランニングショットを送ります。命中、10m程走って前方回転、角が地面に突き刺さり叩き付けられた様に止まりました。
計測すると84cm、紋別スクール10年間で約500頭捕獲しておりますが、そのNO.2の記録です。

エゾ鹿は角長60cmでエゾ鹿らしくなります。もちろん体の大きさはすでに本州鹿の倍近い大きさになっています。65cm位を超えると大物らしい風格が出始めます。捕獲には「腕」と「運」が必要です。腕が十分な人は余り運を必要としなくて済む事でしょう。

70cm前後になりますとはっきり大物の風格が溢れています。このサイズになりますと撃たれ強くなり完全に急所に当てないと未回収になり易くなります。
また射撃に際しても「腕」と「運」以外に「肝」も必要になって来ます。

このクラスに未体験の生徒が撃ちますと5~10回撃ってやっと1頭捕獲になりますが、これはこう考える時が楽になります。元々10回に1回の当たりクジの様にしか捕獲出来ない、しかし後半になればなるほどその当たりくじは確率が良くなると思うの事です。

75cmになりますともう大変な迫力です。この頃から出会える回数がかなり少なくなるので「肝」も自然に育つ以外に育てる為にかなり意識してイメージトレーニングが必要です。
80cmクラスになりますと出会いはますます少なくなり、必要とする「肝」も更に大きな物が必要ですが、もはや自然に育つ事は殆んど期待出来ません。

80cmオーバーは毎年スクール40日間の中でも4回位しか出会えません。それも積雪の前後等の気象条件が合った時だけに限られます。
申し訳ない事に本年はすでに3回出会えましたが、全て生徒がいない時でした。

PMが超快晴に付き出会い無し。明日からはE生徒の3日間になります。


番外編:スクールの渓流釣りも一段と面白くなって来ました。

                     30cm、野性のレインボウです。


                     33cmと30cmのエゾ岩魚(アメマス)。



  


Posted by little-ken  at 12:41スクールの記録

2011年11月05日

第2組R生徒

   実猟3.5日、22チャンスから5頭の捕獲となり、
                     70cm級大物1頭含む。



11月2日PM:珍しく出会いゼロ。
AMは良い出会いが多かったのですが、PMはさっぱり出会いがありませんでした。


11月3日:6チャンスから1頭捕獲。
昨日夕方に続き余り出会いがありません。朝1番は特別通達が回っているかのごとく全く出会いがありませんでした。

しかしこう言う日にはそれなりの時間とポイントがあるのです。7時半頃カニオスが120mに居ました。パッタリ行ったかに見えたのですが、草の陰で被弾確認が取れず近くまで行ってみると起き上がって逃げた後だけがあり、がっかりです。

8時頃ピンオスを100mで命中、続いて60cm級に出会いましたが、これは敵が1枚上でかわされました。

PMも110mのメスを撃ちましたが、何故か失中、射撃が優れません。その後夕方のメスの群れが2回あったのですが、これは大物の出会いを信じてパスしたのですが、期待の大物は出現しませんでした。

R生徒本日は出会いも優れませんでしたが、射撃内容も優れず、明日に向けて必至のイメージトレーニングです。


11月4日:5チャンスから3頭捕獲、70cmを120mで捕獲
朝1番はこの1週間とっておきの場所、きっと大物が居ると思う場所です。居ても捕獲には腕と運が作用し、50mワンホール崩れ位の腕が無いとかなり運頼みになるのが現状です。

さて結果は居ました。70cm級が予定通りに居ましたが、距離は120mです。
必殺の1弾、この為にこの1年か鍛錬を続けて来たのですが、結果は見事ショルダーポイントにヒット、その場パッタリのクルーンキルでした。計測するとジャスト70cm、R生徒大物捕獲と120m遠射の2冠を同時に達成してしまいました。


更に良い出会いが続き、60cm級に150m、これは失中しましたが、他の60cm級には100mで見事命中、朝1番の大物も含め、昨晩必死のトレーニングが実りました。


PMにも60cm級を100mで捕獲。本日は射撃が冴えた日で、T生徒の130mに続き120m遠射を決めました。昨年までは100mを超える射撃を成功させたスラグ生徒はいませんでしたが、今や100mはイージーな距離に変わってしまった様です。


11月5日:11チャンスから捕獲はたった1頭、未回収2頭、失中が6回もありました。
この1週間以上は全て超快晴、狩猟には本来あまり適していない気候でしたが、やっと待望の雨になりました。
おかげでチャンス数も9回に上がり、その内容も大物オスが多くなりました。

しかし射撃は昨日の好調から一変し絶不調になってしまいました。
11チャンスから失中が6回、内3回は150m超えであり納得であるが、50m、80m、120mですから穏やかではなくなります。

この120mの時がまた特に強烈でした。75cm級デメキンオスに対して何と5回も射撃出来たのですが、この全てが失中となってしまったのです。何回撃たれても特に危険とは感じていなかった様です。更に60cm級2頭が未回収になってしまいました。


番外編
カモ猟を行いました。2人でマガモ3羽を撃墜したのですが、何と2羽が未回収、しかし回収した1羽は脂肪厚が5mm位の超抜群の鴨でした。
手羽元とモモは塩コショウ焼きをしましたが、これが超絶品。残りはR生徒の家族がネギマで戴ける様にお土産としました。


脂肪厚が5㎝もあるエゾシカが捕獲されました。この脂肪の厚さがエゾシカの美味しさのバロメーターです。今の季節は2cm位はありますが、5㎝の個体は初めて見ました。


  


Posted by little-ken  at 21:41スクールの記録

2011年11月03日

第1組、D&T生徒

実猟5日、35チャンスから16頭の捕獲となり、
                   含む70cm級大物3頭。

10月28日PM:4チャンスから2頭、パス2回、68cmをゲット。
かなり豊猟が期待される時期に到着したD生徒です。到着しベースを出発するや否やメス3頭の群れに出会いましたが、夕方に向け高出会いが予測される為、これはパスする事にしました。更に少し行くと今度はピンオス2頭の群れですが、これもパスする事にしました。

やがてゴールデンタイムに突入、70cm級を150m先に発見、ショルダーを狙った弾は見事命中しパッタリ倒れました。D生徒は初弾から70cm級大物ですから喜んでいますが、足が4本とも健在、ヤバい感じです。

すぐに止め矢を撃つ様に支持しましたが、焦って中々弾が入りません。やっと止め矢の準備が出来た頃にはシカは立ち上がりました。止め矢は間一髪で間に合いました。
計測すると残念ながら68cmで大物級と言うには2cm足りませんが、幸先の良いスタートであった事は間違いありません。

時間ぎりぎりの時、更にカニ角をゲット、本日PMからですが4チャンスから2頭をゲット出来ました。


10月29日:6チャンスから2頭、パス2回、67cmゲット、T生徒遠射記録の130m
冷え込みがあり、高出会いが期待されるかに思えましたがそれは本日ではありませんでした。まずはメス2頭の群れ、これはパス。続いて昨日の68cmのライバルかと思われる70cm級を150mで射撃しましたが未回収となってしまいました。

PMからはT生徒も合流、到着早々メス3頭の群れ。これもパス。
今度はピンオスですが、距離150mはやや難易度が・・・。結果はやはり失中でした。

やがて夕方ゴールデンタイム、昨日見掛けた大物と上手くデート出来ますでしょうか?
居ました距離150m、70cm級と思われます。D生徒が射撃します。命中するも走られます。幸い講師のランニングショットの支援が成功し、捕獲出来ました。67cmでした。

時間ギリギリで本日到着したばかりのT生徒も50㎝級を倒しました。
これが何とスクールの遠射記録の130m、T生徒本年到着日早々の新記録です。


10月30日:AMだけで7チャンスから2頭捕獲、絶不調4頭未回収、1回は射撃に至らず。
昨日期待された高出会いの日が本日になりました。ところが・・・。
まずは70cm級もT生徒が100mで射撃、良い感じで命中したかに見えましたが未回収となりました。続いてすぐ隣で今度はカニ角が80mです。T生徒、今度こそはですがこれも未回収になってしまいました。

今度は70cm級が70mです。T生徒、今度こそはですが、これもまた未回収。
そしてやっとカニオスに50mで射撃、50m走られましたがT生徒4回目にしてやっとゲット出来ました。

一方のD生徒ですが、60cm級を150mで射撃しますが、未回収。2人合計で4回連続未回収です。60cm級を150mで射撃、命中しましたが、しっかり走っています。幸いこれは講師の判断が当たり、車で先回り、逃避先で待ち受け止める事が出来、未回収の連続記録は4で止める事が出来ました。

AMはこの様に高出会いでしたが、未回収の連続となってしまいました。PMはこの反動が来たのか出会いは全くありませんでした。


10月31日:7チャンスから4頭、T生徒72cm捕獲
1日中超快晴、鹿撃ちには適さない様な典型の日でしたが、AMは3チャンスから3頭の捕獲、ばっちりです。

D生徒もベースにてしっかり基礎トレーニングを振り返り翌日に備えました。その結果本日は250mで50㎝、200mでピン角を仕留めました。

もう朝の移動は終わったかに見えましたが、林道に行きますと75cm級大物、T生徒これを50mで仕留めました。計測しますとこれは72cm、T生徒大物捕獲済のグループ入りとなりました。
夕方にも3チャンスありました。



11月1日:6チャンスから3頭捕獲、D生徒71cmボス捕獲
朝1番O牧場にて大物が角を付き合わせてボス争いをしていました。まだ合法タイムには15分程早過ぎますが、時間調整をして本日朝1番はこれに掛ける事にしました。

やがて合法時間になりD生徒150mからこれに射撃、大きい方に命中、パッタリ倒れました。大成功と思われましたが、何と起き上がって足を引きずりながら逃げ出しました。
かろうじて止め矢も間に合い捕獲に成功です。太角の71cm、立派なボス鹿の捕獲でした。

夕方はベース近くで行いまして、60cm級3段角のオスに3回チャンスがりました。結果は失中1命中2となり、本日は6チャンスから3頭の捕獲となりました。


11月2日AM:3チャンスから3頭捕獲、出発直前におまけの73cmを捕獲。。
楽しい日々はあっという間に過ぎ、もう5日が過ぎてしまいました。最後の日はAMだけの猟、実質朝8時までで切り上げなくてはなりません。

60cm級オスに2回のチャンスがあり、1回は150mで命中、250mでは失中となり、今回の5日間の猟は終わりました。34チャンスから15頭捕獲ですからかなり凄い記録です。
ベースを次に来るR生徒の為に清掃をし、各自の荷物をまとめ車に積み、いざ空港に向け出発です。

ところがまたもやビッグチャンスです。何と75cm級ボス級がベースの前に立ちはだかって出発を阻止しようとしています。とりあえず鹿から距離を取る為にバックです。急いで1度しまった銃を取り出し、再アプローチです。
そしてこの超々デメキン大物を50mで倒しましたが、処理する時間がありません。取りあえずランクルの後ろに積んだまま空港に向かいます。

そして空港でR生徒と合流、合同記念撮影と相成りました。
と言う訳でD生徒とT生徒のグループは35チャンスから16頭の捕獲となり、70cm級大物3頭が含まれます。

                 左D生徒と右R生徒の引き継ぎ? 


 トロフィーはこの形で持ち帰ります。両生徒とも大物を捕獲、羽田空港2周の凱旋をするそうです。

番外編

     日本とは思えない狩猟環境です。      本年は22cmのエゾ岩魚を釣り上げました。


                1時間ほどで釣り上げたエゾ岩魚と樺太岩魚。  


Posted by little-ken  at 20:52スクールの記録

2011年10月25日

2011年度紋別解禁猟⁻講師編

10月25日:5チャンスから頭捕獲、75cm級未回収。
朝1番はベースの近くで2度チャンスがありました。1回はピンオス2頭の山から降りたばかりのメデタイ群れ、この片方を50mで射撃、頂きました。2回目は100mでメス2頭の群れですが、これは駆除慣れしており、発砲には至りませんでした。
3度目は200mの単独メス、これはメデタイ鹿で頂く事が出来ました。

期待された2回目の冷え込みは不完全燃焼、高度の高い山寄りには新しい鹿が少数降りて入る物の全体的にはそれはまだ少数、今の鹿はまだ駆除慣れした鹿が多く姿は見れても射撃に至るのは講師を持ってしてもかなり難しいのが現状です。

本日の天候はガスが掛かった厚い曇り、月は新月、パラ雨も少しあり、鹿撃ちには最も適している天気と言えますが、それでも本年の初日はこんな程度でした。
ベース付近は白樺の黄葉が終わり掛け、かわってカラ松の黄葉が半ばを迎えており、山の視界は随分向上しました。

鹿もまだ鳴いてはおりませんが、昨日の夜の時間外にはメスに付いたオスの姿は見る事が出来ました。また夕方日没時間前後には多数の鹿が牧草地に現れましたが、全て駆除慣れした鹿の群ればかりでした。

当地区の本年のエゾ鹿猟は10月1日解禁、従って例年の様にハンターの姿は見ません。
多くの遠征ハンターが10月1日の解禁と共に北海道を訪れましたが、10月初旬の積雪を伴う冷え込みの前後を除き、豊猟であったと言う話は聞きません。
鹿のこう言う行動からすれば当然ですよね。
あと数日、例年ですとその境は10月28日、遅くとも来週にはと言った所でしょう。

さてPMは山に近いエリアに行きました。定刻が近くなっても中々出て来ません。
5分前になってやっと出て来ました。75cm級です。射程200m強です。命中しましたが、未回収となりカラスのお告げ待ちになってしまいました。

2分前、メス4頭の群れを3段角になったばかりの3~4歳の若鹿が追い掛けていました。
これは駆除慣れしたグループらしくアプローチ初期にもう走り始めました。

冷えは今1つ足りませんが、発情期はもう始まりそうです。


10月26日:5チャンスから79cm捕獲、他にも色々捕獲。
朝夕は晴れ、新月でなければ最悪の条件です。朝1番は500m先に75cm級を発見、あそこに至るアプローチルートはあるのですが、間に合わないかも知れずこれはパスします。
本日はこれまでとべースに帰投中、60cm級を発見、森の手前250mです。おまけのかなりの強風、当たらないかも、やはり失中でした。

まだ少し帰るには早いのでベース近くの林道をパトロールしてからにします。エゾライチョウ発見、おめでたそうです。1度バックしてショットガンを準備し、忍び足接近です。約30m、居たと思った途端飛びました。すかさず1発命中です。エゾライチョウ1羽ゲット。


PM、エゾライチョウはもう居ないかと同じ林道です。今度はタヌキが2頭、本日はショットガンデイです。またマガモの10羽ほどの群れを発見、これは温存しておき28日に生徒が来てからはマガモ猟もしてみたいと思っております。


夕方30分前、カニオスを250mで発見、これも強風です。やはり失中でした。
本日の最後は森の中の牧草地です。まだ山から新しい群れは殆んど降りていないと思いますが、恋の季節は始まった様に思ったからです。

予想通り、定刻5分前、その場所に近付いた頃、ちょうど森から出て来ました。ボス又はNO.2です。かなり遠方からもう警戒モードに入っておりランニングショットは避けられそうもありません。やはり走り出しました。車で良さそうなポイントまで走ります。

もうすぐ出て規定ポイントに到着ですが、ふと気が付きました。このままでは鹿を被せ過ぎて広い牧草地ではなく短い森の方に走ってしまうと。ブレーキを踏んで鹿を少し走らせます。予想通り広い牧草地を走るコースに乗りました。頃は良し、車から飛び出し、発砲準備です。すでに100m強になってしまいました。

1発目、当たらなくはないと思いましたが、有効では無かった様です。鹿はジグザク逃避に走行パターンを変えました。次のジグ方向にタイミングを合わせます。銃を止めない様にと心掛けジグ方向に変わりました。2発目発射、良い命中音と同時に鹿は前方にコケました。
角地面に突き刺さり、そのまま地面に叩き付けられる様に止まりました。

足がまだもがいており。止め矢を撃とうとしましたが、前足は動いていないので止め矢は中止しました。計測すると79cmでした。

      角長79cm、体重130kg、スクールで体重測定した固体では1番思い個体でした。

そこから数km離れた場所でボス争いを見ました。250m位ですから射撃は可能ですが、もうタイムリミットを15分過ぎています。初めて真剣モードのボス争いを見ました。15分位見ておりますとその内に暗くなって良く見え難くなりましたが、まだ全力でやっています。
普通は数分で方が付きますが、今回はまだ当分の間決着がつきそうもありません。両者とも体格は互角、角長は80cm弱と見ましたが力の差が殆ど無い様です。

とうとう待望の繁殖シーズン突入です。先の79cmもまだ群れには付いておらず、ボス争いへの出勤途中だったと思われます。今がそのシーズンみたいです。
山から新しく降りて来る群れはまだの様ですが、それもあと数日でしょう。


      真っ向からぶつかり合います。少なくとも15分以上やってました。


            右の鹿はコケますがそれでもまだ怯みません。

10月27日:5チャンスから3頭、ヒグマアプローチ失敗
朝はガスが掛かり狩猟的には良好な状態、昨晩はやや冷え込みました。少し山から新しい群れが降りたかも知れません。

朝1、ベースの近くにメス4頭を従えたボスが居ました。これは山から降りた個体ではなかった為、アプローチ中に走り出しました。150mランニングショットは決まらず失中となりました。

続いてO牧場、400m級に一群れがいます。ネス5頭にボス、遠巻きにNO.2とNO.3がいます。これは新しい群れの様です。何処からどの様にアプローチしようかと思案していますと丸く黒いのがやや方向は違いますが、やはり400mにいます。

ヒグマです。あまり大きくありません。全身真っ黒でクロクマみたいです。
迂回して逃げ道を遮断する作戦を取りましたが、残念ながら数秒足りずに失敗しました。
ヒグマはすんでの所で命広いしました。う~ん、残念無念、もうちょっとだった。

続いてY牧場です。メス3頭が森の入口にいます。50mから1頭を頂きました。多分ボスも近くにいると思うのですが、ベテランらしく姿を出しませんでした。

話変わりますが、昨日は渓流釣りもしました。
2時間ほどで20cm前後のドリーバーデン(樺太岩魚)を20~30匹、25㎝級レインボウを5匹釣りました。ドリーバーデンは後から来る生徒の為に全量放流、レインボウのみキープしました。

レインボウはニジマスです。スーパーで1匹100円位で売っているあれと同じ種類ですが、あれは養殖、全くの別物で食べてみればその違いがすぐに分かります。

  天然物は尻尾を切ると内臓付きの小骨を含むユニットを芸術的にすっぽり抜く事が出来ます。
  アユも岩魚も天然物は同様です。無駄なく綺麗に美味しく戴く事が出来るのです。

さてPM、ベース近くでおめでたいメスを50mでトンコロしました。
夕方は晴れ、上手くありません。こう言う日は日没後10分~30分に良く鹿が動きます。
それでも50㎝級3段角のオスが2分前に出て来てくれ、150mで倒しました。

日没25分後には4頭のメスのボスに会えましたが80cm以上です。また夕方早くから暗くなる日に出直します。ここから数km以内に出てくれます。
  


Posted by little-ken  at 18:35スクールの記録

2011年10月22日

NZ猟の掲載が予定されていたF誌がなくなってしまいました。

ガッカリさせて申し訳ありません。本件に付いて経緯を少し述べさせて頂きます。

1.本件は私のNZ猟によろしければ同行取材しませんかとこちらから持ち掛けました。
2.編集部はそこまでの予算は無いから良かったらそちらで書いて下さいとなりました。
3.そこで独自に書き始めました。書くとあれも紹介したいこれもしたいとなり53ページの我なが
  ら悪くないと思われる作品になりこれを編集部に送りました。
  アフリカのナミビア猟の記事もまとめに入っている事も伝えました。
4.次回号(Vol.18)と更に次のVol.19(狩猟専門の特集号)のどちらに掲載したいかと言う話が
  ありました。出来れば早い方の号に触り(1~2頁位)を載せてその特集号に本格的と言う
  希望(10頁以上)も出しました。
  また同時に読者にとってNZ猟より魅力の大きなアフリカ猟も載せたいと言う希望を出しまし
  た。
5.触りの打診も少し具体的にありました。触りだけで終わってしまう内容でしたので余り少な
  いのなら載せない方が良いと言うこちらの意向も伝えました。
  今回は頁の都合が付かなかったと思い、別の機会に本格的に載せたいと言う意味です。
  今にすればこの時点でVol.19の狩猟特集号は出さない方向に決まっていたと思います。
6.10月20日、Vol.18が送られて来ました。
  編集長ではなく真丘氏の挨拶で突然Vol.18で終わりになるとありました。

本当にがっかりです。私の記事を待っていた読者さん、ごめんなさい。
真丘氏の最後の挨拶を見ますと書いてはありませんが彼が中心となって1.5年後を目安にスポーツ銃や射撃の専門誌として再出発したいとありますから狩猟はもう載せない様にも感じます。

感触としては狩猟に拘る編集側(狩猟者が銃愛好者の80%を占める)と営業部側(スポンサーである銃砲店の売上げの構成は射撃銃と弾が80%に達する)にギャップが生じて話が物別れに終わり、「Vol.19狩猟特集号」は日の目を見なくなってしまったと思います。

4x4マガジン社のスポーツガンガイドブックが狩猟を扱わない理由もここにあり、初期には少し載せていた狩猟記事も途中から載せない事になりましたので5年に渡ってスポーツガンガイドブックの1部を書いた私ですが手を引きました。

狩猟が銃を使うスポーツの全てだとは申しませんが、狩猟の練習に射撃があり、それが発展して射撃と言うスポーツに発展したのではないのでしょうか。また銃所持者の過半以上は今も昔もそして今後も狩猟がメインです。
ファンシューティング誌の求めている事と私がハンティングスクールや狩猟大全集を通して求めている事は大局的に見れば極めて近い筈だと思っています。

そこで今や宛先消滅で不明になってしまうかも知れませんが、下記を編集部に送りました。

         今後のファンシューティング誌に望む事。
ハンティングはショッピングでも自然旅行でもありません。
行けば出会えると思ったら大間違い、稀に出会えても殆どは射撃に至らない所か銃すら向けられません。時には運良く発砲に至れてもそれはダメ元射撃にもなりません。
狩猟にはこんな少しも楽しくない時期もありこれも初期の狩猟の本当の姿です。

簡単に獲れないと言う点では神崎さんの記事は共感が持てます。始めたばかりの女の子が大物を捕獲する事は絶対に無いとは言いませんが、かなり難しいのが現実です。
女の子モデルを次から次に取り変えて目先路線はすでに限界かと思います。本物の狩猟記事も載せるべきではないのでしょうか。

我がスクールの生徒はそう言った女の子より1桁以上レベルが高い生徒ばかりです。
またかなりの費用を自己捻出してチャレンジしておりますから気合の入れ方が違います。
そんな彼らでも10頭程度捕獲や10日以下の経験では大物鹿は獲れていないのが現状です。

野性鳥獣の方が五感や体力が圧倒的に優れており実はこうなるのが当たり前の事なのです。
幾多の困難を乗り越えて、銃と言う道具を使いこなし、新しい対野性の能力を身に付け、これらに打ち勝つ事が本当の狩猟の喜びなのです。

射撃にしても同様です。クレー射撃をやっていると言う事がカッコ良いと言うだけではすぐに壁に突き当たってしまいます。狩猟も射撃も外観からのカッコよさだけで始めた方の80%が3年以内に辞めてしまいその末路は哀れです。
そうならない為にも多少難しい本物に触れる記事も避けて通れないのではと思います。

従来の記事と共にこれら本物に触れる記事も掲載される事を強く望みます。
そしてこれがファンシューティング誌の生き残る道ではないかと思います。それだけではなくハンターも銃砲店も生き残るには上辺だけではなく本物の追求が避けて通れない道だと思います。

私がスポーツガンのライターを辞退した理由は下記の通りです。
銃の普及に狩猟(駆除含む)の話は避けて通れないと言うのが私の持論です。
スポーツガンにも「載せているカタログも70%が狩猟用の銃と狩猟用品」「だからもっと狩猟に関する事を載せるべきだ。」「何処の国のその手の本もメインは狩猟だ。」を申し出ていたのですが、結局狩猟を取り扱わない事になりましたので私は手を引きました。

スポンサーあっての出版事業ですが、一方で読者あっての出版事業です。
貴誌の求めている事と私がハンティングスクールや狩猟大全集を通して求めている事は本来極めて近い筈だと思います。私の豊富な狩猟体験が御役に立てる時が来る事を望みます。

                愛知県安城市美園町2-7-3 立石憲司郎  


2008.1.の根室で撮影した写真でこんなのもありました。この時のトロフィーは私が捕獲した物ですが、少し本当に通って頂ければ実猟10~20日で中クラス以上の大物捕獲にまで相当な確率で至れます。
心底、私は編集者である彼らにこそ本当の捕獲をしてもらいたいと思いました。

この写真の数年前、小川編集長は西興部で小さなゼロ歳のメスを自力で倒しました。会心のヒットではありませんでしたが、あの時の銃を天に掲げ魂の雄叫びを上げている小川(岩田)編集長を忘れません。
あれは本物です。演技では出来ません。ファンシューティング誌の中で1番輝いている写真だったと思います。


NZ猟の掲載:
解禁猟終了後から順次アップして行きたいと思います。  


Posted by little-ken  at 17:25海外狩猟

2011年10月20日

早いほど良く獲れる? 解禁猟。

待望の今年2回目の冷え込みに入ろうとしています。これで鹿が冬の移動を開始します。

  1.鹿はハンターの車を判別出来る。
これ以前の鹿は牧草地周辺や林道周辺に取り付いている鹿で駆除慣れしていますからベテラン鹿はハンターらしい車を見分け聞き分けしますのでその瞬間に逃げ出してしまいます。

我が家の番犬で1度驚いた事があります。
友人の車の登録変更を承りその車で自宅に帰って時に事です。
その友人の車と私の車は同じランドクルーザーで色も年式も装備品も全く同じです。私が見ても聞いても全く違いは分かりませんが、我が家の番犬は完全に聞き分けていて迷わず外来者の反応を示しました。動物の五感はそれ程にまで凄いのです。

そこまで行かなくても鹿は普通の車には反応しませんが、アクセルを離した途端に注意すべき車と判断し頭を上げ、そしてその時に人間の顔が鹿の方を向いていればハンターと判断して逃げだしてしまいます。

こう言う鹿には一般のハンターが絶対にしない様な行動パターンを獲ればアプローチも可能になりますが、それは「横着け猟」の中の「錯覚猟」です。
しかしこの時期は出会いも少なく、大物もおらず、効率が良くないので私は出猟しません。

  2.駆除慣れした鹿は相手にしない方が得策。
私の今期出猟は明日10月21日、狩猟開始は25日からです。
例年の感触から当地紋別スクール付近の鹿の移動開始が20~25日と読んでいたからです。

山に近い猟場に限りますが、この時期からの鹿は今までとは全く異なり、出会い全体数も多く、メデタイ鹿やデメキン鹿も多くなり、少し上手くやればと言う前提が付きますが出会えば殆どアプローチに成功します。

大物も多くなり、そう言う場所(繁殖期の行動参照)と時間を選んで行動すれば出会いの中で3段角以上の率は80%を超えます。

流石に群れのボスと出会うのは時間外になる事が多く残念ですが、群れのNO.2ならかなりの確率で合法時間側に出会えます。

今年は2回目の冷え込みが早かった様ですからその数日後から23日頃からこうなると思います。しかし一旦始まりますと1カ月弱これが続きますから焦る必要はありません。

  3.ベストは11月初旬。
堅い線で毎年これが起きるのは10月28日頃からです。
我が校の生徒たちもこれを知っています。もっと早い時期はガラガラですが、最初の組は10月28日、それ以後殆どが埋まっています。

1番人気のあるのは11月上旬の10日間付近です。
過去最高記録(http://huntingschool.militaryblog.jp/e261924.html)を初めとする好記録もこの頃の記録が殆どです。最高は5日で19頭捕獲、15頭が3段角以上、5頭が70cm以上の大物でした。それに次ぐ15頭前後の記録も複数あり、10頭以上の捕獲は目白押しです。

駆除が無ければ解禁猟は意味があります。せめて2週間駆除を休めばかなり効果があります。
2週間休んで大勢の解禁ハンターで一斉に追いまくった方が全体捕獲数も多くなると思うのですが、今の地元利権独占の駆除の状態では10月末~11月初旬から出掛けた方が絶対に効率が良いのです。

  4、時と場所と方法を選べば。
写真は11月の紋別猟ではありませんが、時と場所と方法を選べばと言う意味で載せました。
1月の根室猟で実猟10日間で捕獲した80cm級以上のトロフィーだけを並べてみました。
手前約半数弱の頭蓋骨カットの物が私の捕獲、残りはスクールの生徒ではありませんが根室会員のM会員(写真)をリーダーとする4人グループが捕獲した物です。



  5.信じない人は。
確かのブログ等は上手く行った時の事をメインに書いております。
失敗した時の事はどうしたんだ。その割合はどうなんだ?
ハイ。実は半分前後が上手く行かずに失敗しております。走っている鹿に5発5連続命中も3回ありますが、全弾撃って有効弾ナシの方が当然遥かに多く10倍以上あります。

しかし結果としての出会い回数や捕獲数猟は事実です。あまり良くない時もあるが良い時もある。
その良い時も10日であれだけがあった事もあるのですからまんざらマグレではない程度、手前味噌で言わせて頂ければ少しだけ実力かなと思います。ぜひご自身の目で確かめにおいで下さい。

   そうそう、忘れておりました。
11月6日(日)~9日(水)、最も良い時期の丸4日間が空いてます。
  宜しければ今からでもまだ間に合います。北海道の狩猟登録はMin10日程度で出来るそうです。


  


Posted by little-ken  at 10:58スクールの記録

2011年10月16日

繁殖期の紋別のエゾ鹿の行動。

 1.メデタイ鹿とデメキン鹿。
紋別スクールはメデタイ(目出鯛)鹿やデメキン(もっと目が出ている魚=もっとメデタイ)鹿が多い所です。今や北海道の鹿が増えてハンターにとっては良い事と言えますが、一方で1年中駆除に曝された鹿は高度な学習をしており、通常のハンターを寄せ付けません。

ただ全ての鹿が駆除を受けている訳ではありません。そう言う駆除慣れした鹿は牧草地周辺や林道周辺の鹿に限られ、深い山奥の鹿は殆ど駆除を受けておりません。そう言う鹿と対戦するには山奥まで行かなくてはならないのかと言うと特定条件を満たせばそうでもありません。

山奥=高度が高い=積雪が早い。高い山に積雪があると全ての鹿ではありませんが1部の鹿は山を降りて来ます。もう一つのパターンで秋の10月中下旬からの約1カ月は鹿の繁殖シーズンです。メスの群れが山を降りればオス達もこれに続いて降りて来ます。

 2.紋別スクールの魅力はメデタイ大物鹿やデメキン大物鹿。
紋別スクールはこの条件を満たしている場所にあり、余り駆除の圧力を受けていない、或いは全く受けていない山育ちの鹿も多少います。これがメデタイ鹿やデメキン鹿なのです。メデタイ鹿やデメキン鹿の多くは若い小物ですが大物も少し居ます。

通常は大物ほど狩猟経験を積んでおり照準時間を与えてくれず、取り仕切る場所が広い為に広い場所に出現します=射程距離が長く(150m前後)なり、撃たれ強い為により正確に急所にヒットさせなくてはなりません。

これらの理由により、普通の大物は経験の少ない生徒が精度のやや劣るサボットスラグ銃で限界近い射程距離で勝負するにはハードルが高過ぎます。
これに勝負するには5~10年の経験とライフル銃の両方が必要になります。

しかしこれがメデタイ大物になりますと話は大きく変わります。特に70cm級大物の場合は100m以内の距離で多少長目の照準時間を許します。もちろんこのクラスとて狩猟経験がゼロではありませんから決して舐めて掛かれません。

まずは射手の「肝」がその大物に耐えられなければなりません。(5~10回の大物失敗の経験が必要)その上で地元ハンターの平均値より速い時間で撃てればと言う前提が付きます。
つまり本来必要な経験量の少なくとも30%以上が必要と言う事になりますが、この差は大きく狩猟経験のないサボットスラグ生徒でも3年目(通算12日)を超えた頃には達成出来る可能性が十分あります。

対戦相手がメデタイ80cm級超大物に変わっても条件はほぼ同じですから射手の「肝」さえ耐えられれば充分可能性はあります。「肝」はそのクラスとの対戦を5~10回経験すれば育ちますが、相手が超大物になりますと出会い回数が極端に少な目になり、達成は8年(通算30日)前後の頃になります。

デメキンの大物や超大物に変わりますとまた話も大幅に変わって来ます。射程距離も一段と近くなり50m強、そして照準時間はゆっくりじっくり狙っても大丈夫です。
対戦相手がデメキンかどうかは普通の人には分かりませんが講師には分かりますから「デメキン、ゆっくり狙え」の指示があります。

このアドバイスの声が聞こえないほど舞い上がっていたり、急所に銃を向ける事すら忘れてしまうほど舞い上がっていない限りこのデメキン大物や超大物はまず捕獲に成功します。
狩猟経験ゼロ、実戦初日の第1弾で角長72cmの大物を倒した生徒もいる程ですが、流石にこれは例外、通常は小物クラスだけでも5~10頭撃墜の経験があればまず大丈夫です。

紋別スクールはこの様な場所で鹿が山を降りてくる季節であり繁殖である10月中旬から繁殖期が終わる頃であり積雪が多くなり過ぎるまでの11月下旬までの1カ月強の間にだけオープンされます。北海道にこの様な優れた場所は紋別スクールだけとは申しませんが、それほど多くはありません。紋別スクールの猟場は通常の猟場より出会い総数も大物捕獲の可能性もかなり恵まれており、これが最大の魅力です。

紋別の猟場の多くはスクール専用猟場ではありません。一般の方も地元のハンターも使っていますが、鹿の動きが彼らには分かっていない為に実質専用猟場と化しています。
ではどの様にしてメデタイ大物との高出会いを得ているのか、それをお話しましょう。
まずは鹿の群れの構造に付いてです。

 3.鹿の群れの構造と行動の特徴。
鹿の群れは5~6頭のメスの群れが基本です。オスはこの時期にはまだ群れを作りません。
元々オスメスはほぼ同率です。ゼロ歳のオス(角無し)はメスの群れに付いていますからここで言うオスとは角のあるオスと言う事になり、メスの中にはゼロ歳のオスも含まれます。
メス5~6頭の群れは同族の親子兄弟がメインです。

メス5~6頭の群れの周囲にはオス4~5頭が付いています。雌が発情しますと雄は交尾しようとしますが、より強いオスがそうはさせじと横槍を入れて来ます。すると戦いが起こる事もありますが、まもなく順位が決定されます。

メスの群れが大きいあるいは5~6頭ユニットが複数の場合はオスもたくさん集まります。
当紋別に於いても似た様なサイズの6頭前後の大物鹿が100m前後の等間隔で円を描く様に並んで順位争いの睨み合いをしているのを稀に見掛けます。

メスの群れにはボスと呼ばれる角長75cm~80cmのNO.1のオスが付きます。
メスの群れがおめでたければNO.1ボスも朝の合法時間に会えますが、通常は余り会えません。共に時間外の可能性が高いと思います。しかし朝夕が暗い日には可能性がありますから、そう言う天候の時にそう言う場所に行けば射程距離150m前後でNO.1に出会えます。

面白いのはこの後です。群れとNO.1が引き揚げると間もなくその近くの広い見晴らしの良い牧草地の丘の中央でNO.2が「我ここにあり」とアピールする為に5~10分程度ですが仁王立ちをします。実はこの仁王立ちをするのは全てメデタイ鹿です。
NO.2との出会いは合法タイムすれすれ、朝夕が暗い時は30分の余裕がある日もあります。

NO.2は通常は5~6歳の70cm級大物です。地形から多くは射程距離が100m強、サボットスラグ銃にとってやや難しい距離になりますが、不可能ではありません。
NO.2が引き揚げると今度はNO.3がその近くのやや小さな場所で同じ様に「我ここにあり」をアピールします。これは完全に合法タイムでこのクラスから捕獲数が多くなります。

NO.3は4歳前後の60cm級です。射程距離は70~80mですからスラグでは難しい距離でもサボットスラグならあまり問題のない距離です。
NO.3の後にはNO.4がやはり同様に行いますが、これは3歳の3段角になったばかりの鹿やカニ角クラスで距離も50m前後になりますから通常スラグやフルチョーク+バックショットの可能性も出て来ます。

夕方にはこの反対の順番で14時前後から同様のショーが行われます。
翌日は何もなければ隣接の2km以内でそれほど変わらない時間に同じ様なショータイムがあります。

 4.撃たれた群れの行動。
撃たれますともう少し離れた場所と時間を変えて(全般的には1~2回目は朝早く夕方遅い方向の時間、3~4回目はその反対側で日中真昼間に意標を突いて出て来ます) ショーが行われます。最大4回はこの考えで出会う事が出来ますが、出会い回数も内容も日々低下の方向にあります。この様に出る場所や時間を予測してそのポイントに直行しますのでこの狩猟方法を「ポイント猟」と名を付けました。

 5.天候サイクル。
この減少一途の流れが変わる日がやがて来ます。それは天候サイクルの雨や雪の日です。特に雪には鹿は敏感に反応します。天候悪化の前日には嘘の様によく鹿が出てNO.2や上手く行けばNO.1にすら出会える可能性が出て来ます。当然こんな日にはその様な場所にその様な時間帯に出向きます。

天候が荒れても雨や雪が少なければ出会いは多くありますが、本当に大荒れになりますと出会いはパッタリ止まります。
雨や雪が収まって数時間するとまた山から新しい群れが降りて来ます。新しく降りて来る場所はほぼ地形によって決まっていますからその様な場所にその様な時間に行けば鹿に出会えます。

その鹿の移動再開が日中の場合は林道がお奨めコースになります。夕方のショーに向けてそれぞれの場所に移動しますからその手前の林道で会えるのです。
こうした5日前後サイクルが紋別の猟場では毎年4~5回繰り返されます。

 6.月齢との関係。
この天候サイクル以外にも考慮しておきたい項目があります。それは夜間の月明かりです。
鹿は完全な夜行性ではありませんから闇夜の日にはあまり行動しません。
夜の前半に月が出ない場合には夕方早くに鹿が出ますから出会いが増えます。反対に明け方には早く引き上げますから出会いは減少します。

夕方に月が出る場合は完全な夜になって月明かりが十分になってから鹿が行動しますから出会いは減少します。この時の夜半から明け方に月が無く鹿は行動しませんが、明け方の太陽の薄明かりで牧草地に出て来る鹿の群れもおり、これとは合法タイムに出会い易くなり出会いは増えます。

 7.これらと横着け猟の総合組み合わせがスクールの狩猟法。
この様に当日の天候だけではなく前日の天候やその夜間の天候や更には1週間前からの天候、月の位置関係、何処で出会った、何処で撃った等々を総合的に考えて当日の作戦は立案されるのです。

その上で「ポイント猟」以外にも「追跡猟」「デート猟」「スイング射法」「待ってたホイ猟」「迷アプローチ猟」 「錯覚猟」 「アンビリ猟」 「シミュレーション猟」 等があり、これらの総合的な組み合わせが横着け猟になります。

各内容に付きましてはすぐ下にありますが、横着け猟の項目も参照して下さい。
                   http://huntingschool.militaryblog.jp/e263250.html

根室の鹿の行動はこちらを参照して下さい。 http://ameblo.jp/little-ken/

  


Posted by little-ken  at 10:47狩猟ロマン

2011年10月15日

「シミュレーション猟」

これも極意の所で少しお話しましたが、実戦射撃に1番重要な項目は発砲準備動作です。
射撃は微妙な物で心がマイナス状態の時には絶対に当たりません。従ってこの準備動作が上手く行かないと心に焦りが生じて射撃その物が当たらなくなってしまうのです。

この練習は射撃場では出来ません。車の乗り降り、銃カバー外し、弾入れ装填、安全装置解除、照準、一連の動作を良く考えて直列動作にならない様にまずは頭の中でシミュレーションしてみる事が重要です。Min.目標タイムは地元ハンターの時間マイナス1秒です。

乗り降り、カバー外し、弾入れ装填、安全装置、照準、と5工程、普通に考えると一つ2秒なら合格点となりますが、実際の鹿で10秒も待ってくれるのはデメキンだけです。
3秒で全てを行えれる用にしなければなりません。

10秒が3秒は不可能と言われるかも知れませんが足の動き、右手の動き、左手の動き、そして体の動きの4つを同時並行に行えば2.5秒と言う数字も夢ではありません。
車の降り方も足の角度やどちらかの足から降りるか研究すれば1~2ステップ分は省略できる筈です。

手の操作も左右分担して持ち変えたり直列になったりしないように工夫すれば半分以下になります。銃の構えと照準に関しましてもここにボルト装填と安全外しを入れても時間の延長はありません。

構え方も肩に銃を当てる、頭を動かしてスクープを探す、それから目標をスコープに捉える、それから微調整では話にもなりません。体は瞬時にして最終射撃フォームに入って照準体制に入り、そこに銃が入るや否や発砲とすれば良いのです。

照準は体全体で行い、銃身で指差す様にして、肩にまっすぐ銃を引き寄せ、肩に着く直前には目標がスコープを通して見え、微調整をしながら肩に着くや否や発砲、これがベストタイムです

こうなれる様にまずは頭の中に工程表を作り、それが出来たら今度は体に覚え込ませます。1000回やると何とかスムーズにできる様になり1万回やりますと体に定着します。
毎日100回やれば3ケ月で名人級になれるのですからこれはやる価値があります。
実戦はピンポイントで弾を集中させるのではなく出来るだけ速く急所に当てる、それも100%を狙うのではなく、効率が高ければ良いのですから失敗を恐れる必要はありません。

また猟の場面からあの場合、この場合、色々な場面を想定してそれ用のシミュレーションを開発しておくと良いでしょう。たくさんのシミュレーションを持っている事は財産です。

実はなぜこう言う方法を考えたのかと言いますと著者は稀に見る運動神経の持ち主だったからです。良い方ではなく悪い方の稀、つまりまるでダメヨ側の代表選手だったのです。

そこで普通に行動するとナマケモノの動きですからヒョウの俊敏さには絶対に勝てません。物事は結果的にはそうなりますが、実はその前兆現象が必ずあります。
バレーボールの話で恐縮ですが、あの目も覚める様なアタックは結果的にボールが来てからの反応では絶対に間に合いません。

よく観察しますとジャンプの踏切り、手のスイング、等々を観察すれば分かりますが、打つ直前にはもうコースは決まっているのです。それらを読んで瞬時に計算しその場所で構えますとそこにボールがやって来るのです。

そんな事が可能かと思われるでしょうが、東京オリンピックの頃こう言われていました。女子のスパイクはかろうじて追い付けるが、男子のスパイクはもはや反応時間が追い付かないから取れないと言われていました。

その後40数年が過ぎて女子もかつての男子並みに打つ様になりました。男子はもっと強烈なアタックを打つ様になりました。ところが男子の方が読みの技術が発達して良く拾います。私もその手法だけで末端でしたがインターハイや国体にまで行けました。

また仕事で能率を大幅に上げる事を業務としていた時代もあります。
ある自動車のハンドルを組み立てる作業ですが経験10年のベテラン従業員が60分掛けていました。周辺には彼のタイムを上まわれる人は誰もいません。

私はこれに挑戦し半年後に6分を切る事に成功し、更には入社後3ケ月の従業員にもこれを再現させる事に成功しました。つまり少し訓練すれば誰でも私の手法で6分で出来る事を証明したのです。

10分の1にまで短縮出来たのですからそれに比べれば半分にする事や4分の1にする事は容易いと言えると思います。

  


Posted by little-ken  at 11:23狩猟ロマン

2011年10月11日

究極の横着猟。

昔、まだ未熟だった頃の筆者は体力に物を言わせて山奥まで歩きまわった事もありましたが、徐々に獲れる度合いが増えて回収の大変さが身にしみて来ました。
数日に1回なら良いのですが、1日2回を超えますと堪えました。

もう一つ衝撃的な事件がありました。
2000年末、エゾ鹿猟の移動中に地元青年の暴走スピン車にぶつけられ三途の川の手前までを体験してしまいました。その結果視力は半減し、正常に見える視野も激減しました。
そこで従来は鹿を発見する猟でしたが、見えなくなった目でも出来る様に鹿に出会う猟に変更しました。

そんな経緯から下記の様な特技が生まれました。今では歩く距離は概ね射程距離と言う、嘘みたいな究極の横着猟(鹿の横に着ける猟で読みは おうちゃく ではなく よこつけりょう)に発展しました。

横着け猟の極意:
今の鹿は1年中地元ハンターから駆除と言う名目の狩猟圧を受けており、ハンターの車を見分けます。しかし、鹿の頭が向いている方向を絶妙に抑える様にアプローチしますとどちらに逃げようかと数秒迷う時間が生じ、ここに射撃チャンスが生まれます。

又普通のハンターが絶対に選ばない様な停車位置やアプローチ法を選びますとあれはハンターではないと誤認してくれます。

一方発砲までの時間は車の乗り降り、銃カバー外し、弾入れ、照準、発砲までの一連を特訓しますと地元ハンターより相当早く撃てる様になれます。

これらの複合結果は捕獲が絶望的或いはかなり難しいであったのが、捕獲はイージーにまで変える事が出来ます。イージーですからスクールの生徒でもそこそこの命中率を出しています。これが横着け猟の極意です。

横着け猟の内容:
幾つか私が名前を付けた猟法や用語がございます。「ポイント猟」 「デメキン」 「追跡猟」 「デート猟」 「動物と言うのは動く物」 「スイング射法」 「待ってたホイ猟」 「迷アプローチ猟」 「錯覚猟」 「アンビリ猟」 「シミュレーション猟」 これらの組み合わせが横着け猟の内容になります。

  1.「ポイント猟」:
何時何処へ行けば鹿に出会えるか、これが分かる様になり車で走り周る流し猟からそのポイントに直行する「ポイント猟」になりました。

  2.「デメキン」:
目前に居る鹿は何時走る(逃げる)か、鹿のメデタイ(目出鯛)度合いが分かる様になり、更に目出鯛度合いが高い「デメキン」も一目で分かる様になりました。デメキンにはド接近が可能で10mまで近寄りますから、経験の少ない生徒でもまず外しません。

ハンターたる者の憧れである大物や超大物のデメキンも稀におり、これらとの勝負はスクールの大きな話題性になっています。この「デメキン」も今ではすっかり鹿撃ち用語になって来ました。

  3.「追跡猟」:
目前の走る鹿の逃げる先はどこか、これが分かる様になり追跡して先回りする「追跡猟」が可能になりました。

  4.「デート猟」:
一度見掛けた或は一度撃った残りの鹿が次は何処に行ったら会えるのか、まるで再開を約束したかの如く会える様になりました。この狩猟法を「デート猟」と名を付けました。

  5.「動物と言うのは動く物」「スイング射法」:
逃げる鹿もハンターが気になりますので立ち止まって振り返る習性を持っています。
一目散に逃げるなら走っている鹿には200mまでなら当てられる特技が生まれました。
「動物と言うのは動く物」と書きますので止まっている物しか撃てないライフル銃を何とかしたかったのですが、これの当てられる射撃方法を開発する事が出来たのです。

「スイング射法」の項を参照して下されば幸いですが、結論的には体で銃を向けて鹿は見ないで撃つと言う常識外れの方法です。

  6.「待ってたホイ猟」:
止まって振り返る場合は何処で止まるのかがかなり正確に分かる様になりました。
短くても2秒止まりますが、止まってから銃を構えたのでは間に合いませんが、予め銃をそこに向けていれば引き金を引くだけですから「待ってたホイ猟」です。

まずは止まっているのを1頭、次いで待ってたホイで2頭目、そして走る鹿から3頭目と1群れから3頭を頂く事がそれほど難しい事では無くなりました。

  7.「迷アプローチ猟」:
極意の所で少しお話しましたが、鹿が逃げ様とする方向を絶妙に抑え、迷いを生じさせる様なアプローチをする猟法です。これの応用に希望の方向に逃げさせるテクニックもありますし、もう一つの方法で1度希望の反対方向に行かせてすぐにそちら側を封じて結局希望方向に行かせる事も可能です。

  8.「錯覚猟」:
これも極意の所で少しお話しましたが、鹿はハンターの車やそれらしい動きをする車には敏感ですが普通の車には反応しません。この為普通のハンターなら絶対そうしない様な行為をすれば鹿は反応しません。普通の無害な車と錯覚させる猟法です。

その例として一見すると射撃不可能なブッシュや林の陰に止まります。鹿はハンターではないのかなと思い逃げません。しかし弾は直径7~8mmですから左右2cm上下6cmもあれば照準と射撃には不足しません。僅かな隙間から必殺弾を送り込むのです。

もう一つの方法として鹿は車を注視していますから射手は車を止めずに降りて車はそのまま移動し続けます。射手は姿を見られない様な気の陰で降りて射撃準備をすれば鹿は車を見ていますのでノーマークの鹿を撃てます。

  9.「アンビリ猟」:
これも極意の所で少しお話しましたが、鹿が安心している時に勝負を掛けるか警戒している時に勝負を掛けるかは普通の鹿とメデタイ鹿ほどの大きな違いがあります。

移動して来た鹿が新しい餌場に到着した直後はここもヤバイのではと警戒をしていますが、何日間もハンターが来なければここは大丈夫なんだと思って安心します。
そこにある日アプローチしますと鹿はアンビリーバブルと言う感じで数秒が生まれます。

また応用版として忍びでアプローチして一見してノーマークの鹿にアプローチ出来たとしましょう。しかしノーマークに見える鹿も少しは気配を感じており、そこに照準すると言う事は射手のエネルギー波を送り込む事になりますので感付かれる事もあります。
更に数分じっとしていますと警戒が完全に溶け、もはや照準しても逃げられる可能性は大幅に低下するのです。

  10.「シミュレーション猟」:
これも極意の所で少しお話しましたが、実戦射撃に1番重要な項目は発砲準備動作です。
射撃は微妙な物で心がマイナス状態の時には絶対に当たりません。従ってこの準備動作が上手く行かないと心に焦りが生じて射撃その物が当たらなくなってしまうのです。

本項目は長くなりますので別項でまた詳しく書きたいと思います。


横着け猟の学び方:
主には筆者の独自発想ですが、過去お世話になった2名の師から教わった内容が多少ベースになっています。

本文や狩猟大全集等々を参考に御自分で開拓されるもヨシ、効率を上げたい方は手前ミソですが、ぜひスクールに来てこの技を盗んでお帰り下さい。
            物を盗めば犯罪ですが、技は幾ら盗んでも犯罪になりません。

筆者も師からは授業料以上の技を頂きました。また豊富な出会いが短期習熟を可能にする「実戦技術」や「肝」の育成にも大きな効果があります。ぜひお試し下さい。
難しい事が嫌いな方も良かったらお越し下さい。そう言う希望の方には安全に関する事項以外は細かく指導しません。圧倒的な出会い量は実習料に十分見合うばかりか、通いの地元猟等々、他のどんな狩猟方法よりコストパフォーマンスに優れます。

スクールの1頭捕獲の平均コストは実習料、飛行機代等全て含んで約3万円です。
筆者はその昔に通いの鹿猟で最初の1頭までに当時の金額で35万円、今の金額で言えば少なく見て70万円を注ぎ込みました。是非1度、現在の狩猟方法の1頭捕獲コストを算出してみて下さい。

なおこちらの1頭は本州鹿とは比較にならないこれです。もちろん上手く行った時に限ります。
K生徒は3シーズン目の通算8日目に角長81cmを捕獲しました。
付け加えるならば、彼の狩猟経験はスクールだけです。

彼のデータは必ずしも恵まれていません。3年で合計9.5日の実猟、出会い総数30回、捕獲数81cmと70cmを含む合計8頭、最高が5日で33回の出会いから19頭を考えると大物捕獲を除き全て平均値をかなり下回ります。



別件ですが、ぜひこちらもご覧下さい。
            エゾ鹿の決闘 : http://ameblo.jp/little-ken

  


Posted by little-ken  at 10:53狩猟ロマン

2011年10月09日

エゾ鹿の群れ

本州でも鹿は随分増えていると思いますが、本州では中々見れないエゾ鹿の群れをお見せしましょう。
昔テレビでやっていた野性の王国並みかそれ以上の群れです。

鹿の群れは5~10頭の群れが主体となり、似た様な群れが周囲にたくさん存在します。
移動が始まると特に結束が強い訳ではありませんがゾロゾロ同じ方向に移動します。

これらの群れの写真は全て1~2月の北海道根室半島で撮影しました。
繁殖期や夏期はこれとは違う群れの構成になりますが、それは又の機会に説明します。


大物オス約50頭の群れ。角は写っていませんが、明らかに色の薄いのが4頭おりそれがメス、それ以外は全てオスです。冬の根室ではこう言う光景も珍しくありません。


大物オスばかりではありませんがオスが多い約50頭の群れです。どちらに逃げようか林の向こうで思案中です。


やがて右方向に走り出しました。写真には半分しか写っていませんが群れにはもっと前と後ろがあり、中央の比較的濃い所のみをトリミングしました。


更に右の群れの濃い所のみをトリミングしたのがこの写真です。メスが3頭写っていますが流れ上で一緒になっただけで群れは若オス5頭の群れです。


大物数頭の群れも合流した状態です。横一線で走っている様に見えますが実際はかなり前後に大きく伸びております。


これはまだ早朝かなり暗い時の全然違う群れです。大物オス20~30頭の群れです。画面中央付近の何頭かには明らかに大きな角が確認出来ます。


根室スクールではこんな出会いが1週間に1度位あります。
角長80cm越えの超大物捕獲を狙うなら根室の方が一桁確率が高いと思います。
射撃距離は150m前後が多くなりますからライフルの方が有利です。
森林コースに行けば50m前後ですからスラグでも大丈夫です。

ぜひ1月の根室スクールにもおいで下さい。毎日弾が10~20発必要になるかも知れません。
単発連射になりますのでそれの練習をしっかりした上でお越し下さい。



  スクール概要紹介     :http://schoolgaiyo.militaryblog.jp/ 
  申し込みと準備       :http://seiyakusho.militaryblog.jp/ 
  予約カレンダー       :http://calendar.militaryblog.jp/ 
  狩猟大全集入門編(52頁)公開 :http://shuryoudaizenshu.militaryblog.jp/

 こちらはまだ参加人員も少なくあまり機能しておりませんが、書き込めるコーナーです。
  鹿との出会いをお手伝いするブログ:http://ameblo.jp/little-ken/
  夢は大物猟&ライフル銃   :http://group.ameba.jp/group/JN_3Hzl711nw/
  何時かはアフリカ猟      :http://group.ameba.jp/group/nynEfa1pAkd1/


  


Posted by little-ken  at 09:29狩猟ロマン

2011年10月08日

大物戦の醍醐味。

1.紋別ハンティングベースの天候。
紋別ハンティングベースは10月下旬から11月上旬にかけては大きな天候崩れは少ないのですが、毎日が何でもありの天候になって来ます。軽防水対策が必要になります。

朝はガスが掛かり薄暗い日も多くあります。こう言う日は鹿の引き上げが遅く大物に出会え易い日になります。鹿は夜に牧草地を食べに来て明け方に引き上げます。
日中も晴れたり曇ったり雨が降ったり、時には雪がちらついたりします。
夜の内に積雪がある事もあります。こんな日の前日は日中でも鹿がよく動きます。

天候サイクルは5日前後で回転しますが、本命は積雪の半日後、山から鹿がごっそり降りて来ます。
雪が真夜中までにやめば朝には牧草地にゴロゴロ出ています。
明け方まで降っているとAMの8~10時位に林道に行くとたくさんの鹿に出会えます。

山から降りたばかりの鹿は全般に駆除の洗礼をあまり受けておらず、メデタイのもチラホラいます。
デメキンも少しいます。デメキンの中には稀に大物もいます。
デメキンの大物が居る事がここの最大の魅力なのかも知れません。

2.対大物戦。
しかし経験の少ないハンターの多くは小物オスやメスは倒せますが、相手が3段角になっただけで外しまくる生徒も多くいます。中型とは言えエゾ鹿のオスはデカくて迫力があり、それに迫力負けしてしまうからです。

紋別スクールでは近年1日平均6回近い出会いがあり、その多くが発砲に至れます。
その結果として多くの1年生生徒は数日の内にメスと小物オスまでは倒せる様になれますが、3段角が相手になりますと今一つ至らない内に初年度時間切れになるのが平均値です。

相手が70cm級大物になると中型の3段角まですでにOKになった生徒でもまた外しまくります。平均的には5~10回の失敗でステップアップが出来ますが、ここに射手側のマグレと出会い側マグレであるデメキンが関与して来ます。

ちょうど良いのは数回失敗の後に近い距離でデメキンに会える事です。
これはまず成功しますが、同じ出会いであっても初回だったとしたらまず外します。

平均的にはメスや小物は50m強、3段角の中型は70~80m、70cm級大物は100m強、80cm級超大物は150m前後に多くいます。大物ほど広い範囲を取り仕切っているからです。
更に言えば大物ほど社会経験を多く積んでいますから照準時間を十分与えてもらえません。そして大物ほど撃たれ強く急所その物にヒットしないと未回収になってしまいます。

大物は心臓を撃ち抜いても200m走ります。弾が貫通していれば出血も多く追跡は可能ですが、貫通していない場合は追跡困難となります。中型オスはまず貫通しますが、大型になればなるほど貫通し難くなり、これはライフルでもスラグでも傾向は同じです。
対大物戦では健康骨と背骨の交点狙いが1番良いと思います。

しかしこの様なアドバイスが本当に必要になるのは2年目以降になります。
1年生生徒が初期の頃はその迫力に圧倒されてしまいロクに狙わないで撃ってしまう事も何ら珍しい事ではありません。角を含めた概ね真ん中位に発砲する事が多く、背中の真上10cm前後の空を切る事が一般的です。急所を狙う事すら忘れてしまうのです。

そんな事はあり得ない、そうならない様にしっかり練習を積んで来ている筈なのですが、何故かそれでもそうなってしまいます。
その領域を抜けると今度は外さない様によく狙います。稀な出会いですから獲りたい外したくないと思うからです。すると今度は発砲直前に鹿が逃げ出してしまいます。

鹿は「狙われたら逃げる」をすでに学習しているからです。大物ほど射撃距離が遠く良く狙わずあせって撃つと外れてしまい、良く狙うと撃つ前に逃げられてしまいます。ハンターの平均値より短い時間で発砲すれば相手が普通の中型クラスまでなら逃げられる率はそれほど多くありません。
この頃デメキンに出会えますと捕獲出来ますが、まともな大物はその時点の技量ではまだ難しいと言う事になります。

3.大物戦の醍醐味。
迫力負けしそうな精神状態の元、長射程距離で要落差読み、弾速も威力も精度も低下している弾でより撃たれ強い相手を倒すのですからより正確な着弾が必要、しかも速くしないと逃げられる、不利な条件の塊です。(特にサボットスラグの生徒にとって)

普通で言えば時間は幾らあっても足りない位ですが、それを平均的ハンターよりかなり速い時間内で勝負しなければならない、これが大物戦です。

難しく言えばそうなりますが、簡単に言えば
「ちょっと早く、ちょっと上手く引き金を落とせばそれだけでOK」です。

この「ちょっと」が「少し」ではなく、少しの時間内にやるべき事がたくさんあり、奥が深い所に狩猟の醍醐味があると言う事も出来ます。


  


Posted by little-ken  at 10:28狩猟ロマン

2011年10月06日

過去最大の記録。

数日前の冷え込みでは旭川で2度、ハンティングベース周辺ではマイナス温度を記録しました。
周辺の山では積雪も見られ鹿も少し動き始めた様です。
もう1回しっかり冷え込めば鹿も動く様になるかと思いますが、それはまだ来週ではなさそうです。
待ち遠しいですね。

北海道にはエゾ鹿もがたくさん居ます。毎年数万頭が捕獲されていますから期間と人数さえ多くすれば相当数の鹿を集める事も不可能ではありません。

しかし人数を集めてもダメ時もありました。
2011年2月8日~10日の3日間、自衛隊と北海道職員とハンター各々約40名ずつからなる合計120人体制の「白糠の夜明け」と言う合同捕り物大作戦が初めて行われました。
白糠はエゾ鹿が最も多いと言われる道東地方の森林が多い地域です。

結果として初日の捕獲数は何とゼロ頭、私は最初から殆どゼロに近いと思っていましたからザマー見ろです。2日目は作戦を少し変えた様ですがそれでもたったの3頭(ますますザマー見ろです)。
3日目は鹿が動きやすい天候崩れの直前日に当たった事と更なる作戦変更が多少の効果があったと見え、やっとこさの25頭の捕獲でした。

今回使ったお金は2000~3000万円或いはそれ以上とも言われていますが、それに120人もの人員を動員しても捕獲数はたったの28頭だったのです。この作戦から言える事は次の様になります。
  1.アマチュアハンターはさほど役に立たない。
  2.外部のシロートが何人集まっても戦力には全くならない。
  3.ヘリ等の機材を多量に動員しても優秀なリーダーがいなければ機能しない。

さてその反対側の記録をお見せ致しましょう。北海道ではもっと凄い記録の持ち主もおられると思います。
かなり前のスクールの記録ですが、実猟5日、捕獲は19頭、内15頭が3段角でした。
もちろん車は1台、ハンターは私と生徒二人、合計3人の今は無きプロハンターコースの共猟です。

好天に恵まれ出会いは相当多数、最初はメスも撃ちましたがすぐにメスはパスする様になりました。
2日目からは小物もパス、3日目からは中型でもパスする程になりました。
前列左の3頭は3日目以降ならパスされる3段角です。80cm以上の超大物との出会いも数度ありましたが成功しませんでした。それでも最大は79cm次いで75cm2頭を捕獲しました。

 写真の当時は定数がオス1頭/日、ハンター3人の5日ではオス15頭が限界です。
 本年のスクールにはオスの定数も無くなりましたので一人でこうなってもOKになりました。

最近でも4~5日で10頭前後の記録はしばしばあります。嘘だと思われる方は是非ご自分の目で確かめに来て下さい。天候によってはそうならないかも知れませんがその片鱗位は必ず見る事が出来ます。
但し現在のスクールでは当時と違って出会いのお手伝いまでですから回収や解体には手を貸しません。
一人でこの数量の回収処理等を行うにはスーパー体力が必要です。


  


Posted by little-ken  at 16:42スクールの記録

2011年10月04日

鹿角加工品。


      鹿角ゲート。いつかこれを作ろうと思っています。USA ジャクソンホール市にて。


 実際はこちらの小さい方を更に小さくした物に落ち着く事になりそうです。


 3頭を3角の木に取り付けシャンデリアです。中型の角も3頭組み合わせると中々迫力があります。


    同方向の揃った大型角の5本を5角形プレート上で組み合わせたシャンデリアです。


               ドアの取手です。小さなシカも結構使えます。
  


Posted by little-ken  at 10:50シカ角ゲート

2011年10月03日

命中音が聞こえた事、或いはその瞬間が見えた事はありますか?

1.弾着音。
皆さんは弾着音が聞こえた事はありますか? 
弾頭が相当な速度で獲物とぶつかるのですから命中時の音がして当然です。

エアーライフルでは発射音も小さく反動も殆んど無い為にほぼ全員のハンターが命中音を聞いています。
これに対してショットガンやライフル銃の場合は音と反動が大きい為に殆どのハンターが聞いた事が無いと言います。
-
しかしエアーライフルに比べて2ケタも大きなエネルギーで弾と目標がぶつかるのですから2桁大きな音が出て当たり前です。私の場合は射撃の調子が良ければ鳥撃ち散弾もライフルも毎回聞こえます。
-
  エアーライフル     :ポコッ、ジェット弾5.5mm。
  22ロングライフル    :バツン、NZのターキー猟で経験しました。
  鳥撃ち散弾       :バシッ、散弾粒の大小にあまり変化なし
  バックショット      :バシッ、6粒弾。バスンに近くなる。
  スラグ弾         :実戦経験が少なく体験無し。
  ラプアメガ185gr    :ドスン又はバスン、鉛のラウンドノーズ系。
  ナチュラリス185gr   :パチン、ラプア独自のラウンド系銅弾。
  バーンズトリプルX150gr:パカッ、銅弾の主流。
-
私の口径は308ですが、聞こえる命中音は結構大きな音です。失中するとその弾着音は無くなるか又は本来とやや違う音が小さく帰って来ます。
ただ命中音はひょっとしたら音ではないかのも知れません。と言うのは300m級の遠射で命中音を確認した時の事ですが、撃って約0.5秒後に命中音を確認しました。
-
0.5秒と言うのは弾の片道だけの飛行時間だけの数値です。命中音がもし本当に音であるならば返って来るにはもう0.5秒がなければならない筈です。
私はこの事から弾着音と言うのは他のエネルギー波ではないかと考えています。

足音の様に聞こえる気配の音も同様に音波の到着遅れがありませんでしたから音波以外の他のエネルギー波でないかと思っております。
-
散弾の弾着音も複数が当たるので少なくとも私には結構よく聞こえます。
粒の大きさにより弾着音があまり変化しない理由としては被弾が相次ぐ複数の為にババシシッと言う音になりこれがまとめられてバシッとなるのではないかと思います。
-

2.弾着時の他の現象。
通常の場合は撃った瞬間に銃の反動で目標はスコープから消えてしまい、命中の瞬間は見られません。

15年ほど前の1995年頃の北海道の根室の事だったと思いますが、50m位先を走行中の中型の鹿を撃った時の事です。何時になく鮮明に弾着時の諸現象がスローで良く見えました。
命中したのはショルダーの急所でした。まだランニング射撃もそんなに当たらない時でしたが、これを機に当たり始める様になりました。
-
その時は何時もより抜群に鹿の走りが遅く見えました。銃を構え肩に付く直前にスコープの端に鹿が入りました。そのまま鹿を追いかける側に銃をスイングし、急所を捕まえた瞬間に引き金を引きました。肩に銃が付くかどうかのタイミングでした。
-
発砲の音も何時もよりゆっくり低く小さく感じました。そしてその直後に弾着音はしませんでしたが、肩の急所が破れて盛り上がりそこから煙が立ちました。

次はその周辺の毛が立ちましてそれが波状的に広がって行きます。波は3回、回を重ねる毎にその波高は小さくなり、広がって行くほど小さくなって直径50cm位で消えました。
それまで鹿は全く無表情で走っていましたがその後に頭を下げ、ゆっくり前方回転に入り2回転で止まりました。もちろん即死です。
-
これが全てスローモーションで見えたのです。信じない人は信じなくても構いませんが本当に見えたのです。多分肩に着く前に撃った為に銃の跳ねが少なかった事やその他の偶然が重なったとは思います。
弾着音は殆ど毎回聞こえますが、弾着の瞬間が見えたのは3回だけです。これ以外の2回は全てバックショットでした。弾着煙に付きましては湿度の高い日には良く見られます。


かつてホームラン王の王監督が好調時には回転するボールの縫い目まで見えたそうです。
王さんにボールの縫い目が見えたのであれば私にもそのレベルのスローモーションが見えてもいけなくはありません。
-
これを見たよりも更に10年ほど前には飛んで行くスラグ弾がスローモーションで見え、やがて標的に穴が明き向こうが見える様になり、その後に標的は動きました。
心が完全に次を読んでおり、タイミングを含めてその通りに事が進んだ場合にはスローモーションになるらしいです。

バレーボールのレシーブでも読みが当たった時はスローボールで来ますが、読みが外れるとボールは早送りで触る事すら出来ません。
  


Posted by little-ken  at 10:24狩猟ロマン

2011年10月02日

ヒグマ捕獲のまとめ。

ヒグマは国内最大のゲームです。男たるもの何時かは勝負したい対象です。
憧れるのは良いのですが、基礎レベルが達していない場合はこのドギュメントの様には上手く行かず、返り討ちにあってしまいますから十分な基礎を積み上げてからチャレンジして下さい。

十分な基礎レベルとは概ね下記を達成した頃になります。
1.ヒグマのオーラを感じられる事。
気配と言う言葉に置き換えても良いかと思いますが、先にこちらがヒグマを発見しないと不利な戦いになってしまいます。

2.スナップショットが出来る事。
ヒグマとの出会いは森の中やササヤブで、出会いは至近距離になります。スナップショットが出来ないとヒグマに反撃のチャンスを与えてしまいます。

3.ランニングショットが出来る事。
初弾で完全に決まれば良いのですが、そう上手く行く保証は全くありません。そうなると反撃して来るかも知れません。又出会った直後から攻撃して来るかも知れません。ランニングショットは不可欠になります。

4.超大物クラスの鹿の単独猟が出来る事。
稀に見る様な大物に出会っても平静を保って射撃できる「肝」 が必要です。
ここまで来るには必然的に累計撃墜スコアも50頭以上に達していると思います。


ヒグマ捕獲ドギュメント
2006年11月2日、36年目に念願のヒグマ撃墜。
その日はついており朝にはシカのトリプルが決まりました。その3頭を回収し解体処理をしたその後です。まだ少し時間があったのでいつものエリアのパトロールをもう少しする事にしました。クマの新しい足跡を見掛けたからです。

当日現場の100m程手前で車をそっと止め、装填しセーフティーを掛けます。忍び足で現場に向かいました。D生徒も続いています。やがて先日も足跡を見た場所に到着しました。
何の音もせず、気配も感じません。当たり前ですがそう簡単に出会える筈もありません。

これは居ないなと思いながらもふと何かを感じました。見ればヒグマです。距離約50m、まだこちらに気が付いていません。
すかさずセーフティ外し、肩付け、サイトイン。ヒグマの心臓が目に入った瞬間にトリガーを引きました。
トリガーを引く直前ヒグマは顔を上げましたが、その直後私の308の150grのトリプルショックの弾頭はヒグマの心臓を貫きました。

ヒグマはキャッと言う小さな声をあげ、斜面を転がって落ちて行きます。やがて沢の下に着きました。まだ多少ピクピクしてます。多分大丈夫と思いましたが、逃げられるともったいないので更にもう1発心臓付近に撃ち込みました。射距離は100m位でした。

命中箇所の確認をしてみました。2発共が心臓付近に入っております。(解体後心臓が割れている事が分かりました。)
体長約120cm、前足の幅12cm弱のオスのヒグマです。かなり小柄な部類です。体重は経験が無いので分かりませんが、引っ張った感触ではシカの超大物よりも多少軽いと思いましたから120~150kg程度と思います。

          体長(鼻先から尻尾の付け根まで)120cm、オスのヒグマでした。


2007年10月29日、2頭目撃墜。
講師は何と昨年に続いて又ヒグマを撃墜です。
昨日夕方から雨となり本日は1日中降ったりやんだりでした。本日は雨の成果はたまた翌日の天候が更に悪化するのか非常に出会いの多い日となりました。

午前中の猟を終え、ベースに戻る途上の事です。ベースまで残す所3kmとなった時、何と道路脇の山の斜面のヒグマが現れました。

フルブレーキで車が止まるのも待てないで銃を掴んで車から飛び出しました。路肩までダッシュ、銃カバーを外しながら路肩に飛び降り、マガジン装着、ここからはまだ見えません。5歩程左に移動しました所で視認です。装填しながらのサイティング、すぐにスコープに入りました。

こちらを振り返りつつヒグマは小走りで逃げて行きます。距離は初弾が約60m、ランニングの要領で発射、命中です。多少ヨロけましたが走りは止まりません。次弾を装填して距離約65mで第2弾発射です。これも命中しました。第3弾と思って装填しサイトに入れるとその時ヒグマは急に足が乱れて斜面を転がって落下し始めました。

落下が止まった所で止め矢を撃ってやろうと準備をしておりましたが、ヒグマは落下が止まってもグンニャリしたままです。小石をぶつけてみました。反応はありません。念の為もう一度今度はかなり大きめの石をぶつけてみました。命中するとグンニャリだけで反応はありません。

念の為に更に10分見守る事にしました。昨年のヒグマは120cmとかなり小さ目でしたが、今度はかなり大き目です。全く呼吸等の動きも見当たらないのでやっと死亡を確認し、カメラを持って出直しました。ヒグマは175cmのメスのヒグマでした。命中箇所は2発共が心臓近くでした。1発は左前足をブチ折っておりました。

この1週間で2度もヒグマに遭遇し今回は捕獲に成功出来ました。我が紋別スクールは1段とヒグマの可能性が高くなって来ました。

             体長(鼻先から尻尾の付け根まで)175cm、メスのヒグマでした。


2007年10月31日、3頭目撃墜。
久しぶりに超大物の84cm、そして何と何と再びヒグマ捕獲です。
朝一番は邪魔が入り不猟でしたが、所要で紋別市街からの帰りの事です。畑の真ん中の明らかに超大物がいます。逃げられるとシャクですから念の為やや遠距離の距離200mから射撃、射弾は予定通り肩甲骨と背ロースを粉砕しシカはその場にひっくり返りました。超大物の場合はこの場所を撃つ事が1番回収率が高いと思います。

                       角長84cmの超大物。

それだけでも今日は嬉しかったのですが、S師の希望で白滝方面に出猟しようと言う事になりました。
ベースを出発して2kmの国道です。ふと何かを感じ、見ると道の脇の森の中に座っているヒグマを発見しました。

あとは先刻の29日と殆んど同様ですが、本日の私は助手席で射手をしており路肩にも近く、車の停車操作も不要ですから更に速く射撃準備が完了しました。
距離約50mで射撃、会心のヒットと思いましたが、なぜかヒグマは倒れず、走り出しました。しかし周辺の笹薮もガサガサしておりません。

ヒグマは極めて近くに潜んでおります。S師が血ノリを捜索、今度は私が支援射撃です。
ヒグマの逃げて行った方向に5mほど進んだ時、私はS師のすぐ5m横にヒグマが倒れているのを発見しました。すぐに止め矢を撃とうとしましたが、ヒグマはもう瀕死でかろうじて末期の呼吸だけをしておりました。

そこでS師に止め矢を撃ってもらおうと思い、すぐ左横5mに居るとそっと知らせましたが、S氏は予想以上にビックリし、ちょっと悪い事をしたかなと思いました。

今度のヒグマは全長150cm、昨年の第1号と先日の第2号との中間程度の大きさです。
北海道入りして9日で3回ヒグマを目撃し、その内の2頭を捕獲してしまいました。こんなにツイていて良いのでしょうか。この出会いは偶然ですが、それを発見し、射獲に結び付けたのは講師の熊に対する実力が上がった事が原因と思います。

                        体長150cm、メスのヒグマ。

更に夕方3頭のメスジカを捕獲しました。

  


Posted by little-ken  at 10:22ヒグマ捕獲。

2011年09月27日

獲れるグループと獲れないグループの違い。

我が愛知では巻狩りは平均10人前後のグループで行われる事が多く、1シーズン3カ月に10頭を獲ると比較的獲れるグループと言われ5頭前後のグループも少なくありません。
一方で長野や栃木の場合は1シーズンで30~50頭のグループも少なくありません。
-
本州巻狩りの捕獲率の平均値として私が上げている数値が0.05頭/日-人です。
これは20人グループなら誰かが撃つので平均結果として毎日獲れ、本人が20日出猟すれば1頭が取れると言う物です。1シーズンは25日として10人でシーズン10頭ならば0.04頭/日-人、20人で50頭ならば0.1頭/日-人になります。
-
手前ミソであまり比較データにはなりませんが、我がエゾ鹿スクールでは2頭/日が固い数値です。
これは1人参加であれば1人で本当に2頭と言う数値です。生徒が1日5頭以上捕獲する日も結構あり、最高は1日で9頭が記録です。(1人参加ですと回収や解体時間から1日4~5頭が限界です。)
鹿の生息密度が高ければ単独猟の方が巻狩りより捕獲効率はかなり高くなります。
-
獲れない要因の分析
巻狩りの場合は見切りや作戦会議、射手が配置に速やかに着く為にも地形や地名が分かっていなければ成立しません。その結果メニューとしては何時ものお手持ち数種類の山の中から選ぶ事になります。
メンバーは何時ものメンバーです。使用する猟犬も何時もの猟犬です。そして対戦するべく野性鳥獣側も幾つかの群れがある物の何時もの鹿なり猪が相手になります。
-
つまり「何時もの山、何時もの猟犬、何時もの人員、何時もの作戦で何時もの相手と対戦」する事になります。結果として敵はすでにハンター側の事を「全部学習済ですから五感や体力に優れた鹿や猪の側が何時もの様に圧勝する」事で終わります。
-
 「捕獲は小物やドジな個体だけに限られ」この結果が0.05頭/日-人あるいはそれ以下になるのです。
-
捕獲要因の分析
実際の捕獲時期を分析しますと狩猟期間が始まる頃、田畑の作物も少なくなり山に移動する事で何時もの相手で無くなり、捕獲率が上がります。
また秋は彼らの繁殖期に当たりますのでその為の移動もありこれも良い方向になります。
-
その結果として鹿は明らかに11月15日から1カ月程度、猪は繁殖期が長くもう1カ月程度の可能性がありますが猟期後半の捕獲の可能性は低くなります。
-
捕獲数の多い地域の特徴として大きな山が近くにある場合や積雪地方に多いのですが、これも積雪による群れの移動が捕獲率向上に大きく貢献しています。
-
また捕獲する事でそのエリアが直接空白になったり撃たれた残りの群れも他の場所に逃げる事で空白となったその場所に別の獲物が移動して来ます。これはかなり大きく捕獲率向上に貢献しています。
-
豊猟の分析
数十年昔まで遡って豊猟だった時を分析してみるとやはり「何時もの条件が崩れた時が豊猟」になる事が分かります。
   1.車が普及して機動力が従来よりも良くなった。
   2.洋犬を使う様になって追跡能力が向上した。
   3.トランシーバーが普及して連絡が付く様になった。
   4.モービル局が普及し遠くまで或いは全員に連絡が付けられる様になった。
   5.ドッグマーカーが普及しゲームの進行が分かる様になった。
   6.GPSマーカーが普及し、ゲームの進行が詳細に分かる様になった。
   7.有能な新メンバーが追加され、作戦能力や射撃能力が向上した。
   8.新しい猟犬が追加され、7の場合も含め相手はどう逃げたら良いか判らなくなった。
-
結論として
獲れるグループは優秀な猟犬や優秀な作戦や優秀な射手もさる事ながら捕獲する事で相手が変わっている事が何時もの条件を崩す事に大きく貢献しており、それが高い捕獲率に直結しています。
-
一方獲れないグループは何時もの条件が同じだから獲れないのです。
従ってその「条件さえ崩せば獲れる」のですから隣のグループとエリアを交換したり猟犬だけでも入れ変えてみれば効果が上がると思います。
-
またもう一つは安全であると言う事が前提条件ですが、捕獲の可能性が低いと思っても撃つ事です。当たればそれもヨシ、痛い目に会えば他所に逃げて行って新しい獲物が来ます。
当らなくても追い払えれば十分な効果がありますからとにかく安全である限り撃つべきです。新しい獲物との勝負であれば何時もの2倍以上の捕獲率になるのです。
-
勢子鉄砲は感心しません。法的にも問題がありますが、爆音機と同じですぐに学習されて意味が無くなります。また射手の発砲で追い払う事も出来なくなります。


別件ですが、こちらのブログも少しダブっていますが、参照下さい。こちらは書き込みが出来ませんがあちらは書き込みが可能です。 鹿との出会いをお手伝いするブログhttp://ameblo.jp/little-ken/


  


Posted by little-ken  at 10:25狩猟ロマン

2011年09月23日

大物鹿に出会う為には:

如何にして鹿にして出会うかこれは永延のテーマです。鹿の側からすればハンターには絶対に出会いたくありません。ハンターにしてみれば鹿に出会いたくて仕方ありません。特に大物ならばなお更です。

1990年頃の未熟な頃の私は鹿の多い地域である白糠(ハンターも多い地域でした)に出掛けました。一般ハンターよりかなり未熟でしたから道行く普通のハンターが捕獲に成功したのを指を銜えて眺めていました。
やがて何年かして人並みに獲れる様になり、このテーマを改めて考えてみました。

ハンターは鹿に会いたいが、鹿はハンターに会いたくない。そして鹿の方が圧倒的に五感に優れていますからハンターの多い地域の鹿は学習度が進んで鹿が明らかに人間を避けています。それは解禁日には鹿に良く出会えますが2日目には殆んど出会えません。鹿が居なくなったのではなく鹿が人間を避けているのです。

ならば鹿の多い地域よりも鹿の少ない地域(ハンターの少ない地域)に出向いた方が良いのではと思いました。ここの鹿はハンターに余り出会っておりませんから鹿本来の行動を良く考えて出会える工夫をすれば会えると言う作戦です。

結論からするとその地域の鹿も結構ハンターを避けておりましたが、学習度が低い為にそれほど高度に裏をかかなくても鹿に勝てると言う程度でした。
この作戦はかなり効果がありました。一気に鹿に出会える率が大幅に向上し3回/日となり、翌2003年には4回/日となりこれを利用してスクール設立に至りました。

ならばならばです。鹿の多い地域でも多少高度になるかも知れませんが上手く裏をかけば出会える筈と数年前から新しい作戦を立てました。
保護区の近くにはそこが撃たれない事から多くの鹿がいます。大物や超大物もたくさんいます。保護区の中だけでは餌が足りませんので多少は狩猟可能地域にはみ出して来ます。しかしそれを狙うハンターも多く鹿も高度な学習をしています。

しかし如何に鹿が学習してもそして五感に優れていても頭の良さは人間には絶対に敵いません。学習に付いては鹿のそれを上回る作戦を立案すればよく、また敵は五感に優れていますから油断をしています。そう言うのを組み合わせた複合作戦を考えれば良いのです。

個々の作戦は具体的に書いても1回使えば撃たれたグループ以外の鹿も結構その出来事を見ていますから少なくともその地区では使えません。また原理的に消耗品扱いの作戦ですから私も一々覚えておりません。
またそう言うのを覚え様とする事は私の頭の中ではどうでも良い事に分類されています。

結果的に出会いは6回/日を超えました。更にはかつて4回/日の頃には中々出会えなかった大物や超大物にもほぼ毎日の様に出会える様になりました。

作戦立案の5原則
下記の5項を満足する誰もやらなかった事を考えて下さい。きっと上手く行きます。
その1:地元ハンターに出会わないコースを選ぶ。
その2:その中でもこの1週間位に誰も入った形跡のない所を選ぶ。
その3:天候や鹿本来の習性を考える。
その4:敵はちょっとした意表を突く所にいます。
その5:鹿が持続的に補充される構造の場所。

余り高度な作戦立案が出来ない方は
最近はハンターの少ない地域と言うより駆除の少ない地域が鹿の少ない地域になりますのでここを選んで下さい。ここで色々試行錯誤を繰り返せばきっと間もなく花が開き始める事でしょう。
  


Posted by little-ken  at 09:10狩猟ロマン

2011年09月19日

ライフルハンターの究極の射撃。ボルトは自動より速い。

  ライフルハンターの究極の射撃。
ライフルハンターに取って究極の目標とは次の4つではなかろうかと思います。
1.大物の捕獲、2.複数射穫、3.遠射、4.ランニング射撃 の4つですが、
今回はランニング射撃をメインに説明します。

元々動物は動く物と言う字で現されている通り、止まっている事もあると言う程度です。
散弾銃はバラ弾をバラ撒くと言う事で動く標的にも当て易くなりました。そしてチョークの発明によって飛躍的に遠くまで適正散弾パターンを送る事が出来る様になりました。

しかしこの偉大な2つの発明の合作でも散弾の射程は50m以内、これを超えるとライフル銃の世界となりますが、ライフル銃は走っている鹿に対しては不可能とも言われております。
動物は動く物と書くのですから止まっている物しか撃てないライフル銃は大きな欠陥を持っている事になりますが、一方射程がたった50mではこれまた動く物が撃てるとは言え散弾銃も大きな欠陥を持っている事になります。

しかし今や私のライフルは150m前後の走る鹿をそれ程外しません。この150mと言う距離はサボットスラグの遠射限界であり、巷のベテランライフルハンターにとっても止まっている鹿に対して少し怪しげになり始める距離です。
普通に考えたら止まっているのに外れるかもの距離で走っていたら当たる筈がありません。


  走っている鹿に当てる。
映画では主役の銃は向けて撃つだけでパカスカ当りますが、あの様な事は可能なのでしょうか? 答えとして普通のベテラン程度では不可能ですが、優れた人がそれ用の特訓をした場合には可能だと思います。

ライフルの弾は3~4km飛びます。1km以上飛んでも十分過ぎる殺傷力が残っています。
走っている鹿にもその未来位置に正確に弾を送り込む事が出来れば十分に捕獲出来る可能性はある筈です。
そう思ってかなり出会いの技術が上がって来た鹿猟15年目の頃からランニング射撃にチャレンジしました。(スクールでは上級者しか連射チャレンジ出来ません)

1998年、筆者はランニング中の鹿に当て様と思い立ち、当初は連射に専念出来た方が良かろうとセミオートのH&KのSL7を選びました。そして色々考え且つイメージトレーニングを何年にも渡り行いました。
5年程(実猟約100日と2000~3000発)でそれなりの成果を得られランニングも100m程度までの鹿に平均5発程度で倒せるまでになりました。

当てる秘訣はと言いますと、一旦目標の中心を追尾し、その後に銃のスイングを加速し、目標を追い越した所で引き金を引きます。
この時の当てる為の絶対条件は銃のスイングを止めない事&目標を再確認しない事の二つです。

そして撃つ時は何も考えない、何も見ないで撃ちます。見て撃つと見ている映像はかなり古い物ですから過去の虚像を撃つ事になります。見て撃つ事は理論的に完全に間違っていますからこの手法では絶対に当てられません。
この特殊技術は一朝一夕に出来る事ではありませんが専門の特訓をクリアすれば誰にでも出来る様になります。

  ボルトアクションは自動銃より連射が速い。
今は精度と装填音のしない事を重視してボルトアクションのサコー75バーミンターを使っています。
サコー75は驚いた事に使い慣れてみるとセミオートのH&Kの時よりも速く連射出来るのです。

ライフル銃は撃つと反動で銃が跳ね上がり目標がサイトから消えてしまいます。
自動銃は肩に付けた状態で標的を探し直します。目標のあるべき下方向に銃を向け直し、目標をスコ-プに捕らえ直してから、再度追尾、次いでスイング加速に入ります。

ボルトアクションでは撃ったと同時に肩から銃を降ろして手動装填しながら再度肩に付け直しますが、目と体は目標を追尾しておりますので銃が肩に付いた時には目標が殆んどサイトの中央に捉えられており、微修正と加速スイングを同時に行いすぐに発射できるのです。

元々銃を構えると言う事は散弾銃もライフル銃もそれぞれのフォームになりますが、
発射直前のフォームから銃だけ出し入れをする感じが正解なのです。

つまり発射を決意した瞬間に体の各部は同時に最終姿勢に向かって最短距離を経由して射撃フォームに入ります。
一方で銃の側もそこに向かうのですが、これは最短距離ではなく銃身で目標を指差す様にして肩にまっすぐ引き入れます。

銃が肩に付く直前に撃ってもすでに銃はかなり正しい方向を向いていますから散弾銃もライフル銃も50m以内なら当たります。最終的には散弾銃もライフル銃もこと移動標的同士であれば撃ち方はそれほど変わりません。

結果的にはセミオート銃の時に比べてボルトアクション銃は時間的にも1.5~2倍位速く、それでいながら命中精度も2倍ほど位良くなりました。またH&Kでは100mのランニングまででしたが、サコーにしてからは150mも問題なく決められる様になりました。

2009年の記録から計算しますと55頭のランニング中の平均距離150mの鹿に対して捕獲までが平均2.7発でした。以前は100mを平均5発ですから著しい向上です。
そしてライフルのマガジンは5発ですからこれだけで日常的なダブル捕獲はもう完全に達成直前です。

その手の世界的な銃専門雑誌にもボルトアクションの連射はこうするのだと言う感じで肩に付けたままボルトを操作しておりますが、あれは完全に間違いです。
そのレポーターは少なくとも連射に関してだけは私より桁違いに技術レベルが低いと思います。

サコー75バーミンターとH&KのSL-7の集弾特性は後者のH&Kの方が僅かですが勝っています。
前者が17mm、後者が12mm、共に150mレストを使わないテーブル撃ち5発の結果です。
ところが実際に300mの遠射をしてみるとサコー75の方が圧倒的によく当たります。

座りが良いと言う感じでまだまだ未熟ですからバイタルゾーン直撃のクリーンキルとまでは行きませんが、サコーにしてからは300mをあまり外さなくなりました。夢であった300mの遠射も達成直前まで来ております。

今までのサコーのお陰で5発5中のランニング射撃は3回決める事が出来ましたが、2011年度からは前半猟期はオスも捕獲制限が無くなりました。現在の夢は何時か80cm級超大物の群れの5発5中をやってみたいと思っています。

オリンピックで金メダルを取ろうとしたらその世界ランキングのコーチが不可欠である様に、高い技術レベルを目指すのであればそれに応じたレベルの高い集団に属するか良い師に付かなければなりません。

300mの遠射、200mのランニング射撃、ショットガンの秒速3発の超速射射撃、どの項目も情熱があれば技術が育ち、技術があれば当てられるのです。(良い師も必要です。)

あなたもこれを目指してチャレンジしてみませんか? 
まずは第1歩が必要です。読者諸氏の第1歩の踏み出しを私リトルケンは待っております。


  


Posted by little-ken  at 17:21射撃&銃&弾